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10. メーカー、建設、金融大手が導入するChatGPTを実例紹介

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ICC KYOTO 2023のセッション「AIの最新ソリューションや技術トレンドを徹底解説(シーズン5)」、全13回の⑩は、メーカー、建設、金融大手などに導入が進んでいるというChatGPTを、実例とともに紹介。あらゆる業種が自社にカスタマイズして活用している例を見ることができます。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2024は、2024年2月19日〜 2月22日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターは STREET HOLDINGSです。


【登壇者情報】
2023年9月4〜7日開催
ICC KYOTO 2023
Session 11C
AIの最新ソリューションや技術トレンドを徹底解説(シーズン5)
Supported by STREET HOLDINGS

「AIの最新ソリューションや技術トレンドを徹底解説(シーズン5)」の配信済み記事一覧


メーカー、建設、金融大手がChatGPTを導入

西脇 今はマイクロソフト側が提供する話でしたが、ここからはさっき尾原さんが言った、使う側の話になっていきます。

公開されてもいいものをいくつかご紹介したいと思いますが、例えばパナソニックですね。

尾原 発表されていましたね、これは。

西脇 全世界9万人が。これもちょっと驚くべきことで、後でちょっと利用の話をしていきたいと思います。

Microsoft Azure OpenAI Serviceを活用したAIアシスタントサービスを国内全社員向けに導入(PR TIMES) 

次に、村田製作所です。

画面は公開されているので、お見せしていいのですが、私は村田製作所でChatGPTのプロンプトをどう投げるかという勉強会を今、毎週毎週やっているのです。

会社で今社員に何を教えているかと言うと、プロンプトの投げ方を教えているのです。

それで、優秀なプロンプトを表彰する制度を社内で作っています。

こういうことが始まっているのですね。これは全社で使っています。

尾原 ノウハウですね。

西脇 建設のゼネコンまで使っています。鹿島建設さんです。

尾原 へえー! このクラスが使う?

西脇 そうなんです。

このクラスがChatGPTを使うようになると、やはり設計や施工の段階がもう変わってくるのです。

CADで図面を起こしている人たちも、このChatGPTを使っていろいろな情報を仕入れながら、自分たちの製図、作図に役立てています。

尾原 そうすると、AIアレルギーが取れてくるから、この後のDXに本当に入りやすくなりますね。

西脇 圧倒的に速くなりますよ。

こちらは、証券グループの営業の部門ですが、ChatGPTを作っています。

大和証券、対話型AIの「ChatGPT」を導入し全社員約9,000人を対象に利用を開始(日本経済新聞)

金融、どんどん行ってきましょうね。

尾原 プライバシーに厳しい三井が。

西脇 そうそう、こちらは金融ですごく厳しい会社、三井住友海上が使っています。

自分たちの会社のオリジナルChatGPTで、いろいろなデータを食わせます。

この三井住友海上をお手伝いしているのですが、ここはプロンプトの履歴を全部Excelで集計して、他人のプロンプトをワンクリックで使えるようにしているのです。

どのプロンプトが一番使われたかで、上位に優秀なプロンプトが出るようになっていて、どんどん社員自身がプロンプトを学習できて、それを全員に共有できる仕組みを使っているのです。

すごくよくできていて、UXを上手に使うとChatGPTは浸透するなという気がしましたね。

企業のファインチューンの実施状況は?

都筑 非常に面白いなと思って見ていたのですが、プロンプトというのはありつつ、ファインチューン(fine-tune)といったことは各社が基本的にはやられるのでしょうか?

西脇 ファインチューンの手段は我々は提供していますが、現実にファインチューンをバリバリやっている会社はまだ少ないです。

案件として出てきているのは、昨夜もお話ししたのですが製薬系の会社さんで、やはり案件として出てくる可能性がありますね。

それはなぜかと言うと、医療用語、医学用語はクローズされているので、もともとChatGPTが覚えていないものが多いからです。

そういった情報を1回ファインチューンに入れさせることはしています。

これが1つ目の理由です。

2つ目に、製薬系のお客さんはお金があるので、ファインチューンに対するコストをちゃんと払っていただけます。

この2つが成立していないとファインチューンは難しいなという気はしていますね。

尾原 ファインチューンの予算規模感はどのくらい確保しないといけないかを、語れる範囲でお願いします。

西脇 これはまちまちですね。ごめんなさい、それは、逆に我々がいくら出せますかと聞きますね。

そうするとデータ量が決まってくるし、チューニングの期間、我々が提供できるGPUの数が決まってきますので、この金額だったらここまでのチューニングですよね、この金額だったら…という会話を多分していくことになると思いますね。

尾原 100万、それとも1,000万円の大台ですか?

西脇 もう1つ上だと思いますけれども。

尾原 ああ、やはり。

西脇 多分、ファインチューニング自体は1,000万円のオーダーでできなくはないですが、ちゃんと効果を出すためには、もっと上にいかないといけないと思いますね。

尾原 製薬企業ぐらいナレッジグラフがちょっと違うものは。

西脇 そうですね、100万、200万、500万でやるファインチュー二ングだったら、多分インコンテキストか、ショットでやったほうが全然いいですよね。リガーディングとか。

尾原 RAGやインコンテキストというのは、さっきのエクサウィザーズさんのように社内のデータベースからプロンプトの中に適切なものを入れていきましょう、こういうのは、追加コストがなくて割と実装も早いし、すぐにインストールできるし。

西脇 インコンテキスト、ショットとか、リガーディングとか、ここら辺だったら楽ですよね。

現状では、それをほとんどお勧めしていますね。

尾原 逆に言うと、そのレベル感もあるし、ファインチューニングのレベルも実はもう日本語でゴリゴリやっているというのがね。

西脇 そうですね。実際トライしようとしている会社はあります。

ベネッセ、ソフトバンク、ダイドー、弁護士ドットコムもChatGPTを導入

西脇 話に戻りますと、ベネッセは全社で使ってらっしゃいますね。

これはフロントの対応なので、まだまだですね。

ソフトバンクはプロンプトとして投げてこんなことができたよという優秀なAIの事例に関しては、孫さんが個人でお金を出してらっしゃるので、社内でどんどん使っていき叡智を集めるという活動をやっていただくことは、すごい大事だと思うんです。

そして、ダイドーです。

ダイドーグループ全社で変革に向けDXを推進!MSのプラットフォームを活用した対話型生成 AI「D-Brain」の実証実験開始(PR TIMES)

この辺りの企業がやると、本当に来るなという気がしますね。

尾原 だって、事業企画とかにも使っている感じですものね。

西脇 その通りです。

そして、弁護士ドットコムがありましたね。

尾原 もうサービスとしてベータ版をオープンされていらっしゃいます。

弁護士ドットコム、世界初の日本語版※、AI法律相談チャットサービス『弁護士ドットコム チャット法律相談(α版)』を5月12日より試験提供開始(PR TIMES)

西脇 そうですね。

これもびっくりしたのですが、弁護士ドットコムさんがAIのイベントをやるようになりました。

尾原 ん?

西脇 法律でなくAIのイベントをやるようになったのです。

チャット以外のUIは出現するか

土田 チャット以外のUIみたいなところは、どのぐらい広まっているのかすごく気になるところで、ずっとチャット、チャット、チャットで来た感じではありますが、次どうなるのか、片鱗が見えていればお願いします。

西脇 まあ基本はチャットが、まずベースですよね。

人間が入力するものを理解するということですが、Bingの画面の中に今、昨夜から一昨日からか、マルチモーダルが少し加わってきました。

日本はまだだと思うのですが、マルチモーダルのボタンが加わりまして、今は画像、動画がインプットまではいけるようになりました。

それを我々は一昨日の夜からか、一部公開しているので、少しずつ映像等のマルチモーダルの対応ができるようになりました。

マルチモーダル埋め込み (バージョン 4.0 プレビュー)(Microsoft)

尾原 ということは、石井さんのところと掛け算をしたいですよね?

西脇 そうなんですよ。掛け算ができます、デザインのところで。

お話をしていきますと、パナソニックは9月の下旬にNewsPicksのイベントで一緒にトークするのですが、パナソニックと茂木 健一郎先生と、私と一緒にNewsPicksの番組でトークします。

結局使っているシーンは、これだけなんですよ。

9万人に展開して、先ほどメガバンクから何から、いっぱいやっているのですが、結局文章を作成しているのと質問しているぐらいで、あとは翻訳、要約です。

だから、これだけしか正直ないわけなんですよ。

でも、これだけでも十分変わるということを、やはりまず言わなきゃいけないですね。

尾原 そうですね。特にプログラミングなんて5点満点で評価が4.3だし、翻訳も文脈に合わせた翻訳みたいなことを含めてやるので4.2ですね。

西脇 こういう感じです。

(続)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/戸田 秀成/小林 弘美

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