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「ソーシャルビジネスが世界を変える!」全14回シリーズの(その4)は、2人目のプレゼンター、HLAB共同創設者・理事 兼 プロマジシャンの高田さんが登壇します。日本の高校生の進路決定における問題点とともに、HLABが提唱する「将来選択の4ステップ」を解説いただきました。ぜひご覧ください!
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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回250名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2020は、2020年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録などは公式ページをご覧ください。
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【登壇者情報】
2019年9月3〜5日
ICCサミット KYOTO 2019
Session 12F
ソーシャルビジネスが世界を変える!(レクチャー編)
(スピーカー)
今井 紀明
認定NPO法人D×P
理事長
高田 修太
一般社団法人HLAB / 株式会社エイチラボ 共同創設者・理事
プロマジシャン
田口 一成
株式会社ボーダレス・ジャパン
代表取締役社長
村田 早耶香
特定非営利活動法人かものはしプロジェクト
共同創業者
(スピーカー&モデレーター)
三輪 開人
特例認定NPO法人 e-Education
代表理事
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最初の記事
1. 孤立する10代の若者にセーフティーネットを(認定NPO法人D×P 今井 紀明さん)
1つ前の記事
3. 10代を生きる若者の大きな可能性を、社会へつなぐ
本編
三輪 それでは次のスピーカーをご紹介させていただきます。
次のプレゼンターは、HLAB(エイチラボ)の高田修太さんです。高田さん、よろしくお願いします。
高田 修太さん(以下、高田) 皆さんこんにちは。HLABの高田と申します。
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高田 修太
一般社団法人HLAB/株式会社エイチラボ 共同創設者・理事
プロマジシャン
HLAB共同創設者。自身の受験体験から、進路指導に対する問題意識が生じ、東京大学在学中の2011年に現在のHLAB代表小林と数名の仲間と共にHLABを創設、高校生向けのサマースクールを東京で開校。その後、長野県小布施町や徳島県等でサマースクールを立ち上げ。工学を専門として学ぶ傍ら、小中学校でのサイエンス・コミュニケーションにも実践/学術的に取り組んだ。ボストン・コンサルティング・グループではデジタル戦略構築、教育プロジェクト、ビッグデータ分析の社内講師を務めたのち、HLABに再参画し、日本でのレジデンシャル教育実現に従事。また、マジック歴15年以上の腕前を活かし、学生時代よりプロマジシャンとしても会員制バーやホテル・デパート、企業パーティ・懇親会等で演技。国内外のコンベンションにも積極的に参加し、最新のマジックを取り入れ活動中。
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私はICC専属のマジシャンでして、ICCのパーティなどでマジシャンとして登壇していましたが、スピーカーとしては初登壇です(笑)。
▶編集注:ICC主催のパーティでは、余興として高田さんのご厚意でマジックを披露いただき、毎回会場が釘付けになる超人気コンテンツとなっています。
私はHLABには共同創設者として、また理事として務めております。
HLABは、「異なる人生を歩む人々がその違いから刺激を受け、互いに学ぶ未来を共創する」をミッションとしています。
このような社会の実現に向けて、さまざまなアプローチで、既存の教育への取組みだけでは不十分な部分をカバーし、社会にインパクトを生むことを目的として活動しています。
日本の学生は「閉鎖的空間」に閉じ込められがち?
高田 これは私の高校時代の写真です。
真ん中に写っているのが私ですが、私は高校時代、運動会や学校行事にかなりのめりこんでいました。
ご覧の通り男子校で、女の子の友達もいなければ、彼女もいないですし、運動会や学校行事のことばかり考えていたので、将来について考える機会もありませんでした。
受験をしなければいけないとなったときに、「話を聞ける先輩や友達が、ものすごく限られているな」と思いました。
まず僕には女の子の友達がいなかったので、同世代の女性がどんなことを考えて、どのようなキャリアを歩みたいのかについて話せませんでした。
さらに、進学校に通っていたこともあり、周囲の友人や先輩は国公立大学を目指すので、みんなの進路が似通った金太郎あめのような環境にいました。
そのため、多様な人と交流する機会が少なく、日本の学生は閉鎖的空間に閉じ込められているなと強く感じました。
高校生の進路が、気づかぬうちに規定されている
高田 高校生は学校が活動の中心です。そこで一番身近な大人は「先生」です。
しかし多くの先生は、基本的には新卒で先生になって「教師」というキャリアを歩んでいるので、なかなかその他のキャリアのことが詳しいかというと、全員がそうではありません。
他のキャリアを歩んでいる身近な大人といえば親や親族ですが、医者の子どもは医者になることが多いようにと、子どもは親の職業に影響を受けがちです。
周囲にいるのは友人や学校の先輩ですが、僕は女の子の友達はいませんでしたし、先輩もみんな国公立や偏差値で選んだ学校に進学するので、非常に限られた範囲からしか話が聞けません。
ある意味、将来の選択肢は周囲の人や環境によって自然と、そしてここが大事なのですが、「気づかぬうちに」規定されてしまっているのではないかと思います。
私たちは首都圏以外の地域でも事業をしていますが、地方の高校では、偏差値を指標として「お前は、まずはその地方の国公立大学を目指せ」などと言われることが多いそうです。
例えば徳島県ならば、勉強ができれば徳島大学、もっと勉強ができれば阪大、京大、もっとできれば、東大と、距離と偏差値が比例するかのような進路指導になってしまうこともあると聞いています。
それによって、実際に何がやりたいのかしっかりと考える機会がなく、自然と、気づかぬうちに選択肢が狭まっているという問題意識を持っています。
将来選択の4ステップ〜Inspiration, Information, Motivation, Resources
高田 この問題をどうしたら打開できるかと思い、色々と分析しました。
その結果、将来選択に向けて4つのステップが存在することに気づいたのです。
1つめが「Inspiration(発想)」です。
例えば先ほどの徳島の高校生に、「君、そういったことに興味があるのだったら、アメリカの大学に行ってみたら」という発想を提供したとします。
そうすると、「えっ、アメリカの大学に行けるんですか?」と、アメリカの大学に行く選択に気づき、目指せるようになるのです。
そうした発想がないと、選択肢は狭められ、限られたものになってしまいます。
2つめは「Information(情報)」です。
「アメリカに行こう」となったとして、ではどうやって目指せばいいでしょうか。
エッセイを書いたり、試験を受けたりといった情報が必要です。
3つめは「Motivation(モチベーション)」です。
周りの友人が国内大学への進学を目指したり就職したりする中で、自分だけ海外の大学を目指さなければいけません。
多分先生も周囲もそんなに応援してくれない中で、モチベーションを保ちながら進路を目指す必要があります。
今は分かりやすくするためにアメリカの大学の話をしていますが、実際に海外の大学に進学するとなると学費が何百万円と必要になってきて、そのためのリソースや親御さんの許可などを得なくてはいけません。
そこで、4つめは「Resource(お金)」です。
私たちは当時、このResourceについては奨学金などで何とかなる可能性があるが、1~3のステップはどうすればいいのかなと考えました。
そのときに、発想や情報であれば、少し年上の自分たちでも高校生や大学生に対して提供できるのではないかと考えたのです。
その手段として選んだのが「場づくり」です。
(続)
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続きは 5. スタディサプリ、Coursera、edX…オンライン授業が普及する今「学校」が提供するべき顧客体験とは何か? をご覧ください。
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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/小林 弘美/戸田 秀成
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