天才レオナルド・ダ・ヴィンチは、現代における「電通マン」だった!? | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

4. 天才レオナルド・ダ・ヴィンチは、現代における「電通マン」だった!?

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「教えてほしい!経営とアート」6回シリーズ(その4)は、アートとビジネスの交差点について、ライプニッツ山口周さんが解説します。『金剛力士立像』の運慶・快慶らはゴリゴリのビジネス集団だった? ルネサンスの巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチは現代の「電通マン」だった? アートとビジネスの意外な歴史を、ぜひご覧ください!

▶ICCパートナーズではコンテンツ編集チームメンバー(インターン)の募集をすることになりました。もし興味がございましたら採用ページをご覧ください。

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回ICCサミット FUKUOKA 2020は、2020年2月17日〜20日 福岡市での開催を予定しております。参加登録などは公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2019 プレミアム・スポンサーのHRMOS(ビズリーチ)様にサポートいただきました。

HRMOS


【登壇者情報】
2019年2月19〜21日開催
ICCサミット FUKUOKA 2019
Session 4E
教えてほしい! 経営とアート
Supported by HRMOS(ビズリーチ)

(スピーカー)

遠山 正道
株式会社スマイルズ
代表取締役社長

松本 恭攝
ラクスル株式会社
代表取締役社長CEO

三浦 崇宏
The Breakthrough Company GO
代表取締役 PR/Creative Director

山口 周
ライプニッツ
代表

(モデレーター)

渡邉 康太郎
Takram コンテクストデザイナー /
慶應大学SFC 特別招聘教授

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最初の記事
1. 徹底議論!なぜ今、経営者が「アート」を学ぶべきなのか?

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3.「ビジョン、仲間、お金、新たな問立て、新たな表現…」実はこんなにも似ている“起業家”と“アーティスト”

本編

渡邉 山口さんにお伺いしたいのですが、ある程度会社の規模が大きくなったり、取締役会の手前アートを購入するのが難しいといった場合、サイエンスによらないアートやリベラルアーツについて、企業はどうやってバランスをとっていけばよいのでしょうか?

山口 難しいですね。極端な話、痛い目に遭うしかないかもしれないですね(笑)。

ライプニッツ 代表 山口 周さん

これだけデータを集めて市場調査をして、モノを作って、でもさっぱり売れない。という現代なので、このやり方だとダメだというのは誰しも気づいています。

でも気づきながら、別の方法にジャンプする怖さも感じているのだと思います。

大切なのは、もともとビジネスとアートは一体だったということです。

レオナルド・ダ・ヴィンチは「電通マン」だった!?

山口 レオナルド・ダ・ヴィンチにしても、おそらくアートを創るつもりはなくて、頼まれたから作っていただけです。

例えばジョルジョ・ヴァザーリ(16世紀のイタリア人画家)に関する本を読むと、メディチ家のお嬢さんが結婚するので派手なパーティをすることになった時、レオナルド・ダ・ヴィンチが演出を担当しているのです。

つまり、ダ・ヴィンチは電通マンなわけですよ。

最新のテクノロジーを使って、その結婚式の演出をしたわけです。それで、片手間でアートを作っているのです。

日本でも、長年にわたり造仏に携わった慶派という仏師の一派がありますが(※)、これもいわば会社のようなものです。

▶編集注:平安時代末期から江戸時代の仏師の一派。代表的作品として、運慶・快慶らによる東大寺南大門の国宝・剛力士立像がある。

プロデューサーがいて、職人が100人くらいいます。

彼らもクライアントと打ち合わせをして、請求書を発行するのです。

三浦 もはや乃村工藝社ですね。

山口 そうそう(笑)、本当にそんな感じです。

アートだと表現する人もいますが、あれは完全にビジネスです。

アートとビジネスが一体化していて、その結果生み出されたものが世の中を豊かにするという幸せな関係がありましたが、150年前からスケールが大きい方が強い世の中になりました。

ジェレミー・リフキンの唱える「限界費用ゼロ社会」しかり、垂直統合型の会社がなくなるのではないかと言われ始めていますが、会社がどんどん小さくなって、最終的にバンドみたいになって、バンドのように音楽性の違いによって解散する、みたいなことが起こってくるのではいかなと思っています。

『限界費用ゼロ社会 〈モノのインターネット〉と共有型経済の台頭』(ジェレミー・リフキン/著)、NHK出版

そうなると、ビジネスとアートの関係についても、150年前と同じ状況に戻る気がしています。

コンテクストが全てであり、世の中の流れに乗った提案に共感した人が、アーティスト集団になるのではないかと思います。

GOは、それに近いのではないかと思いますね。

なぜ、ビジネスとアートでは評価に要する時間が違うのか?

三浦 やはりタイムスパンの違いはありますよね。

3ヵ月くらいでクライアントに利益を出すのが、僕らの仕事でもあります。

The Breakthrough Company GO 三浦 崇宏さん

一方でアーティストというのは社会におけるセンサーであって、「もしかしたらこういうことじゃないか?」というような、まだ言語化されていないものとしてそこから生み出されるのがアートです。

それが、そのアーティストが生きているうちに評価されるかどうかは別の話です。

それをビジネスサイドからサポートするようなエコシステムが出来ないかなとはちょっと考えたりもしますけどね。

松本 ビジネスに比べると、アートは評価までの時間軸が圧倒的に長いですよね。

ジャン=ミシェル・バスキアを例にして言うと、前澤友作さんのようなバスキアの世界観が元々大好きだった世代の方が資産を持ち、コレクターになったタイミングで、その作品が再評価されたと考えています。

そのように、表現をする人とそれを評価する人の時差というのが、アートではどうしても出てきてしまいます。

遠山 絵自体は変わらないので、周囲が勝手にその絵について物語を作るようになるだけです。

私はビジネスは4コマ漫画だと思っていて、すなわち入り口と出口、起承転結があるわけですが、絵は絵でしかありません。

その絵でしかない絵を経済側の人間が自分たちの言語で絡め取って、4コマ目に置いてみたりすることで、100億円の価値がついたりするわけです。

それを私たちの言語で「価値がある」と表現しているだけで、絵そのものは全く変わらないわけですよね。

渡邉 ありがとうございます。

では、ちょうど折り返し地点となったので、ここまでの話を踏まえて会場から質問をお受けしたいと思います。

(続)

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続きは 5. 日本企業は「意味がある市場」で戦うべき。「役に立つ市場」で戦う時代は終わった? をご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/戸田 秀成/大塚 幸

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