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果たしてゲストは来場するのか? ICCサミット開催前夜のオープニング・パーティ【ICC FUKUOKA 2020レポート#2】

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2月17日~20日の4日間にわたって開催されたICCサミット FUKUOKA 2020。その開催レポートを連続シリーズでお届けします。第2回目は、開催前夜の2月17日、登壇者や参加者をお迎えして、WITH THE STYLE FUKUOKAで行われた、オープニング・パーティの模様をお伝えします。

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2020は、2020年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。

ICCサミット FUKUOKA 2020 開催レポートの配信済み記事一覧


ICCサミットの会場設営を進めるなかで、チームには次々と新型肺炎の影響による、登壇者のキャンセル情報が共有されていた。

2月17日のころより、メディアで言われ始めた「感染者との濃厚接触」にあたるものには、「長時間の接触があったもの」「気道分泌液などに直接触れた可能性が高いもの」が含まれている。

この頃はまだ、その機会となる会食や集会への出席を自粛する動きは本格化していなかったが、個人的に心配な方や、動きの早い企業などは、参加者が多いイベントへの出席を控える方も出てきていた。

そこでICCサミットとしても、一連のイベント開催にあたり、手指の消毒を徹底させていただいた。受付を済ませて、会場に入る通路に消毒液を設置。過去に例のない事態である。

対策を講じたものの、出席を決めるのは参加者次第。蓋を開けてみるまで、果たしてみなさんに来ていただけるかどうかはわからない。

出席確認の時点では、過去最大の人数のエントリーをいただいてため、登壇スピーカーなどのレッドパスと、参加者のブルーパスで、会場を2箇所に分けさせていただいていた。

WITH THE STYLE FUKUOKAでのオープニング・パーティではいつも2つの会場を使っている。行き来自由としても、1会場に集中してしまうため、混雑緩和のために今回はあえてそうしたのだが、来場者が減ってしまうと、果たしてそれが裏目に出るのではないか……という心配もあった。
参加者が次々に来場
19時少し前。少しずつゲストが到着し始めた。見慣れた方々の顔があり、本当にありがたい気持ちでいっぱいになる。

早めの時間に到着したなかに、楽天大学がくちょの仲山 進也さん(写真右)の顔が見える。

今回は、事前にICCのアカデミーでも開催した、第2弾チームビルディングなど2つのセッション、DAY2の夜のCo-Creation Nightの部屋のホストを務めていただく予定だ。

「仲山進也のチームビルディング講座」に第2弾登場!「イノベーションの起こし方」体験に、参加者再び大熱狂!【ICCアカデミーレポート】

いつもの笑顔で「Co-Creation Nightの僕の部屋に、いつものあれを1つ入れて置いていただけませんか?」と言う。仲山さんの部屋のテーマは「チームビルディング / キングダムの部屋」となっている。

事前にICCアカデミーで事前イベントを開催してくださったリブ・コンサルティングの権田 和士(写真左)さんの姿も見える。今回、Session5Cの「“死の谷”を乗り越える!メガベンチャー流!圧倒的スピードの『アカウント開拓』(120分拡大版)」は、直前で完全オフレコセッションとなった。

ICCサミットプレ企画、OYO LIFEとリブ・コンサルティングが「圧倒的スピードの『アカウント開拓』」の秘訣を明かす!【ICCアカデミーレポート】

権田さん「一緒に登壇するOYO TECHNOLOGY & HOSPITALITY JAPANの菊川 航希さんが、オフレコにしたいということで。どんな話になるかお楽しみに!」

すると、ひときわにぎやかに、リンクトインの村上 臣さんが会場に入ってきた。冗談で早速周囲を笑わせている。

村上さん「ここ、マスクを外していいところ?(笑)」

たしかに、ウイルスを寄せ付けなさそうな元気いっぱいの方々ばかりが集まってきている。

カタパルト登壇者たちが意気込みを語る

来場者がだんだんと増え、バルコニーではバーベキューに人が集まっている。九州産の黒毛和牛と糸島産の豚肉の分厚いカットのステーキは、毎回パーティでも大人気だ。

博多といえばモツ鍋や、豚骨ラーメン、WITH THE STYLEではおなじみのフォアグラずしも並んでいる。

リアルテック・カタパルトに登壇するaba の宇井 吉美さんは、満を持しての参加への意気込みを語ってくださった。

宇井さん「モノづくりでも、介護領域をやっていると視野が狭くなってしまって、ビジネスサイドにキャッチアップできないところがあるんです。

ここへ来て、それをキャッチアップして、自分たちのビジネスに活かしたいです。あとは今、出資を募っているので、投資家や大企業の方々にもお会いしたいなと思っています。

今日福岡に着いたときに、来週の別のイベントが中止になったという知らせを聞きました。私はICCサミットをとても楽しみに、いつか出たいと思っていたので、開催されてうれしいです。よろしくお願いいたします!」

1年前の福岡で、リアルテック・カタパルト3位に入賞したボールウェーブの赤尾 慎吾さんの姿も見える。

昨年4月に、GRAの先端農場を一緒に見学したり、東北大学にあるボールウェーブのオフィスを訪問させていただいたりしている。赤尾さんは今回のICCサミットでは、何を楽しみにしているのだろう?

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赤尾さん「今回で3回目の参加です。雰囲気にもだいぶ慣れてきて、ここで聞けるいろいろなアイデアをマージして、イノベーションを起こすような発見をしたいと思っています。

ICCって自分の発見だと思うので、たくさん学ばせていただこうと思っています。

楽しみにしているセッションは、明日のSession 2D『人間を理解するとは何か』ですね。前回もすごく面白くてよかったんですが、人気が出て今回はオープンなD会場。どうなるんだろう!?」

ICCサミットに、マスクを寄付してくださったサツドラの富山さん(写真左)

前回CRAFTEDカタパルトでの優勝した、一平ホールディングスの村岡 浩司さんは、1年前のカタパルト・グランプリで4位に入賞したベースフード 橋本 舜さんと談笑している。今回、村岡さんは、そのカタパルト・グランプリに挑戦することになっている。

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橋本さん「今回のICCサミットも、いつもどおり期待しています。会社を経営していて、気づいていないことに気づけると思うし、自分の殻を破るような出会いや気づきに期待しています」

村岡さん「毎回刺激があります。宮崎の会社なので、全国の事業家に接する機会はなかなかありません。ICCの名前のとおり、いろんな人に出会って、事業の角度も上げていければなと思いますね」

過去入賞者のおふたりは、プレゼンの巧者。どういったことがプレゼンにおいては大事なのだろうか。

村岡さん「(今回の登壇については)自分の思いがまだ十分伝わらない感じですね。自分の中で、まだ全然まとまっていません。

大事なコツ……わからないですね。事業のスケーラビリティなどを語るよりも、自分の伝えたいことを思いっきりぶつけるというタイプです。やりたいことを伝えられるレベルまでいかにもっていけるか、そういうスタイルです。自分のスタイルを崩すと、変なところへいってしまうので」

橋本さん「僕も同じですね。僕は(ICC小林)まささんから、橋本はプレゼンがうまいわけじゃないと言われているんです(笑)。普通にいつも考えていることを言っています。それがよければ入賞する」

写真左がアダコテック河邑さん

会場には、翌日スタートアップ・カタパルトの登壇を控えているアダコテックの河邑 亮太さん、MiddleFieldの中山 翔太さんもいた。二人は優勝を争う間柄ながら、登壇が決まってからはICCアカデミーなど様々なイベントに参加していて、すっかり打ち解けた様子だ。いよいよ明日に本番が迫った心境は?

河邑さん「あまりピッチとか出たことないので、僕はとにかく緊張しています」

中山さん「今は楽しみです。今夜はしっかり、7時間寝ようかと思います。

今日福岡に来て、LEXUSの工場見学に行きました。めっちゃ楽しかったです! ここまで人間の動きをコントロールして、精度を上げることができれば、生産性が上がるわけだと思いました。以前、LEXUSのドライバーをしていましたが、工場までは見たことがなかったんです。

カタパルトが楽しみと言いましたけど、早く終わってほしいです……」

パーティを楽しんでいるように見えるが、当然心は落ち着かない。ふたりとも早々に会場を後にしたと翌日聞いた。

Bassetの竹井悠人さんは、inahoの菱木 豊さん同様、以前は運営スタッフだった。それから自分のビジネスを始めて、今回スタートアップ・カタパルトにエントリーした。数ある応募企業の中から選ばれての登壇だ。

竹井さん「ついに念願のカタパルトです。すごく緊張しているのですが、いろいろな方にお会いして気分を高めて、明日のプレゼンがしっかりできるようにしていきたいです。

現在は事業を練ることにすごく時間を使っています。本業のビジネスがどうあるべきか、とにかく練り上げてピッチに活かそうと思ってきたので、いい準備体操をしたうえでピッチに望みます。

我々のビジネスはそもそもニッチなので、投資家に話すときと同様、短時間でそれをいかにうまく届けられるかがどうかがピッチでは勝負です」

前回カタパルト優勝のファストドクター菊池 亮さんは、夜間・休日の急病時に電話1本で、提携する医療機関の医師が自宅まで往診に来てくれるというサービスを展開する。まさに今、忙しくなっているのではないだろうか?

【速報】医療・ヘルスケア系が躍進!夜間往診サービス「ファストドクター」がスタートアップ・カタパルト優勝!(ICC KYOTO 2019)

菊池さん「前回の優勝以来、ずっと忙しいんです。優勝の記事を見てくださった方がわりといらっしゃって、それでコミュニケーションが円滑になって、新しいビジネスのチャンスが生まれました」

今回、スタートアップ・カタパルトで優勝するのは誰なのか。約12時間後には、緊張でいっぱいになった15人が、会場の左右の演台別に分かれて、登壇を今かと待っているはずだ。

Co-Creationの3日間が始まる

レッドパスのパーティ、ブルーパス2つの会場のパーティの来場者は合計380名。ブルーパスの会場は一時、立錐の余地もないほどの人数で混み合い、会話をするのも大変なほど。

久しぶりの再会を喜ぶ人、近況を報告しあう人、会場は大いに沸いていて、いつもよりも賑やかなのでは?と思うくらいだ。

レッドパスの会場は登壇者中心とあって、賑やかというよりアットホームな雰囲気。今回、3つのセッションでモデレーターを務める麻野 耕司さんの姿も見える。

麻野さんはこの数日前「創業から少なくとも1年は会社にこもってプロダクトを作り、既に受けている取材とイベント、ICC以外は、社外の営業的活動はしない」というツイッターを投稿されていた。

そんな忙しい中でも、担当するセッションについて、事前に登壇者たちとメッセンジャーグループなどで連絡を取り合い、事前準備をしていただいている。Session 2B「企業価値を上げる新規事業の全て。何故やったのか、何をやったのか。」など、ご自身とリンクする部分もあり、楽しみにしているという。

しくみデザイン中村俊介さん(写真右)はカタパルト・グランプリと最終日のワークショップに登壇

「スタートアップ・カタパルト」の裏で2番人気のセッション(ICCサミットでは、参加者の事前アンケートでどのセッションを見たいかアンケートを取っている)「MIT発!組織やチームの悩みを2時間で解決する『メンタル・モデル・ワークショップ』」を開催するキタイエの喜多 恒介さんは、その内容を少しだけ教えてくれた。

喜多さん「組織で、こうしたらいいとわかっているのに、うまくいかないことはありませんか? それがなぜ起きているのかを、過去の経験から分析して考えていきます。すると、なぜそれが起きているかが、わかるようになります。

以前の僕は、社員から『喜多さんのことは信用できない』と、どんなにワークショップをやっても、社員研修をやっても言われていました。その理由は過去の経験にあって、それに気づいて行動を変えることで、うまくいくようになったのです」

和やかに進むパーティの終盤、ICC小林がマイクをとった。

ICC小林「今回、新型肺炎のなか、めったにない体験になりますが、ここで結束力を高めて、日本の産業発展のために、みなさんのお力をお借りしたいと思います。

欠員の出たセッションなどありますので、急に登壇などお願いするかもしれませんが、快く受けていただければと思います。

いいカンファレンスにしたいと思いますし、頑張りたいと思います。今日から宜しくお願いいたします!」

いつもスタートアップ・カタパルトをサポートしていただいている、日本IBMの荒川 朋美さんは「開催できそうでよかった」と声をかけてくださった。

荒川さん「仕事関連で、海外のイベントが中止になったりしていますし、感染者が出た企業はビルごと閉鎖になったりしていますよね。

今朝、Facebookで(ICC)小林さんの珍しく気弱な投稿を見て、これは来なくちゃと思いました(笑)」

いつもご参加いただく方々が、一緒にやろうと言ってくださることほど心強いものはない。

会場の奥では、今回CRAFTEDカタパルト、セッション1つ(Session 12D「顧客に愛されるクラフト・ブランドをいかに作り上げるか?」)、会場外でのイベント3つでご尽力いただく、住吉酒販の庄島 健泰さんがいる。

庄島さん「開催おめでとうございます! まさかこんな横やりが入るとは!」

豪快に笑いながらも、翌日からのICCサミットをどれだけ楽しみにしているかを話してくださった。

そこにアクセルスペースの中村 友哉さん、GRAの岩佐 大輝さんが加わって、人工衛星から取った作物のデータを酒作りに……と、宇宙規模まで広がりそうなCo-Creationの話が広がっている。

超小型人工衛星GRUSで宇宙ビジネスの新プラットフォームを目指す「アクセルスペース」を取材しました

ICCサミットをいつも支えてくださる方々、そして新たに参加してくださる方々。この時、この場での出会いや学びを最大化すべく、ICCサミット FUKUOKA 2020が始まった。

(続)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/戸田 秀成

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