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9. 日本の子ども、若者のWell-being対策は「居場所作り」である【終】

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ICC FUKUOKA 2023のセッション「大人の教養シリーズ 人間を理解するとは何か? (シーズン9)」、全9回の最終回は、”絶望の国ニッポン”が、どうすれば将来への希望を持てるかについて。キーワードは「複数の居場所を持つこと」「健全な多重人格であること」だそうです。次回シーズン10への期待が高まるラストまで、充実の議論をぜひお楽しみください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回ICCサミット KYOTO 2023は、2023年9月4日〜 9月7日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください

本セッションのオフィシャルサポーターは ノバセル です。


【登壇者情報】
2023年2月13〜16日開催
ICC FUKUOKA 2023
Session 2F
大人の教養シリーズ 人間を理解するとは何か? (シーズン9)

Supported by ノバセル

「大人の教養シリーズ 人間を理解するとは何か? (シーズン9)」の配信済み記事一覧


居場所の数が多いほど将来への希望が出てくる

石川 将来への希望がどうやって出てくるかというと、居場所の数に尽きるのです。

これは子ども、若者を対象としたデータですが、大人も同様で、居場所の数がネット空間も含めて多ければ多いほど将来に対する希望が出てくるのです。

中村 ふうん、そうなんだ。

井上 すごい正に相関していますね。

石川 それはやっぱり居場所がいろいろあると、そこにはいろいろな人間がいるので、なんか希望が出てくるというところだと思います。

「ああ、そんなんでいいんだ」「あんな道もあるんだ」って。

中村 確かにね。

石川 実はこの居場所の数はWell-beingを考えるにはすごく重要な方法で、今表に映っているようないろいろなWell-being関連指標と強い相関があります。

こんなにきれいなグラフになることはないんです。

井上 もう間違いないですね、これは(笑)。

村上 めっちゃきれい。

中村 居場所の数なんだ。

石川 めっちゃきれいなんです。

これを受けて今、日本の子ども、若者のWell-being対策は「居場所作り」です。

中村 なるほど。

居場所によって、人格は違ってOK

石川 複数の居場所を持つということなんですけれども、このときに重要なポイントがあります。

「健全な多重人格」です。

北川 ああっ!

村上 もうここの登壇者そのものじゃないですか。多重人格。

石川 1つの人格で複数居場所を持ってしまうと、その人格がだめになったときに一気に居場所を失ってしまうんですよね。

井上 なるほどね。

石川 多分皆さんも、例えば、会社にいるときの自分と学生時代の友達と会っているときの自分では、やっぱり人格が違うはずなんですよ。

それでいいんですよ。関係性の中で、人格は決まるので。

教育とは健全な多重人格を推奨すること

石川 最後に、人間を理解するとは、僕にとっては、いかにして未来に貢献するかということです。

やっぱり基本は教育なんです。

教育とは何なのかというと、何を教えるかというよりも、とにかく居場所をたくさん作ってあげて、健全な多重人格を推奨していくことなんです。

そうすることでWell-beingを実感できる人を増やすことが、1つのやり方なんですね。

北川 いやあ、分かるなあ。

中村 面白い。

石川 これは方法なんですが、ただ問いはまだ残っていて、じゃあなぜ人間は1つの居場所よりも複数の居場所のほうがいいのか?

1つの人格よりも健全な多重人格がいいのかには謎が残っています。

これについてはもし次回があれば、「人間を理解するとは何か」というこのセッションで、なぜ居場所や人格が重要なのかみたいな話をしたいと思います。

北川 つなげてきましたねえ(笑)。

村上 これは皆さん聞きたいですよね。

井上 これは聞きたいですね。

村上 もし聞きたいという方はですね、実はこの後アンケート評価がありますので、ぜひそこで。

(一同笑)

チャンネル登録、いいねをお願いしますというユーチューバーのようになっていますが。

1つだけ質問をいいですか? (石川)善樹さん。

この居場所は、オンライン、いわゆるメタバースとかでもいいんですか?

石川 オーケーです。

村上 じゃあ意外とネット社会は、多重人格がやりやすいじゃないですか。

石川 やりやすいです。偽アカウントとか、鍵付きアカウントとかね。

村上 そうそう、昔からネカマみたいな言葉もある通り、別の自分、別のアバターで別のメタバース。それでもオーケーですか?

石川 オーケーです。

居心地が良すぎる場所が1カ所なのは危険

石川 ただ重要なのは、さっき複数の居場所が大事という話をしたじゃないですか。

それは裏返すと、あまりにも居心地がいい場所が1カ所あるのは危険ということなんです。

北川 なるほど!

石川 それは他の居場所に行ったときに、居心地悪く感じてしまうからなんです。

昭和のサラリーマンが会社の居心地が良すぎて定年後困ったという話があるじゃないですか。

あれなんですよ。

北川 確かになあ。

石川 特に起業家は自分の会社が異常に居心地良くなってしまうから、そういう意味で複数の居場所を持てるような、こういうICCサミットみたいな機会は、今多分重要なんですね。

北川 大事ですね。

村上 ICCサミットに参加しているベンチャーは、人をひたすらローテーションすればいいんじゃないですか? グルグルグルグル、本当に。

(一同笑)

社内の異動と同じ感じで交換留学みたいなのがあるじゃないですか。

中村 ああ、それめっちゃいいですねえ。

村上 そういうことをやっていけば学びもあるし。スキルもつくし。

井上 それぞれの場所でストレッサー(Part.4参照)を自分で用意すればいいですね。

村上 場所も変えて。それこそ島に行ってもいいですしね。

中村 ああ、受け入れます、五島列島で。

村上 五島もリモートワークでワーケーションって、結構やっていましたものね。

中村 ぜひぜひ来てください、本当に。

シーズン9の議論を終えて

村上 ありがとうございます。

あと2分ぐらいになりましたので、まとめに入っていきますが、今回は、人を理解すると言いながら、自分を理解できていないんじゃないか疑惑というところに、真正面から取り組みました。

最初、自分とは何か、自分を理解するとは何かというところから、中村さんのご自身の思うところも含めて、お吸い物がすごく美味しそう(Part.2参照)でしたが(笑)、投げ込みをいただきました。

中村さんが用意してくれた図が僕はすごく印象的で、先祖、子孫、人、土地というプロットの中で、ひらがなの「いのち」の話をしていただきました。

浄さんには相変わらず面白い、最新の研究結果を持ってきていただきました。

毛髪の話は前も何回か出ましたが、データとして履歴が残っているので、まだまだ使い出があって、ストレスはきれいにちゃんと数字で出てくることが分かりました。

これはまだまだ面白いことができそうだな、でもそれで評価とかされるようになったらどうしよう?と思う、管理職の自分がちょっといました。

(会場笑)

あと、不平不満を言っている人はポジティブという話はすごく面白かったですよね。

北川さんは、人間の理解が深まりましたね。

北川 息子が生まれたことによって。

村上 そう。やっぱり生まれたての人に直面していると、問いが増えるんだなと。

「お前は何をしているんだろう?」みたいな話に。

井上 自分も振り返ってね。

村上 そう、北川さんは自分も振り返って、実は別に物理をやらなくてもよかったんだ、仲間とワイワイしたかったんだということが分かりました。

こういう問いをお互い見知った中で深めていくのはすごく重要だなと思いましたし、皆さんもこの後ICCサミットのいろいろな場所で夜も含めて話ができると思うので、ぜひお互いをツッコミ合うことをしていただいて。

北川 「どうして前の会社を辞めたんですか?」と。

村上 そうですね。

善樹さんの話はさすがにまた本質をついていて、「健全な多重人格」と「複数の居場所」がWell-beingに直接貢献しうるというところで、このテーマは深いので、次回以降深掘りしていきたいなと思います。

要は「居場所って何なのか?」は、ちょっと僕もまだ言語化が上手くできていません。

井上 「間(ま)」ですね。

村上 そう、何だったら居場所と言えるのかみたいな話や、最近オンラインでもコミュニティが重要だとか、ファンマーケティングみたいなことも言いますので、そういう直接的な話は他のセッションに任せますけれども、根本的な部分での意味合いは、このセッションでやる意味があるかなと思いますので、皆さん、今回も良い投げ込みをありがとうございました。

そして、リモートで参加の善樹さん、ありがとうございました。

石川 ありがとうございます。

村上 そして、聴いていただいた皆さん、本当にありがとうございました。

ここでお開きにしたいと思います。ありがとうございました。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/小林 弘美/戸田 秀成

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