「WHYを柱にする」プロダクト時代における”ブレない”開発の極意 – 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

「WHYを柱にする」プロダクト時代における”ブレない”開発の極意

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「優れたプロダクトの生み出し方」をテーマに、第一線でプロダクト開発を行う経営者・開発責任者が徹底議論。(その2)は、プロダクト開発におけるミッション共有の重要性から、「悲しみの谷(≒グロースの停滞)を乗り越えるには?」や「ブレるとピボットはどう違う?」といった、プロダクトを開発していく上での決断まで真剣に議論しました。パネルの終わりには、スマートニュース鈴木さんに素晴らしいメッセージを頂きました。ぜひ最後までご覧ください。

登壇者情報
2016年3月24日開催
ICCカンファレンス TOKYO 2016
Session 4B 
「優れたプロダクトの生み出し方」
(スピーカー)
佐々木 大輔    freee株式会社 代表取締役
鈴木 健       スマートニュース株式会社 代表取締役会長 共同CEO
徳生 裕人      グーグル株式会社 製品開発本部長
中村 洋基      PARTY Creative Director / Founder
(モデレーター)
赤川 隼一      株式会社ディー・エヌ・エー モバイルソーシャルインキュベーション事業部 シニアマネジャー

前編はこちらをご覧ください:「経絡秘孔を突け」優れたプロダクトの生み出し方とは?


「経絡秘孔」の見定め方

赤川 「経絡秘孔」からいきましょうか。まず、改めて鈴木さんに伺いたいんですけれども、「経絡秘孔だな、ここは」っていうのをどう見つけていく、見定めていくんでしょうか。

鈴木 基本、分からないんですよね、それはね(笑)。中村さんのもすごく面白いけど、こんなにヒットするかなんて、創っているときは分からないんですよね。

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中村 全然分からないです。

鈴木 それが経絡秘孔かどうかなんてなかなか分からないですよね。本当に勘を磨いていくしかないとは思いますけどね。

経絡秘孔にも色々な種類があります。その中の1つで、とても左脳的に分かりやすい経絡秘孔は「ペイン」「ペインキラー」です。

僕が尊敬するベンチャーキャピタリストで、マイケル・モリッツという、セコイア・キャピタルのベンチャーキャピタリストがいるんですけども、彼が要するに投資するときに何を見るのかっていうのを書いた文章があるんですよね。

その考え方っていうのが、セコイア・キャピタルのホームページに行くと「Ideas」と言われるところがあって、そこに、セコイア・キャピタルが、こういうフォーマットで事業計画書を書いて下さいっていうのが入っていて、そこにも「ペイン」「ペインキラー」という言葉が書いてあるんですけれども。

簡単に言うと、「ペイン」というのは「痛み」ですよね。「ペインキラー」というのは「痛み止め」です、だから、痛みを止めます、と。

痛みがあって、痛みを止めると、それは非常に分かりやすいんですけど圧倒的に効く訳ですよ。

今、「痛い!痛い!」となっている人に、痛み止めを「ピッ」て与えたら効きますよねという話なんですよね。

これは、確実に分かりやすい左脳的に考えられるものです。ただ、それがどれくらいの大きな痛みなのか、これは本当に痛み止めになっているのかというところの判断は、相当色んな勘も必要ではあるんですね。

マイケル・モリッツの投資哲学というのがあって、その中で要するに、まずマーケットの大きさというのがある訳ですよ。これは後からどうしようもない、と。

それに「ペイン」があって、それに対応する「ペインキラー」があると、インフェルノが起きるという風に言うんですね。

インフェルノというのは、そのマーケットを烈火のごとく火が燃え広がるというので、そういうのが起きると。

そういう意味では、「ペイン」「ペインキラー」というのは分かりやすいんですね。

ところが、日本人に向かって、「ペイン」「ペインキラー」というと何だかよく分からないんですね。経絡秘孔を突けっていうとすごく分かりやすい訳ですよ(笑)。

(会場笑)

中村 例えば、『圏外で読めないじゃないか!』というのが「ペイン」ということですね。

鈴木 そうですね。

赤川 ペインの度合いと場所がまさに秘孔・ツボだと思うんですけど、それを見極める目をどう養っていくかっていうのを、他の方も含め伺いたいんですけど…

徳生 どれぐらいの精度で、経絡秘孔かどうか分かるか?

鈴木 いや〜百発百中だったら、それはすごいですよね。

赤川 逆に、これは超ツボだなと思ったのに、全然違ったみたいなエピソードはありますでしょうか?

鈴木 エピソードというか、大概そうですよね(笑)。でもそれは作っている途中とか、考えている途中で分かるんですよ。

議論していると、や~やっぱりこれダメだねってなることの方が多いですね。そういう意味で言うと、ダメな方がすぐ分かるので、生き残る方が珍しいっちゃ珍しいですね。

赤川 佐々木さんの観点はどうですか。

観察することの重要性

佐々木 B to Bだとペインとは何だろうというのは本当は分かりやすいんだと思うんですよね。多分それはお金に換算するとこうだよねというところに、最終的には行き着いて、それでコストが削減を出来るか、売上を伸ばせれば価値になるだろうというのはありますね。

ただ、ペインは実は存在するんだけど、気づいていない人はめちゃめちゃ多いと思っていてます。

例えば、経理の仕事というのは、経理をやっている人にとっては、ペインでも何でもないんですよね。でも経営者の視点からすれば、その仕事が減ればコストが減るとか、あるいは片手間でやっている人からすれば、これがなくなったらいいよねと思うわけです。

しかし、10年間経理をやっている人からすると、それは当然なので、全くそこにペインポイントがあると気づかない。

僕はなぜたまたま気がついたかというと、それは以前スタートアップでCFOの仕事をやっていて、自分のチームに経理担当の人間がいて、自分の横でひたすら経理の入力をしているんですよ。

何でこの人こんなに入力しなきゃいけないんだろうと思って、僕は最初その人のスキルというか能力を疑って、全部ちょっと何をやっているのか説明をしてくれと言って、分析しようとしたんですね。

そうしたら、その人がやっていることとかやり方が悪いんじゃなくて、これは会計ソフトが原因でこんなに入力が多いということが分かりました。

これは結局、観察するところが重要だったと振り返れば思っています。

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そこで、当時思い出したのは、僕が就職活動をしているときに、P&Gという会社の会社説明会に行ったら、「チャレンジジョイ」という洗剤があって、開発ストーリーを聞いたのです。

要は油汚れが今までよりも落ちる洗剤ということなんですけど、その開発ストーリーは、色んな家にお宅訪問していったら、みんな一生懸命油汚れを落としているということがわかったということでした。

油汚れを落とすということに関して、「油汚れに困っていませんか?」と聞くと、誰も困っているなんて言わないんですよ。でも、一生懸命ゴシゴシやっているし、更に洗剤を追加する。洗剤を追加すると、技術的には更に油汚れが落ちなくなるらしいんですね。

そのようなことを思い出して、傍から見てみればすごく問題なのに、当事者たちは気づいていないというのはすごくいっぱいあるんじゃないかな、と思います。

赤川 観察で気づくという観点で、特にグーグルくらいになると、色んなイシューがあると思います。

ちょっとしたモスキート音が聴こえてきて、それがプロダクトに反映されるということなど、徳生さんなりに些細な違いが見えてくるのはどんなときですか?

徳生 プロダクトを出したあとは、やはりデータをとって議論が進められるので楽になります。出す前に決めなきゃいけないというお話の方が難しいですよね。油断すると無駄な議論や無駄な実験を繰り返す羽目になりますし。

赤川 となるとぜひ中村さんに伺いたいのですが、プロダクトを出す前にこれはいけそう、これはいけそうじゃないを判断するポイントは何かありますでしょうか?

一言で言うと何か

中村 うーーーーん。「これは一言で言うと何か」というシンプルなところに落とし込まれていること。そしてそれをきわめて左脳的に「こう当たります」とクライアントに説明できること。もう1つは、きわめて難しいのですが、広告は右脳に響く表現がけっこう大事じゃないか。

「ダメ。ゼッタイ。」というキャッチコピーがありますよね。ああいうヒットを導こうとしたら、自然言語解析的にやるのではなく、ディープラーニングに近い処理で、ヒットを当てられるかもしれません。

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左脳的に考えてオツなコピーで気を惹く、というよりも、15秒CMとか、キャッチフレーズとかって、右脳に働きかける要素が強いので、ロジックで組み立てていきながら、最後は感性、とか「気持ちよさ」が勝ってしまう世界かなあと。

僕も逆に聞きたいことがあります。

freee佐々木さんは、元グーグルですよね?freeeをお作りになり、起業しようとするとき、背水の陣で臨んだのですか?
つまり、「ヒットしなかったら別の起業アイデアがあった」とか、「βテストやってダメだったらグーグル戻ろう」とか(笑) 実際、他にも手はあったんですか?

徳生 いつでも戻ってくれて構わないです(笑)。

(会場笑)

中村 みんな聞きたいところかなと思って、その辺のヒリヒリ感というか…

佐々木 (笑)。どちらと言うと、今でもそうなんですけど、失敗するなら派手に失敗した方が正解だと思っています。

一番良くないのは、何か試したけど、あと3ヶ月やってみないとまだ分からないねというのが一番良くない結果だと思っていいます。

それで言うと、会計ソフトをリリースするのと、会計ソフトおまけアドオンツールみたいなのでリリースするのだったら、多分後者の方がリスクは少ないんですけど、それだと将来的に自分たちがもともとやりたかったビジネスにたどり着くような、可能性というか道のりが圧倒的に長いんですよね。そうすると、そこまで時間かけてやりたいんだっけ?という話になって、それだとすると、会計ソフトをずばっと試せた方が、結論は出やすいな~というのはあったんですよね。

失敗するなら、早く失敗した方がいいっていう発想だったんじゃないかな、と思いますね。

プロダクトを出すときの判断

赤川 一方で、リーンスタートアップで、いかに小さくミニマムで試すかが重要、というトレンドもある訳じゃないですか。それは佐々木さんの中で、アドオンツールじゃミニマムに足りなくて、freeeというプロダクトの形にはしなきゃいけないんだ、と、そこの境を分けたっていうのはどう考えたのですか?

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佐々木 それは1つは、先ほど言っていた本当に効果を出す時間というか、これだけ短縮出来るんです、みたいな話が1つと、やっぱりビジョンへの近さですかね。

そんなにプロダクトとしての特色は変わらない訳なので、それだったら、ビジョンに近い方からやっていった方がいいなっていう、そんなところかなと思います。

赤川 出したときのfreeeにおいて、この機能は欲しいけどな~みたいなものがある中で、多分「経絡秘孔」を突いた機能に絞ったと思うんですが、出たときのミニマムなfreeeは一番何にフォーカスしていたんですか?

佐々木 個人事業主の人が、日々帳簿をつけて確定申告が出来るというところにフォーカスしていたつもりなんですけど、振り返ってみると余計なものいっぱい付いていたんですね。

誰も使ってないような機能が、やっぱりその当時いっぱいありました。そこはスペックオーバーなところもすごくいっぱいありましたね。

一方で、リリース直後にツイッターの投稿を見ると 色んなこういう機能が欲しい、ああいう機能が欲しいっていうのは、すごくいっぱいありました。

確かにそれは気づいておくべきだったみたいなポイントというのはやっぱりありますね。

実際のところ、リリースしたこと自体がベータテストのようにはなっていました。

おそらく、freeeのターゲットユーザーを身の回りで探してくるのは難しいので、それだったら、とりあえずボーンとリリースした方が、見つけやすかったということなんじゃないかな、と思います。

赤川 プロダクトがユーザーを見つけてくる、ということですかね。

佐々木 そういう感じですね。

徳生 freeeのマーケティングで難しいのは、今までの会計ソフトを捨てなくちゃいけないという部分ですよね。

新規ユーザーの場合は、かなりストレートにバリューが訴求出来ると思うんだけど、捨てさせなきゃいけない人たちというのは、どのぐらい勝算があったのでしょうか?

それとも新規だけ獲れればまずはいいんだという発想だったのでしょうか?

佐々木 まずは、新規だけ獲れればという感じでしたね。

あとは、すごくイノベーティブな人ですね。すごく開き直るというのは一生懸命やっていたし、グーグルにいたからという訳ではないですが、「ブラウザはChromeにしか対応してません。IEだと動きません」のような結構開き直って最初はターゲティングをしていましたね。

そのくらい、普通にマーケティングすると評判良くないぞと思っていたところはありましたね。

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赤川 鈴木さんに伺いたいのですが、スマートニュースの場合、絞ったはずなんだが、それでも余計だったなとか、実際にリリースしてみたらずれていたみたいなことはありますか?

鈴木 そうですね。スマートモードは経絡秘孔の1つなんですけれども、スマートニュース自体が、プロダクトとしての完成度はすごく高かったですね。

スマートニュースのプロダクトは共同創業者の浜本階生が1人で自分で作ったんですよね。サーバーサイドもクライアントサイドも、その機械学習も、クローラーも全部1人で書いたんですよ。

全部のコードベースでいくと、3年くらいかけて作っていて、Crowsnestからスマートニュースにピボットしてから9ヶ月くらいかけて作っているんですが、本当に完成度が高いんですよ。

なので、ここはやんなくてよかったなっていうのが、一切無いんですね。ほぼほぼその時点で完成しているって言っても過言ではない。

その後も当然機能は追加していますけども、基本的な機能は最初からあるなという風に僕は思っていますね。

だから、逆に言うとリソースが全然無かったから、実はギリギリまで削ぎ落とされているんですよ。付けたい機能みたいなの無いんです。

機能を付けたらいいなというときに、機能は付けている余裕が全くなかったですね。

だから本当にギリギリまで削ぎ落とされている。だからそこを、逆に言うとグロースフェーズになったときに、本当に厳選しながら機能を追加していく、良くしていくということを今やっている訳です。

赤川 それが実現できたのはなぜなんでしょうか?

鈴木 1人で作ったからっていうのはあるでしょうね。あとは僕もそうだし、浜本もそうですけど、機能をたくさん追加して、Crowsnest(クロウズネスト)で失敗している訳ですよ。

だから、機能を追加すればいい訳ではない、と。ギリギリまで削ぎ落として、そこで本当に良いものを創ろう、と。圧倒的にいいものを創ろうという、モチベーションとかパッションというものは、2人で共有していましたね。

それはたくさんの機能を付けることではなくて、1個1個の機能とか、1個1個の見えるところというのを、極限までクオリティーを高めていくということなんですね。

これも大変生々しい話なんですけど、スマートニュースでスワイプするとアニメーションするじゃないですか。これは今から考えると、絶対に今の会社では出来ないような開発プロセスでやっているんですよね。浜本が3日くらい徹夜でアニメーション1個作るんですよ。

僕が、浜本が「3日くらいでアニメーション作って来ました」というものを見て、「うーんこれはダメじゃないかな」と言って、浜本も「たしかにそうだよね」みたいな話になって、もう1回作ってくるようなことを何度も繰り返しているんですよね。多分7パターンくらい作っていたと思います。

そのアニメーション1個をどれだけ愛情を持って作れるのか、みたいな所はすごいですよね。

あれは、浜本が自分で書いて、自分で捨てるっていう判断が出来ているから出来るんであって、別のメンバーが作ってきたのを、「これ捨てて下さい」というのは、チームマネジメント的にかなり難しいんですよ。

赤川 そうですよね。

徳生 そこまで完成していたら、機能は足しにくいですよね。

鈴木 そうですね。ただ、やっぱり機能を足しにくいというのはあるんだけれども、例えば、チャンネルプラスというのを追加して、チャンネルをどんどん追加出来るという機能を追加して、それはとても良かったです。

だから、本当にセレクティブにいい機能を足していく、と。逆に今度は引いていくというのはやっていくべきだなと思っています。

中村 リリース当初に、焦りはなかったんですか? 例えば「ユーザーの増加率が思ったほどじゃないぞ、やっぱりもっと機能を足さないといけないんじゃないか!?」みたいな。

鈴木 リリース直後は、予想の10倍のスピードで成長したんですよね。初月のダウンロード数が45万ダウンロードくらいだったのかな。

初月というのは2012年の12月なんですけど当時ってどういう状況だったかって言うと、まずリリースして20日間だったんですよね。だから1ヶ月なかったんですよ。

更にiPhone版だけだったんで、Android版がなかったんですよ。当時は、まだiPhoneのユーザーもそこまで多くなかったんですよね。だから、すごい勢いで伸びていて、予想の10倍のスピードで伸びたんです。

本当にいいものづくりをすれば、世界は受け入れてくれるんだなというのを、ある種、身体で実感した瞬間というか、それはもう感謝の気持ちしかないですね。

中村 プロダクトを出した瞬間に、すごい秘孔を突けている確信というのが、freeeにもスマートニュースにも存在した、ということですよね。

鈴木 一事例ですね。だから、スマートニュースのときはそういう感じだったというだけです。

半年くらいしてから急に伸びたプロダクトも世の中には結構あるので、本当に一事例かなと思います。

赤川 なるほど。さっきのプロダクトの機能を削ぎ落とすという話で言うと、逆にグーグルはたくさんのメンバーが関わってこうした方がいいと意見を言って、結果的に大企業的な余計なもの載りまくりプロダクトになる、というのが起こりやすい気がするんですけど…徳生さんはどう回避されてるんですか?

ミッションの共有が重要

徳生 すごい大変ですね。

昔は 20%ルールというルールがあり、今もあるはあるのですが、色々な人が色々なもの勝手に作ってて、1人のエンジニアのアイデアだけで追加された機能というのもたくさんありました。

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でも、やはりプロダクトが洗練されて、UXの要求水準も高くなると、足すのが難しくなって、今度はより拡張性のあるインターフェースを考えなくちゃいけないとか、全然別の戦いになります。ガラポンじゃないですけれども、利用者のいる機能を削るなりフレームワークから大きく変えるといった大きな意思決定をして、機能を足せるような幅をまた作っていく。

そこは先ほどのミッションの話じゃないですけれども、何でこれをやっているのか?何でこれが重要なのか?ということが共有されていると、各自の発想や前提が大きくぶれないので楽ですね。

1人のすごい偉い人が全部の方針を決めて、何か出来るということでは全くない。

各自、横で勝手に調整しながら、なんとか辻褄を合わせられる人が集まって、ミッションだけを共有して開発していくという形じゃないと、難しくなると思いますね。

赤川 新しいプロダクトを出す場合にいかに絞るか、いかに全部載せにするかというのは、どういう形で決まっていくんですか?

徳生 やはりコアのバリューは何かいうことだと思いますね。例えば、最近の成功例だと Google フォトがあります。

Google フォトは僕は直接担当しているわけではありませんが、やっぱり3つくらいのしっかりした柱があります。写真がどんどん溜まっていくので、どこかに安心して放り込める場所を作りたい。そうしたら、放り込んだものを検索で簡単に見つけられるようにしたい。そしてあとは、簡単に共有出来るようにしたい。発表から1年になりますが、今でもその3点に非常にフォーカスしていると思います。

あるいはもう本当にリーンにやるしかなくて、機能を盛り込むよりも、成長につながる、機能を成長につながる順番で出していく、ということを考えてやるしかないと思います。そこは多分、他の会社となんら変わらないと思います。

WHYの柱がないと開発はブレる

鈴木 でも、すごいWHYを大事にしているのは、すごく共感しますね。

どうしてもWHATの話とHOWの話に終始しがちじゃないですか。結局なぜそれをやるのかっていうところが無いと、どんどんプロダクトの開発はブレていっちゃうんですよね。

参考資料:ゴールデン・サークル。 同時間帯で行われた「世界で勝負するチーム・マネジメント」でも「何事もWHYから語らなければダメ」などの議論がありました。

ゴールデン・サークル

WHYのところが柱としてあれば、多分それはすくすくと、いい形に成長していくプロダクトになると思うんですよね。

成長というのは、ユーザー数という意味ではなくて、プロダクトとしての一貫性とか、何を目指しているのかっていうことですね。だから、WHYがすごく大事だなというのは、僕もすごく思います。

徳生 人数が増えてくると、横の調整コストというのは普通にやっていたら大変になりますよね。誰も3千人でやるプロジェクトの工程表なんて書きたくないじゃないですか。

なので、自律的に調整しながら動ける形にしたいので、やっぱりWHYというのは基本なんだな、と思います。

赤川 特にプロダクトを出すまでの間は、ユーザーにちょっと触ってもらったら文句言われるとか、第三者とか投資家に会ったらダメだよと言われるとか、色々あったと思うんですけど、WHYの部分以外で軸がブレない秘訣を伺いたいです。

佐々木 WHY以外は、なかなか無いと思いますね。

それ以外だと本当に1人でやるとかですね。たしかに、それで言えばリリースしてから半年くらいまでは、全部やっぱり自分で開発する内容を決めていましたね。1人でやっているからブレないっていう時期もあると思うんですね。

それを越えてくると、ゴールとかWHYが共有されているという前提でのテクニック論の話になってきて、(当時はGengoにいた)徳生さんに相談に行ったんですよ。

「いっぱいやりたいことあるんだけど、何からやっていったらいいか、よく分からないんです」ということを相談しに行き、実際に今後向こう1年くらいにやりたいことのリストをワーーって出して、どう思いますか?と質問しました。

そうすると、あーなるほど、と。「大体、今君がやりたいことは3つあるね」と言われました。

この3つが何のためにあって、どういう風な優先順位かみたいなのをディスカッションしました。

優先順位を明確にする

それは当時まだ1年目だったのかな、その翌年の確定申告のためにやりたいことと、その後でも別にいいことっていうのが混在していたんですよね。

「あーなるほど。この確定申告のために出来ることにだけフォーカスすれば良かった」ということが、徳生さんとのディスカッションがあって分かるようになりました。

そこから上手くブレずに形にしていきましたね。社内の開発プロセスの中でも、きちんと個々の開発機能だけではなく、どんなゴールのためにやってるんだっけ?というのをやっぱりすごく整理するようになりました。

徳生さんとのディスカッションはすごく良かったな~と感謝しております。

赤川 先ほどインパクトという単語もありましたが、ゴール逆算とか目的志向というのが、freeeは強い会社ですね。

佐々木 そうですね。目的とかゴールとか最終的にどのようなプロダクトでありたいか、3年後どうなりたいのか?によって、1年後くらいにこうなってないといけないねというのが、全部定義していますね。

それを実現するためにどう育てていったらいいか?という最短経路を描いていますね。

赤川 中村さん、ブレるブレない観点で何かありますか?

中村 まあ、私、ブレまくってますからね(笑)。

(会場笑)

中村 ブレまくってるから、いかにブレてもどんどん新しく開発出来るように、プロトタイピングを高速で回して、出来た瞬間にPRチームが動く、という会社の構造を、いま作っています。

プロトタイピングは、あまり止まらないでパッとつくる、というのをいまやっていまして。
最近「Song Wig」というヅラを作ったんですね。ヅラの髪の毛が全部イヤホンで出来ているという、メディア・アートに近いようなプロダクトなんですけど。

もともとニューヨークでの展示に使うために企画したのですが、これは、ふと立ち止まって「これはなんなんだろう」と自問したら止まるな、と考え、勢いでばーっとつくってしまいました。

SXSW(サウスバイサウスウエスト)にも出展してみました。まぁ予想外に引き合いが来たんですよ、そんな変なヅラにですよ。その小さな成功体験があると、次から「自分でも予期せぬ所にニーズがあるかもしれない」と、プロトタイピングに自信がつくので、手が止まらない。PRも、ある程度ルーティーン化できます。

そうやって、パッと思いついたものをつくってみる、ということをしやすくするようにしています。

たとえばゲーム開発にしても、失敗の中から「これは失敗」「これは成功」、じゃあ次はこういう風にやろう、といった小さな成功体験を積み上げる、業界的に言うとPDCA回すみたいことを仕組み化しているのですか?

赤川 そうですね。スライドで議論しても正直よく分からないから、早く作ってプロトタイプベースで議論しよう、みたいなのはやっぱり数年のトレンドとしても増えて来ているかなとは思いますね。

ブレる、ブレない問題に関係して、リリース後にも関わるんですけど、ブレてるのかピボットなのかは大きな違いがあるじゃないですか。

スタートアップがフィロソフィーで死んでいくって言われることも良くありますし、こだわりすぎて死ぬ、みたいなケースもあると思っています。

当初予定とは明らかに変えたんだけど、それが良かったっていうものが、もしあれば伺いたいと思います。

ブレとピボットの違い

鈴木 ブレとピボットは明確に違っていまして、ピボットというのは確実にこの方向には未来がないというのが分かって、方向転換しましょうというものですね。

その方向転換の角度が、5度10度のこともあれば、180度はさすがにないかもしれないですけど、120度ぐらいになることもあるわけなので、それは多分事業とかピボットによって違うんでしょうね。

ブレるというのはそうではなくて、向かっていく方向は変えていないにも関わらず、実際に向かおうとしている方向が変わっているのはブレなんですよ。

そもそも向かっていく方向自体を変えるのがピボットなんですよ。

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なので、これは明確に違うんですね。だから、ブレちゃいけないんだけれども、ピボットっていうのは、ある種かなり色々なことをやってみたんだけども、方向転換するということなんですよね。

スマートニュースの場合は、Crowsnest(クロウズネスト)というサービスをやって、これはやっぱり自分たちみたいな情報大好き、ニュース大好きという人間が、自分のためにより深くニュースを集めてくるというサービスなんですね。

パーソナライズドニュースリーダーな訳ですよ。自分のためのニュースがどんどん集まってくるというサービスですね。これは大変素晴らしいサービスで、僕も愛用していたんですけども、最近サービスはシャットダウンしてしまったんです。

スマートニュースは、これはディスカバリーなんですよね。自分の知らない世界、自分が今まで知らなかった世界に興味を広げられるメディアにしようということで、ピボットした訳です。

で、何でピボットしたかといったら、本当にユーザーが集まらないというか。半年ぐらい頑張って数万人しかユーザーが集まらないんですよ。

要するに、僕とかニュース大好きな人たちというのは、そういうの大好きなんですけれども、大体人口の1%くらいなんですよ。

グーグルもGoogle Readerをやめちゃいましたよね。多分数千万人とか1千万人とかユーザーがいたと思うんですけれども、10億人ターゲットがいるとする中で、1%なんです。1%くらいの人しか使わないという現実が突きつけられた訳ですよ。

で、お金もない中になけなしのお金で、なぜかSXSW(サウスバイサウスウエスト)に行くという無謀なことをやったんです。その意思決定自体、はっきり言って間違っているんですけど(笑)。

でも盛大に失敗した訳ですよね。諦めがついた訳ですよ、これはほぼダメだ、と。で、行きの飛行機で行くときには、もうこれがダメだったらこのプロジェクトは止めようと言っていた訳ですよ。

どうしても帰りの飛行機で、浜本階生が止めたくないと言うんで、じゃあ続けよう、その代わりピボットはしようという話になった訳です。

そういう意味で言うと、ピボットするというのは、もうダメだというのが分かってピボットする訳ですね。

だから、それはもう違う方向にしようっていう風に、仕切りなおすということなんです。

ブレるというのは、方向性自体は決まっているんだけど、そっちに行っていないことがブレるということなんで、明確に違うと思います。

赤川 なるほど。やり切っているかどうかということですね。

スマートニュースもfreeeも順調に立ち上がったと、グーグルも多くのプロジェクトは立ち上がっていったと思うんですけど、とはいえ、停滞する時期、リリース後に1回止まったな、とか成長角度がゆるくなってきたな、という時期があったんじゃないかと思います。

そのときに、何を見て何を変えてその局面を打開したのか。リリース後の最初の谷をどう越えたかっていうところも、聞かせて頂きたいと思います。

「悲しみの谷」を乗り越える

中村 「悲しみの谷」ですね。

赤川 悲しみの谷っていうのは…Yコンビネーター曰く、プロダクトを出したらTechChrunchとかで取り上げられて話題にはなるけど、話題にしてる人たちは実際のターゲットユーザでないのですぐ離脱して、谷に落ちる、と。そこからどうやって上っていくかっていうところが、一番実は重要かなと思っていまして、停滞期を乗り越えたときの話をお三方に伺いたいなと思います。

鈴木 では、僕からいきます。厳密な意味での横ばいになるような停滞期というのはなかったんですけれども、炎上というのがありまして。結構炎上したんですよね。

赤川 ありましたね。

鈴木 そうすると、リリースした直後には、多数のブロガーの方がスマートニュース素晴らしいとか書いてくれていたんですけど、炎上したとたん、書かなくなるんですよね。

だから、そういう意味で言うと、ちゃんとスマートニュースがビジョンを持って取り組んでるんだ、と。これはたしかにメディアという世界にとって、ある種のディスラプトという風に解釈されることかもしれないけど、我々自身はちゃんと信念を持って、メディアの事業というものを応援しようと思ってやっているんだということを、伝えていくということを根気強くやりました。

それは、僕が、というかは、そこ(参加者席)に座っている藤村がやったんですけれども、おかげでだんだん信頼を獲得することが出来て、そうするとメディアの方々にも記事を書いてもらえるようになったというのはありましたね。

だから、そういう意味で言うと、ちょっと谷の種類が普通と違って、悲しみの谷ではなくて、苦しみの谷というか炎上したと話ですね。

赤川 有難うございます。佐々木さんどうですか?

佐々木 優秀なCOOを採用するということですかね(笑)。1つは、やっぱりプロダクトだけじゃないというのはあると思うんで、しっかりマーケティングをしておきましょう、というのはやっぱりあったと思います。

そこでユーザーを増やしつつ、やっていったのは、しっかり最初は、ユーザーから来る改善要望を、全部は答えられないですけど、これは重要だなと思ったのは、しっかりやっていって、少し自分たちのやりたいことが出来ていなくても、それを最初の段階で優先させるというのを、結構しっかりやりましたね。

そうすると、ファンみたいな層が出来てくるんですよね。「僕が育てたんだ」と言える人たちが出てくるので、やっぱりそういった人たちに、最初の1年くらいはすごく支えられたなと思いますね。

赤川 苦しい時期にこそ、よりユーザーに向き合う。

佐々木 ユーザーに向き合う。

赤川 どういう向き合い方をされたんですか?

佐々木 それこそ、「こういうところはクソだ」と言って下さる人に、しっかり直して「直しました」と返すということですね。

やっぱりその後はすごくファンになってくれるし、実はもうすでに直す計画になっていたものだったとしても、そういうところを見つけて、言われたので直しましたと一言いうだけで、ずいぶんファンになってくれる訳ですね。

そういうことは、最初のユーザーがそんなにいないからこそ出来るし、まめにやっていました。

そこに更に、チャットでカスタマーサポートするというのをやり始めて、これがすごく評価が高くてですね。

更にまたそのファンの人たちがファンになるというか、ファンになるきっかけになったな~と思います。

赤川 地道なユーザーコミュニケーションが大切ということですね。

非常に濃いディスカッションで、僕もまだまだ聞きたいんですけど、会場の皆さんからも聞いて頂ければと思います。

撤退や廃止の判断

質問者1 サービス機能の追加の話が出ていたと思うんですけど、撤退や廃止に対しての判断はどのように行うのでしょうか?

プロセスとか、誰が決めるのか、俺が決めるのか。どれぐらいの頻度で、定期的にやっているものなのか、何となくなのか、そういう基準をお持ちの方がいらっしゃったら、是非教えて頂きたいな、と思います。

鈴木 機能の廃止の判断の方が難しい訳ですよね。僕の個人的な意見としては、機能の廃止はすごいちゃんとやった方がいいと思っています。

それは勇気を持って廃止していった方がいいと思うんだけど、じゃあ、今のスマートニュースがそんなに勇気を持ってやっていけるかって言うと、まだ自分でもまだまだって感じなんですね。

今のスマートニュースも実は僕、もっと機能を廃止していいと思っているんですね。それはまだやり切れていないな~ってむしろ反省しているというか。どうやったらいいんですかね、むしろ(笑)。

(会場笑)

鈴木 僕はちょっと甘いかもしれないんですけど、作った人の気持ちとかも考えてしまうので、それも色々とね、ステークホルダーも増えるじゃないですか。

この機能を廃止すると、関係各位みたいな方々の中で、こういう約束をしているんだけどということもあったりするし、すごく難しいんですよね。だから、難易度は高いんだけど、悩んでいるんで。ちょっと誰か答えを…

佐々木 答えはないんですけど。うちでやるのは、まずは目立たなくする。

入り口を薄くしていくみたいなのは、テクニックとしてはあるかな、と思います(笑)。

鈴木 勉強になります。

質問者1 有難うございます。

赤川 その他質問ある方いらっしゃるでしょうか?

心が折れそうな時の拠り所

質問者2 プロダクトを作っていくときに、結構 心が折れると思うんですよ。自分たちで作ってて上手くいかないことって多分山のようにあって、そのときに何を頼りに皆さんは軸を持っているのかをお伺い出来ればと思います。

徳生 根性ですかね(笑)。

(会場笑)

佐々木 中村さんがプレゼンテーションしていたスプレッドシートはすごい見たことあるなとと思いました。freeeも勘定科目などを作るんですけど、最初は全部手作りで作りました。

ある程度ユーザーが使ってくれるようにならないと機械学習は働かないので、最初は手作りでスプレッドシートに入力していましたね。

これは開発するより手っ取り早く出来るので、とりあえずコンセプトを試すには人力で手作りの方がいいんじゃないかな、と。理想としては、ちゃんと機械学習で自動でやるのがいいと思うんですけ。

だから、自分の理想とするコンセプトを実現するための最小コストのものを探してくることが、結構大事だったかなと振り返って思います。

徳生 製品開発は地道な努力無しには出来ないというのはその通りだと思っています。グーグルでやったことというのは言いにくいんですけれども。

赤川 グーグルなのにこんな地道なことやっていたっていうのはありますか?

徳生 あります、あります、いくらでもあります。

赤川 それお願いします。

徳生 いやいやいやいや…

中村 今だから言える、黒歴史みたいなプロダクトとか、こっそり教えてください。あれ実は止めました、みたいな。

徳生 止めちゃったならまだいいですけど、僕が泥臭い方法で解決したものが、今でもその方法で動いてるとかはなかなか言いづらいものがあるので。一時的な方便として泥臭い方法をとって、気づいたらその泥臭い方法を効率的に進めるためのツールが出来ていて、みたいになっているのは避けないといけないんですけども。新しいことをする時は、綺麗事では絶対に済まないですね。

佐々木 あともう1個は、ある開発の段階で、もうこれ以上フィードバック受け付けるの止めよう、聞くの止めようって決めた瞬間があったんですね。

それはやっぱり聞けば聞くほどブレちゃうんで、1回これで決めて、僕たちのビジョンに近いのはこれだと決めて、そこから2ヶ月間は閉じこもって開発だけしてよう、と。

途中の段階で、人に見せたり、意見を聞いたりするのを止める。

3人で当時開発していたんですけど、3人で日々ラーメンを食べながらやっていました。そこの3人の思っていることをぴっちり合わせることだけにフォーカスして、2ヶ月間下界から遮断しました。それは結構良かったなって振り返って思いますね。

赤川 有難うございます。最後に、いいプロダクトを生み出したいと思っている会場の皆さんに向けて、改めて「優れたプロダクトを生むための条件」があれば、一言ずつ頂いて、締めにしたいと思います。では、中村さんからお願いします。

中村 私は、悲しむ前に止めちゃうので、とにかく高速に回していくということ、プロトタイピングという非常に野性味あふれる会社のチームを創っていきたいなと思います。ありがとうございました。

徳生 自分自身も出来ていない反省も込めてなんですけど、なぜいまこの開発に取り組んでいるのか、なぜあの機能でもその機能でもなくこれなのか?といううところまで、チームや周りの人が分かっているような状態を作ることがとても大事だと思います。

プロダクトに携わる人は、是非そういうところを目指しましょう。有難うございました。

プロダクトの時代

鈴木 僕はこのセッションがプロダクトというところにフォーカスして、テーマを設定していて素晴らしいなと思っています。

実は、他のセッション(組織開発に関するテーマ)で依頼が来たんですけど、いや僕はそっちじゃなくてこっちにして下さいと言って指名してこのセッションに入ったんですね。

僕は強い想いがありまして、やっぱりプロダクトの時代だと思うんですよね。

どういうプロダクトを創るのか?という話もあるんですけれども、なぜプロダクトなのか?というのを最後に話したいなと思っています。

インターネットサービスに関わる人はビジネスと、エンジニアリングというその2つで発想する訳ですよね。

ビジネスはビジネスですごい大事なんですけど、何が世界を変えるのか? それはビジネスなのかエンジニアリングという話になると、僕はどちらでもなくて、プロダクトだと思うんですよね。

圧倒的にインパクトを生み出すのは、やっぱりプロダクトの力だと思っています。

僕ら産業界にいてこういうことやっている訳ですけれども、その産業自体が社会をどう変えていくのか?というときに、最も集約される部分にあるのはプロダクトの力だと思うんですよね。

だからそこにフォーカスしたセッションがある訳ですけど、ビジネス出身でプロダクトに来る人もいるし、エンジニアリング出身でプロダクトに来る人もいるし、ファイナンス出身でもいいんですよ。

とにかくプロダクトというのが大事であって、この世界を変えるための最も注目されるべきテーマなんだというのを、僕は強く言いたい。

プロダクトマネージャーというのが大変大事な仕事であるというところを僕はちゃんと言いたいんですね。

それは何で大事なのかっていうと、サービスがヒットするから、とか売上が伸びるからだけではなくて、それによって世界を変えることが出来るからなんだ。

是非みなさんの力で世界を変えていきましょう!!

佐々木 僕は日本のソフトウェア開発はそんなに強くないと思っています。

その根本はお客さまは神様ですという発想にあるんじゃないかなと個人的に思っています。

要はユーザーさんの言うことを鵜呑みにしすぎるっていうことだと思うんですよね。

僕たちも社内ですごく気をつけているのは、ユーザーさんの意見もやっぱりすごく大事なんだけれども、本当はこの人は何で困っているのかな?とか、それがなぜ問題なのか?というのは、自分たちで考えないといけない。

問題に対するソリューションも自分たちで考えないといけない。こういうことを無視して、お客さまに言われたからこうするというのをツギハギにしているのが多すぎるんじゃないかなと思っているんですよね。

そこのマインドを変えていき、本当にインパクトがあるようなプロダクトづくりがもっと出来るようになっていくと、業界全体も、もっともっと良くなっていくんじゃないかなと思っています。

是非一緒に頑張っていけたらと思います。

赤川 皆さんに素晴らしいまとめを頂きました。世の中を変えるのはプロダクトということで、戦略、組織、マネージメント、悩みはあるかと思いますが、最終的にはユーザーに届く素晴らしいプロダクトがこの会場からも出てくることを願っています。ご清聴有難うございました。

(終)

session4b-17

編集チーム:小林 雅/藤田 温乃

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ICCパートナーズ(ICC Partners Inc.)は産業を共に創る経営者・経営幹部のためのコミュニティ型カンフ ァレンス「Industry Co-Creation(ICC) カンファレンス」の企画・運営および新規事業創出・アライアンスなどのアドバイザー業務を行っています。