教えてほしい! レジェンド経営者は40代で何をしてきたか | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

3. 教えてほしい! レジェンド経営者は40代で何をしてきたか

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ICCサミット FUKUOKA 2020 レジェンドが語り尽くす! メガべンチャーを創るための経営者の仕事とは?(シーズン2)全文書き起こし記事を全5回シリーズでお届けします。(その3)は、働き盛りの40代をどう過ごせば、素晴らしい経営者になれるのかを、SHIFT丹下さんがレジェンドに問います。その回答とは?ぜひご覧ください!

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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回250名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット FUKUOKA 2021は、2021年2月15日〜2月18日 福岡市での開催を予定しております。参加登録などは公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2020 プレミアム・スポンサーのビズリーチ様にサポートいただきました。


【登壇者情報】
2020年2月18〜20日開催
ICCサミット FUKUOKA 2020
Session 9C
レジェンドが語り尽くす! メガべンチャーを創るための経営者の仕事とは?(シーズン2)
Sponsored by HRMOS(ビズリーチ)

(スピーカー)

千本 倖生
株式会社レノバ
代表取締役会長

分林 保弘
株式会社日本M&Aセンター
代表取締役会長

(質問者)

宇佐美 進典
株式会社CARTA HOLDINGS 代表取締役会長 /
株式会社VOYAGE GROUP 代表取締役社長兼CEO

丹下 大
株式会社SHIFT
代表取締役社長

南 壮一郎
ビジョナル株式会社
代表取締役社長

(モデレーター)

宮宗 孝光
株式会社ドリームインキュベータ 執行役員 /
DIMENSION株式会社 代表取締役

レジェンドが語り尽くす!メガベンチャーを創るための経営者の仕事とは?(シーズン2)


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本編

40代をどう過ごせば素晴らしい経営者になれるのか?

丹下 大さん(以下、丹下) お二人のようなレジェンドを目の前にして、こんな小さな質問をしていいのかと思いながらも、おうかがいします。


丹下 大
株式会社SHIFT
代表取締役社長

1974年広島県に生まれる。2000年京都大学大学院 工学研究科機械物理工学修了。株式会社イ
ンクス(現 SOLIZE株式会社)に入社。たった3名のコンサルティング部門を、5年で50億円、140人のコンサルティング部隊に成長させ、同部門を牽引。2005年9月、コンサルティング部門マネージャーを経て、株式会社SHIFTを設立。代表取締役に就任。2019年10月、東証マザーズ市場から東証一部に市場を変更。「スマートな社会の実現」へ向け、社会インフラ企業を創るべく、SHIFTグループの企業フェーズ、企業価値をより高みへと導き、躍進をリード。

私は今45歳で、会社を創業したのが30歳です。15年間事業を続けています。

30歳で創業したのは、20代の若くてピチピチな時でもいいけれど経験値が足りない、50代で起業すると経験値はあるけれどもピチピチ感がないので、その交差点が30歳かなと思ったからです。

世界の経営者を見ていると40代前半の経営者が多くて、一番脂がのって一番いい頃だと思っています。

そういう意味では、いい時代を過ごしているのですが、この時代を過ごしながらも、50代、60代で、大きくパフォーマンスを上げていきたいと思っています。

そのためにお二人が40代の頃にやっていたこと、ここは気を付けていたということがあれば、ぜひ教えていただきたいと思います。

宮宗 分林さん、いかがでしょうか?

利益より、相手にとってプラスになることを考える

株式会社日本M&Aセンター 代表取締役会長 分林 保弘さん

分林 私は多くの経営者にコンピューターを販売していたときも、コンピューターを販売している気は全くなかったのです。

その会社の経営のシステムをどう作っていくかしか考えていなかったので、全ての会社のフローチャートを、どの業種であっても1つ1つ書き出して学んでいました。

だから今でも、どの業種がどういう仕組みになっているか全部わかります。

それから、コンピューターシステムを作るときに、この会社はどうしたら収益性が上がるのか、安定するのか、成長するのか、社会性のある仕事ができるのか、4つの視点からシステムを考えていました。

京都にいるときも、西陣織の企業の利益がどうしたらもっと上がるのかを考え、そのために生糸のロス管理をどうしたらいいのかについて講演しました。

その講演では、室町の呉服屋さんの利益管理をどうしたらいいのか、原価は何をもって原価とし利益管理をするのかも含めて話しました。20代後半から30代は、そういう形でコンピューターの営業をしていました。

もともと利益よりも、相手にとってプラスになることを中心にしていました。

私は起業したのが遅かったですが、創業してお陰様で順調に一度も赤字になったことはありません。

65歳のときに会長に就任し、オリベッティで課長をしていた時に、新入社員だった三宅(卓 氏)が代表取締役社長に就任しました。

彼はよくできる人間なので、もうバトンタッチしようと思い、ほとんど彼に任せています。

今はもっと社会的貢献、文化的貢献に取り組んでいて、能をやったり、大学に寄付をしたり、日本オペラ振興会の理事に就いたりしています。

コシノジュンコさんと組んでパリで能とファッションショーのコラボをしたり、能のブラジル公演をしたりなど、最近はそんなことを中心に色々とやっています。

今、会社の時価総額が大きいので、IRだけは2カ月に1回ぐらい海外に行って、直接僕がやっています。

宮宗 ありがとうございます。

与えることの規模感が、呉服屋さんのシステムの周辺から、どんどんグローバルに広がっています。

与えることがキーワードなのかなと、お話から感じました。

千本さん、いかがですか。

社会の矛盾を正す事業で、義を立てる

左から、SHIFT丹下さん、レノバ千本さん

千本 丹下さんの質問ですが、あなたまだ40代でしょ?

私も分林さんも、後期高齢者ですよ。

(会場笑)

後期高齢者がまだやっているんだから、40代で悩むことなんて何にもないですよね。

(会場笑)

左から、ビジョナル南さん、SHIFT丹下さん、レノバ千本さん

稲盛(和夫)さんがJALを再建させたのは、80歳のときですからね。

80になってからJALの改革をやるのは、晩節を汚すことになるのではないかと、かなり悩んだと聞きました。

稲盛和夫がJAL再建に成功した最大の理由(致知出版社)

40代はそういう意味では素晴らしい年代です。あらゆる可能性があります。

ただ、40代と50~60代の差がどうだったかと言われると、本質的に僕は変わりはないと思います。

ただ40代の時は、振り返ってみると私は第二電電(DDI、現在のKDDI)を起ち上げました。

私の経営の思想の根底にあるのは、社会の中にある矛盾、ゆがみを是正するような、国家的なインフラを徹底的に改革することです。

それによって社会に対して世のためになるか、義を立てるというのが、いつも根底にありました。

なんとかしてこの世の中を大きく変革する。

だから僕はインフラの事業にしか基本的にはフォーカスしていません。

電話の通話料金が世界一高いから解決したい(第二電電)、ブロードバンドがアメリカの3倍高いから改革したい(イー・アクセス)、イーモバイル(現ワイモバイル)をつくったのは、世界で最も高い携帯料金を下げたい。

そういう社会インフラを正しい形に持っていくのが、私の発想の原点です。

ガバナンスを強くすることで会社が良くなる

左から、レノバ千本さん、日本M&Aセンター分林さん

千本 今はそういう事業から離れて、70歳になってからは、日本の会社をどのようにして、世界に伍するような会社の仕組みにできるかを考えるようになりました。

今から5~6年前の日本の会社は、非常にトラディショナルで、不合理でした。

それに対してガバナンスをなんとか仕組みの中に持ち込もうと、私は孫さんにイー・アクセス、イーモバイルを売却しました。

そして、若いこれから伸びる会社のガバナンスというものを、きちんと日本にも根付かせようとしました。

実際イー・アクセスという会社も、社内の取締役は私と共同創業者であったエリック・ガンの2人だけで、残り6人は全員社外取締役でした。

アメリカ人もいたし、FCCの元チェアマンもいたし、もちろん女性もいました。

当時としては、6:2で社外取締役が非常にガバナンスの効いた経営をしました。

当時イー・アクセス以外で社外取締役が多い会社は、ソニーだけだったので、外国人や女性の取締役がいるという形は、日本の中では先進的だったと思います。

ガバナンスを強くすることが相対的に会社を良くし、ひいてはサービスを良くし、根本的に日本の社会を変える仕組みを創り得ます。

社外取からハンズオンで社内を改革できる会長へ

千本 70歳になってから私がやり始めたのは、若いまだ組織が整っていない会社の社外取締役になることです。

アメリカ、日本を合わせて数十社の社外取締役になったと思いますが、そこのエンジェル、アドバイザリー、取締役になって見ていきました。

70歳も過ぎた頃、レノバの木南(陽介 社長)と出会いました。

当時彼は40歳ぐらいでした。

▶千本さんとレノバ木南社長との出会いについては、本セッションシーズン1の6.「起業家はひるむな、深い信念を抱け」レジェンド経営者が贈るメッセージ【終】、起業家よ、大志を抱け!社会課題を解決するビジネスを創るための「志」とは?(全7回)6.「出会って15分で社外取締役を承諾」現レノバ千本会長が、木南社長のオファーに即答した理由もぜひご覧ください。

彼と出会い、何百人に一人の逸材だと感じました。

レノバは再生化エネルギーの会社なので、SDGs中心のビジネスをやろう、社会を変えよう、そういう大きな流れを持っていました。

それならレノバの社外取締役になって、ガバナンスを基本から考えていこうと思いました。

当時のレノバは、まだガバナンスが未整備で機能していませんでした。

社外取締役になって1年、ずっと経営を見ていましたが、このままでは、まだこの会社は変わらないと感じました。

もう一歩変えるためには会長になって、中に手を突っ込んで変えていこうと言って、プロのCxO(Chief x Officer)を入れることから始めました。

COOにはイー・アクセス時代に私の右腕だった極めて優秀な東大卒の男(須山勇 氏)を連れてきました。

CFOには、そこの前列の席に座っている、ゴールドマンサックス出身のチャキチャキの森(暁彦氏)、CTOはケンブリッジ大学でMBAを取得した東大卒のバリバリのCTO(小川 知一氏) を入れました。

CxOというものは、会社の中で経営チームの骨格です。

それを入れ替え、社外取締役を圧倒的にイー・アクセスと同じように多くしました。

環境ビジネスなので、環境省の元次官、元高級コンサルティングの投資家を入れたりしました。

そういう形で会社のガバナンスに目を付けて、そこに全力集中して70歳で楽しくやっています。

40歳から70歳までの30年の間には、まだやるべきことはいっぱいあります。

あなたには素晴らしい将来性があると思います。

丹下 ぐうの音も出ないです(笑)。

あれこれ言わずに働いて、ビジョンを高く持って資金をため、70代で初めてエンジェルになったり社会貢献ができたりするのですね。

ありがとうございました。

宮宗 付け加えるとすると、ガバナンスや経営陣についても、メッセージをいただいたと感じました。

役員会のダイバーシティをどう考えるべきか?

丹下 続いての質問ですが、私にはSI(システムインテグレーター)業界の社会構造を変えたいという大きなビジョンがあります。

また、CxO、役員会のダイバーシティについて、よく話題になると思いますが、わが社は3人が社内取締役、4人が社外取締役で、もっと社内取締役は減らしていくべきだと思います。

取締役は全員日本人で男性なので、どうしたらいいのか、先ほどのお話の延長線上でお話をうかがえたらと思います。

宮宗 この質問はいかがでしょうか。

経営陣、ダイバーシティなどについて、分林さんは、いかがですか?

分林 我々が社外役員を入れたのは、5~6年前からですが、1人は弁護士の方です。

役員会では常に法的な問題が話題になりますので、非常に良かったと思っています。

1人は、大企業の監査役をやっていた方を入れました。非常に人間的にも明るく常識的な方で、良かったと思っています。

その他、今年は女性役員が1~2人ぐらいほぼ内定しています。女性役員は、国内と場合によっては国外も含めて検討しようとしています。

関連会社は7社ほどありますが、企業評価総合研究所だけで、今40~50人の女性がいます。

今月日本橋にオープンしたばかりの新事務所を、税理士であり、かつ経営者としてもよくできる女性に任せたら、本当に素晴らしい仕事をしてくれています。

(続)

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続きは 4. 本業に忠実に、シンプルであれ。仕事ほど楽しいことはない をご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/小林 弘美/戸田 秀成

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