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CRAFTED NIGHTパーティで交流は最高潮に! スタッフが目の当たりにした「本気が届くという奇跡」DAY2ダイジェスト【ICC FUKUOKA 2019レポート#11】

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2月18日~21日の4日間にわたって開催されたICCサミット FUKUOKA 2019。その開催レポートを連続シリーズでお届けします。今回は、ICCサミットDAY2のダイジェストと夜のパーティの模様をレポート。登壇者の方々から、スタッフにとって忘れられない言葉をいただきました。ぜひご覧ください。

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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット KYOTO 2019は2019年9月2日〜5日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをご覧ください。


2日目の全プログラムが終了

2月20日のランチの様子

朝9時30分のカタパルトグランプリから始まったDAY2は、19時30分すぎにすべてのプログラムを終了していた。多忙な参加者が多いため、いつも2日目の午後から、会場を後にする人が増えていく。

エレベーターホールでスーツケースを持っているラクスル永見世央さんをお見かけした。

永見さん「自分の登壇セッションが3つ、審査員(カタパルト・グランプリ)が1つありました。登壇すると特に、学びが濃いなと思いました。

半年に1度、ICCサミットで登壇するために、自分も会社の経営をアップデートしていかなければと思いました。そういう学びの機会でした。

今回一番面白かったのは、Session 10Cの『次の「メルカリ」を生み出せ! 注目ベンチャーキャピタリストの次の一手』ですね。次もよろしくお願いします!」

そう言うと、エレベーターの中に消えていった。

運営スタッフも、この日からだんだんと人数が減っていった。学生は別として、社会人のスタッフは2日、準備日も入れると3日、会社の許可がない限りは、自分の有給休暇を使ってICCサミットに参加している。この日、最後の便で自分の所属先へ帰るというスタッフも多い。スタッフの約半数がこの日が最後だ。

「また東京で!」
「クロージングパーティで会おう!」

関東在住のスタッフは、まだ会える機会があるが、そうではないスタッフは次にいつ会えるかわからない。スタッフの大多数は、就業環境が極めて流動的で、自分のやりたいことや、可能性を模索している世代。半年後は何をやっているのか、どこにいるのかもわからない。

スタッフとして運営に関わり、この場から刺激を受けて、実際に行動に移す人も少なくない。個人的なことから起業まで幅は大きいが、学んだことを実践したいと思うのは、登壇者や参加者の方々だけでなく、スタッフも同じだ。

「登壇者側にプレッシャーがかかるイベント」

夜のパーティは「CRAFTED NIGHT Supported by LEXUS」、場所はWITH THE STYLE FUKUOKAで、エントランスではICCのロゴが入った艶めくLEXUSが来場者を迎える。

オープニングパーティと同じ会場で、この日は1階のプールをぐるりと囲む会場だ。カメラマン泣かせの暗い照明だが、2日目ともあって顔見知りが増え、リラックスした雰囲気のなか、あちこちで会話が盛り上がっている。

前日のスポンサードセッションを無事終えたHonda R&D Innovations森本 作也さんは、Hondaチームや半年前にHonda Xceleratorカタパルトで3位に入賞したオリィ研究所吉藤 健太朗さんらと談笑している。今回、ワイガヤセッションを組み立てるまでの裏話を教えてくださった。

森本さん「ワイガヤのようなディスカッションが、ICCサミットで本当に実現できるのかなと思って、パネラーから参加者まで、相当考えました。

事前のセッション選択率アンケートで、選択率が低かったため、予定よりも小さな会場に変わって正直驚きました。でも、結果としては密度の高さにもつながりました。

内輪なのですが、今回一番成功した試みは、Hondaのデザイナー澤井(大輔氏)を巻き込めたこと。外からは見えにくい、社内の面白い人を、ICCに連れてこられたのがよかったなと思います。事前の準備段階では、ICCという場について議論をしたあと、彼なりに練り込んで、臨んでくれました。

参加者のみなさんが、澤井のプレゼンに引きこまれた瞬間がありましたよね。あれは僕も見ていてドキドキしました。本田宗一郎が悩んだ“坂”に、自分たちもいると思ってくれたのではないでしょうか。

Hondaの数々のイノベーションを生んできた“ワイガヤ”を体験!「モビリティ/ロボティックス/オープンイノベーションの今後を徹底深掘り」ワークショップに密着【ICC FUKUOKA 2019レポート#5】

次のいい企画を考えないといけないのが、面白いけどプレッシャーです。前回開催したHonda Xceleratorにしても、あのクオリティの会社を半年で集めるのは難しいと思っていました。でも今回、リアルテックカタパルトを見たら、がらっと面子が変わっていて、探せばいるのだろうという気がしています。

さっきもUBS証券の武田 純人さんと話したのですが、こんなに登壇者側にプレッシャーがかかるイベントはありません(笑)。スポンサーであっても同じです(笑)。

ICC小林さんは、僕らに対して厳しいけれど、運営スタッフに対しても厳しい。ピュアなんでしょうね。選択率が悪いから場所を変えるって、こちら側にしたらショックだけど、妥当な判断でした」

「チームビルディング講座が楽しかった!」

L字型の会場の奥の方を覗くと、奥のほうまで人がいる。小林がマイクを握り、なにか言っているが、会場は、そんなことはお構いなしに大盛況だ。暗さに目が慣れ、inahoの菱木 豊さんを見つけた。

菱木さん「今日はがくちょ(仲山 進也氏)のチームビルディング講座に参加しましたが、めちゃくちゃ学びがありました!

満員御礼!「『よなよなエール』も実践!仲山進也のチームビルディング講座ワークショップ」で体験した、チーム作りの要諦とは【ICC FUKUOKA 2019レポート#7】

がくちょと僕、住んでいるところも同じで、友達なんですよ。一緒にプロジェクトをやったりもしています。こういうことをやっているのは知っていたのですが、具体的に見たことがなかったので、とても楽しかったです」

この他、この日取材したカタパルト・グランプリ、CRAFTED カタパルトや「『創業の精神』と『事業継承』を徹底議論」に登壇、参加された方々にコメントをうかがえればと思ったが、あまりの賑わいと混雑で断念した。声を張っても聞こえないほどだし、参加者同士の交流がこの場の主眼である。

閉会の21時30分に近づくと、少しずつ会場を後にする方も増えてきた。出口に立って、帰る方にお声がけをし、翌日は来場されない方のネームカードをお返しいただく。2日目もほぼ終了。そんななか、小林が一人、また一人と登壇者や参加者の方と一緒に奥の部屋へ消えていく。別会場で同時に開催しているスタッフ飲み会にお連れしているようだ。

戻ってきた小林が、声を張り上げてパーティ終了を告げた。今回のICCサミット、夜のメインイベントはこれで終わりだ。会場に忘れ物等ないかを確認したあと、パーティ会場運営スタッフと共に、別会場へと移動した。

運営スタッフも食事をしながら交流

奥の小部屋では、1日じゅう動き続けたスタッフたちが食事をとっていた。のぞみの藤田 功博さんが、隣のパーティで余った獺祭を持ってきて、スタッフ向けに振る舞ってくださっていた。

2日目を終えたスタッフは、会場にもチームにも慣れ、その日どんなハプニングがあったか、セッションは見られたかどうかを口々に話していた。運営を通じて知り会いになっても、本番中は雑談の暇がない。普段は何をしているのか、どんな人なのかなど、こういう時間になってやっと話をすることができる。

会場には、小林に連れられてきたLIFULL 筒井 敬三さん、inaho 菱木さん、ヤッホーブルーイング 井手 直行さん、UBS証券 武田さん、Miraif 佐藤 雄佑さん、リンクアンドモチベーション麻野 耕司さんと勝田 彩子さん、のぞみ藤田さん、楽天 小林セイチュウさんがいた。どなたもスタッフに気さくに話しかけてくださっている。

せっかくお越しいただいたので、みなさんに一言ずついただこうという流れになった。

筒井さん「こういうカンファレンスだと、ちょっとしたミスですぐ怒られますよね。でも、トラブル対応能力は、社会で絶対に役立つと思います。ぜひこの場でそれを学んでいってほしいです。みなさんは素晴らしい対応をしてくださっていて、本当に感謝しています」

井手さん「ものすごい数の講演の依頼をいただいているのですが、非常に忙しいためお断りをしている状況です。でも予定が入っていない限り、ICC関連のイベントは全部入れるよう、僕のアシスタントのみーしー(清水 俊介さん、今回スタッフで参加)に言っています。

その理由は、みなさんの空気感、ホスピタリティがすごいのと、何より僕の学びになっているからです。

経営者の僕が成長すれば、会社にそれが還元できる。それもあって、筆頭リーダーの一人のみーしーも自主的に参加してくれています。

すごく学びになっていて、昨日も朝イチから最後まで、ゆうべはすっかり酔っ払ったけれど、今日も朝イチから遅れられないと思ってやってきています。会社に還元したいし、みなさんにも何かお返しをしたい。

この場にいられることがハッピーで、みなさんに感謝したいです。

(スタッフに向けて)みんな! ここにいらっしゃる、筒井さんやセイチュウさん、麻野さんを始めこんなメンバーと直接話せる機会なんて、僕は珍しくないだろうけど、なかなかありませんからね!

2日前のオープニング・パーティで、よなよなエールが品切れになって急きょ取り寄せたこと、僕は全然知らなかったんですよ。複数のICCスタッフから感謝の言葉を言われて知りました。

それでメールを見てみたら、みーしーやモカ(下川 泰弘さん、今回スタッフで参加)がすごくたくさんやりとりしていて。通常なら福岡まで、今晩間に合うように届きません。それを苦心して特別対応して、お金もめっちゃかかって!(笑)僕の知らないうちに、ふたりが神対応してくれた。

僕の知らないところで、みんなががんばってやるヤッホーブルーイング、いいなぁ〜! 今年度、採用募集しております!」(一同笑)

ちなみに、採用の倍率は100倍だそうだ。

「前回を上回らないと次回はない」

UBS証券でインターネットセクターランキング1位のアナリスト、と小林に紹介をされた武田さん。

武田さん「ICCでは、登壇したセッションの評価が全部公開されるなど、圧倒的な競争原理があります。そして、常に(小林)雅さんが僕らに課してくるドSなハードルがあります。

今回、僕はスーツにネクタイで臨んでいるのですが、なぜそんな格好をしているの?と聞かれます。

その理由は、ずっとICCの伝統といわれている『資本市場』セッションのレギュラーだったのですが、ここ数回外れています。いろいろな理由があるのですが、僕はそこに戻りたいのです!

残酷なまでに透明に、前回より上回らないと、次回はありません。これを昨日、明石(ガクト)さんに話したら、すごくびびっていました(笑)。

ドSなハードルは僕らも大好きで、専門をするのは当たり前だけど、僕は今回、『子育て経営学』というセッションをやらせていただくのがチャレンジです。最高のセッションにします!(一緒に登壇する)セイチュウさんが最高にしてくれます!

▶その結果は、【開催御礼】ICCサミット FUKUOKA 2019 セッション評価レポートへ

あともう一つ、スタッフの皆さん、最高です!」

佐藤さん「以前はリクルートにいて、今は自分で小さな会社をやっています。ICCに社長として来ると、学んですぐ活かせることがあるのがとても楽しいです。出会いも刺激もあり、学んだことを帰りの飛行機でメモにまとめ、また半年後にICCに来るというサイクルがあって、ICCを起点に、ビジネスを考えるきっかけになっています。

キックオフイベントなどで何度も運営してきたからだと思いますが、スタッフのみなさんには、オペレーションの素晴らしさを感じます。

雅さんの、本番までのさまざまなメールのプレッシャー(笑)を見ると、これは命を賭けているなと思います。クオリティに対する権化だなと、すべては細部に宿るということを、勉強させていただいています」

「4年前の僕は、みなさんと同じ立場にいた」

スタートアップ・カタパルトで優勝した菱木さんは、お酒で顔を赤くしているが、それでもスタッフに伝えたいことがあるという。

菱木さん「おとといのオープニング・パーティ、僕は滞在時間1分です!出席すると返事をしたので、行かないと、雅さんに嫌われちゃうかもと思いました!出席したというログを残すために来て、1分で、明日スタートアップ・カタパルトなので、と帰りました。これは完全に雅対策!それをやらなきゃいけないんだという意気込みです!」

小林「それは間違ってる! スタートアップ・カタパルトに翌日登壇するのに、来ている奴のほうがやばい!普通はもっと練習したほうがいい、または違う人に聞いてもらったほうがいい」

(一同爆笑)

菱木さん「(真剣な表情になり)自分は、4,5年前は皆さんの側にいました。今日も撮影に入っている、ワンダー・グラフィックスで撮影スタッフをしていました。

それから4年たち、今は取材される側になっています。信じられないような感覚です。

その間、世の中で何がニーズなのか、みんなが何に困っていて、自分が何ができるかと考えました。

僕、たくさん断られているのです。VCは30社ぐらい。新しいことをやろうとすると、そのときに、モチベーションが何かとか、ベースに何があるのかとか、血筋とか経歴とか、知らない人からたくさん聞かれます。

僕なんて、本当に実績はないです。でも今回優勝させていただいたということは、これから世の中に貢献できると認められたということだと思っているんです。

僕はICCが日本一のピッチコンテストだと思っています。みなさんも、これから何がニーズで、どういうアプローチでどうすればいいか伝え、それがちゃんとできれば、このとんでもないところで優勝できます。

みなさんが本気でやりたいと思っていることと、それが世の中のニーズと合致するというのは、誰でも選択できることだと思っています。そして実績がなくても、ちゃんとやることをやり、きちっとやれば認められて、日本一となった瞬間に、いろんなところから連絡がきます。

僕は、みなさんと4年前に同じ立場にいたのです。

僕がそうだったように、そのチャンスをみなさんがつかもうとしているのだと思います」

世界を変えた会社に入るのか、変える会社に入るのか

感極まるような、なんともいえないような空気から手綱を取り戻すように、リンクアンドモチベーションの麻野さんと一緒に来ていた勝田さんがマイクを握った。勝田さんは以前、小林が運営に関わっていたイベントのスタッフ経験者だ。

勝田さん「その際は、お世話になりましてありがとうございました!

世界を変える会社って、あると思います。それになった会社に入るのか、これからなる会社を選ぶのか。

私はスタッフの経験を通じて、これから世界を変える会社に入ろうと思ったし、世界を変える会社を創ろうと思います。

私はみなさんにそういう出会いが、この経験を通じてあるといいなと思います。みなさんを応援しています」

前に並んだ登壇者の方々から「今までで一番いいコメント!」という声が飛んだ。次はパーティに獺祭を提供してくださった藤田さんだ。

ICCサミットに来て、元気になった

藤田さん「去年SAKE Springという日本酒のイベントを開催して、5万人動員しました。ぜんぶ小林メソッドです。教えてもらったことを自分なりにやってみたいなと思って、実現できました。

しかし、今回ここに来るのも迷うくらい、気分が落ち込んでいたんです。

初日はヤフーアカデミアのワークショップに参加しました。そこであなたの人生のグラフを、浮き沈みをまず書こうとなったんです。

いま、自分はゼロ、かな…と思いながら周りを見たら、みんな浮き沈みがありながら、プラスなんですよ。僕もそれでプラスに書きました(笑)。

書いて、それを眺めてみてから、なぜか元気になってきました。

人って弱い。落ち込んでいる時に自分で立て直せる人もいるんでしょうけど、僕はできなかった。

でも、ICCサミットに来て、パーティが毎晩あって、セッションを聞いたり、ワークショップに出たりして、スタッフのみなさんが目をキラキラさせながら走り回っているのを見た。

僕も以前、スタッフをしていた経験があります。そのときを思い出して、頑張ってたな、僕ももう一回頑張ろうと思いました。思い切って来て本当によかったなと思っています。また明日から、京都に帰ってから頑張ろうと思えたので、仕事へのモチベーションが今、本当に上がっています。

そういう場を作っていただいたことが本当にありがたいし、スタッフのみなさんも、もし落ち込むことがあったらやめようじゃなくて、来たほうがいい。来ることで頑張っているスタッフのみなさんから刺激を得て、たとえ落ち込んでいても、きっとまた上に行けます」

「人生は己しか変えられない。自分の扉を開いて!」

楽天の小林セイチュウさん。

セイチュウさん「2日目の朝、雅さんが1日目の会場運営の3つのミスを登壇者グループに投稿されてました。それを見て自分はびっくりしました。ICCサミットに来て『完璧だ』と思っていたのに、その中でミスを見つけて改善していけるということの凄さです。

一般の人が満足するレベルではなく、完璧なところまでやり切れるのが、凄さです。そういう人が仕事ができる人です。登壇している人たちは、それをやり切ったからそこにいるのです。

だからスタッフに伝えたいのは、そこまでやり切れ、ということです。そんな機会があるICCのボランティアスタッフは、日本の産業にとっての人材インキュベーションセンターだと僕は思いました。

ICCのボランティアスタッフチームがすごいのは、一人ひとりが自分の役割を認識して自律的に動いていることです。僕の目の前にあるゴミをさり気なく拾う人もいるし、今だって、誰に言われたわけでもないのに、写真を撮っている人や動画を撮っている人がいる。自分が今、何をすべきかを、全員が考えているというのがすごいですね。

こういう組織ができていたら、絶対会社は成長する。でもほとんどの企業はできていないんですね。
それをできているリーダーが凄いと思います。

誰もがたどり着けない理想をちゃんと言い続けられるリーダーがいて、その人を担ごうというNo.2軍団がいて、最高の組織が出来上がります。ICCで最高の組織を見せてもらいました。

今回初めて来て、めちゃめちゃ学びがあって、僕はずっとメモを取っています」

小林「『経営者とユーモア』ですっごいメモ取っているんですよ!どこでメモるんだろう(笑)」

セイチュウさん「すべては学びです。人生は己しか変えられない。ぜひ自分の扉をみなさん、ガンガン開いてください!」

「本気が届くという奇跡が起こった」

最後は「モチベーションクラウド〜!」のコールに迎えられて、リンクアンドモチベーションの麻野さんだ。

麻野さん「今回のICC、自分の人生でも忘れられない場面があります。

CRAFTED カタパルトで優勝した山下くんは、2007年の新卒で、僕の会社の後輩なんです。

【速報】生産者と共に創る「Bean to Barチョコレート」で“本当の豊かさ”を追求するMinimalが初開催「CRAFTED カタパルト」優勝!!(ICCサミット FUKUOKA 2019)

すごく仲のいい後輩だったのですが、ある日突然、会社を辞めると言いました。そこで何をやるつもりだと聞いたら、チョコレートを創りたいと言う。組織人事のコンサルタントがチョコレートを創るなんて、お前人生終わったなと言いました」

井手さん「甘いこといってんじゃねーよと!」(一同爆笑)

麻野さん「(笑)でも今回彼のピッチを聞いて、涙が出たんですよ。

本気でこいつ、準備してきたなと思いました。それだけじゃなくて、命を賭けてこのビジネスやっているというのが伝わったのです。プレゼン聞いていて泣けてきて、絶対優勝すると思いました。

プレゼンが終わったあとに会って、それを伝えたら、(山下)貴嗣が泣くんですよ。

『そういう想いが伝えられてよかったです』と。

今回のプレゼンは、バレンタインシーズンで一年で一番忙しく、準備の時間がとれなかったけれど、初日のスタートアップ・カタパルトを見て、これは本気の場だと思ったそうです。そこから一生懸命準備して、昨日一睡もしていないと話していました。プレゼンを作り直して、練習したそうです。

彼のプレゼンは、制限時間の7分間ぴったりで終わったじゃないですか。一睡もせずに本気で必死に準備したからだと思います。

本気になったのが、みんなに届くという奇跡が起こったと思いました。

それも、雅さんがピッチの練習で本気で貴嗣にぶつかってくれたり、スタッフのみなさんが本気でこういう場を創ってくれたからだと思います。

僕も、一つひとつのセッション頑張ろうと思えたのは、一つひとつの場面でみなさんが、本気でやってくれたからです。

毎回控室で、コーヒーまたはお水がいいですか?と聞いてくださるのから始まって、トイレに行ったら、後ろで待ってくれる人がいる。控室を出ていくときに、必ず入口のスタッフが一人欠かさず、頑張ってくださいと挨拶してくれて、スピーカー・パスを忘れず預かってくれて、毎回スマホで写真撮りますよと言ってくれる。

全部スタッフが一つひとつの場面でやってくれて、本気でやっているから、登壇者も手が抜けないと思えて本気でやれて、Minimal山下くんのような奇跡が起こる。そういう場を創ってくださったみなさんに感謝したいと思っています。今回もありがとうございました!」

スタッフたちは、連日早朝集合でパーティ終了の時間まで動いており、その後ホテルに戻ってから自分の仕事をしていた人もいる。90分版、120分版と拡大延長セッションもあり、ランチのタイミングを失って夜まで動き続けたスタッフも多かった。新しい試みも増え、難易度は過去最高の運営をしていた。

疲れているのは登壇者の方々も同じだろう。しかし1日の終わりに、疲れが吹き飛ぶような、大切な言葉を私たちは受け取った。その熱はすぐに伝わり、もっと本気になれる、もっと本気を出せるはずという個々の気持ちの高まりが感じられるようだった。

実はここまでの言葉、この場にいられなかったスタッフにも伝えたいと、ダイジェストではあるが、感激したスタッフがすぐに文字起こしをして、フェイスブックの運営チームグループですでにシェアされている。

DAY2の夜は“指締め”で

麻野さん「本当にみなさん一人ひとりの本気が、この場を、この世界を、熱くしてくれたと思うので、みんなで”指締め”というので締めたいと思います。最後はそれで締めさせてもらってもいいですか?

手締めのようなものですが、最初は人差し指1本から、指2本、3本、4本、5本と増やしていきます。

最初雅さんの本気がスタッフのみなさんに広がって、スタッフ一人ひとりの本気が登壇者に伝わって、その本気が参加者に伝わっていき、ここから輪が広がっていく。日本が変わっていく。

これまでもやってきたと思いますが、これからもっとやっていこうという想いを込めて。よろしいですか?

さあ、指を拝借しまして、ICCこれからのさらなる発展を目指しまして……よーーーおっ!」

最初は1本の指だけで始めるから、音にはならない。でも2本、3本となっていくと、だんだん指が触れる音になり、4本では待ちきれないような音に、5本指が解放されたときは、その場にいる人数とは思えないぐらいの、割れるような、熱狂的な手拍子が巻き起こった。

泣きそうな顔をしているスタッフもいた。”指締め”でも、みんなは本気だった。最後は大きな拍手になって、笑顔があふれた。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/三木 茉莉子/本田 隼輝/尾形 佳靖/戸田 秀成

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