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ICCサミット KYOTO 2018の好評セッション「コア・ユーザーのLTVを高めるための秘策とは?」の書き起し記事がいよいよ公開!6回シリーズでお届けします。(その1)は、登壇企業の自己紹介からスタートです。ぜひご覧ください!
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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うためのエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット KYOTO 2019は2019年9月2日〜5日 京都での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションは、ICCサミット KYOTO 2018 プラチナ・スポンサーのラクスル様にサポート頂きました。
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【登壇者情報】
2018年9月3〜6日開催
ICCサミット KYOTO 2018
Session 6E
コア・ユーザーのLTVを高めるための秘策とは?
Supported by ラクスル
(スピーカー)
青木 耕平
株式会社クラシコム
代表取締役
榊 淳
株式会社一休
代表取締役社長
西井 敏恭
オイシックス・ラ・大地株式会社 執行役員CMT /
株式会社シンクロ 代表取締役社長
森 雄一郎
株式会社FABRIC TOKYO
代表取締役社長
(モデレーター)
児玉 昇司
ラクサス・テクノロジーズ株式会社
代表取締役社長
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▶「コア・ユーザーのLTVを高めるための秘策とは?」の配信済み記事一覧
本編
児玉 昇司氏(以下、児玉) よろしくお願いします。ラクサス・テクノロジーズの児玉です。
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児玉 昇司
ラクサス・テクノロジーズ株式会社
代表取締役社長
広島市出身。シリアルアントレプレナー。1995年早稲田大学入学半年後に最初の起業。会社売却などを経て、自身4度目の起業となるラクサス・テクノロジーズ株式会社を創業。2015年2月、毎月定額で有名ブランドバッグが無限に使い放題(貸したり借りたり)になるC2Cシェアリングプラットフォームアプリ「Laxus(ラクサス)」をローンチ。ローンチから3年10ヶ月間連続で拡大中。会員数は26万人、流通総額は270億円を突破して推移。毎月の会員の継続率は95%以上。2017年3月までにWiLなどを中心に20億円以上を調達。国内のシェアリングサービスで利用率、第1位を獲得(※)。今後、NY、パリ、ロンドン、シンガポール、香港での展開予定。NYでの事前登録では、わずか1週間で2,000万円以上を受注(日本国内ローンチ時の実に3倍の実績)。早稲田大学EMBA修了。
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2日目の朝一番のセッションながら、意外と多くの方にご来場いただき嬉しく思います。
Session 6E「コア・ユーザーのLTVを高めるための秘策とは?」を始めてまいります(※)。
▶編集注:LTV(Life Time Value)とは、ある特定の顧客が将来にわたって企業にもたらす利益(価値)の総計。一般に顧客生涯価値と訳される。なお本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2018にて、一休 榊さんが同社のLTVに関する考え方を披露したことがきっかけとなっています。詳しくは【一挙公開】継続課金/リピート型ビジネスの成功の鍵を徹底議論(全7回)をご覧ください。
早速ですが、1人ずつ簡単に自己紹介をお願いしたいと思います。
急成長を続けるビジネスウェアECサイト「FABRIC TOKYO」
森 雄一郎氏(以下、森) FABRIC TOKYOの森と申します、本日はよろしくお願いいたします。
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森 雄一郎
株式会社FABRIC TOKYO
代表取締役社長
1986年岡山県出身。大学卒業後、ファッションプロデュース企業にてファッションブランドのプロデュース業に従事した後、グローバルエージェンツにて「ソーシャルアパートメント」のマーケティング・セールスに従事。2012年4月に株式会社ライフスタイルデザインを創業し、7つの事業を立ち上げるもいずれも失敗し、倒産の危機を経験する。同社を休眠させ、2013年2月にフリマアプリ「メルカリ」の立ち上げに社会人インターンとして参画し、山田進太郎氏の元で事業開発に従事。メルカリを離れ、2014年2月にオンライン発のカスタムオーダーファッションレーベル「FABRIC TOKYO(旧LaFabric)」をリリース。2018年3月に社名を株式会社FABRIC TOKYOに変更し、現在事業は急成長中。
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FABRIC TOKYOは、「Fit Your Life」というコンセプトでアパレルECサイトを運営しています。
自身の体のデータを登録し、いつでもどこでも、スーツやシャツなどのビジネスウェアをオーダーメイドで作れるサービスです。
児玉 これは自動計測ですか?
森 いいえ、都内や横浜に採寸スポットとして店舗があるので、そこでプロが採寸します。
おかげ様で、商品のユニークさが好評を頂いています。
例えば、この「コンバットウール」はロードバイクで通勤しても、リュックを背負っても擦れない商品です。
また、出張が多い方向けに、スーツケースに入れてもシワになりにくい「トラベル」という商品もあります。
犬を飼っている方向けには、毛がついても洗濯機で洗える「ランドリー」という商品のご用意があります。
2014年に立ち上げた会社ですが、紆余曲折ありながらも、順調に成長しています。
二期連続で、トップラインが350~400%成長しています。
よろしくお願いします。
児玉 ありがとうございます。それでは青木さん、よろしくお願いします。
ECサイト「北欧、暮らしの道具店」を運営するクラシコム
青木 耕平氏(以下、青木) 「北欧、暮らしの道具店」というECサイトを運営している、クラシコムの青木と申します。
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青木 耕平
株式会社クラシコム
代表取締役
1972年 埼玉県生まれ。株式会社クラシコム代表取締役。2006年、実妹である佐藤と株式会社クラシコム共同創業。単独、共同創業通算で同社で3社目。翌年、賃貸不動産のためのインターネットオークションサイトをリリースするが、一年ほどで撤退。2007年秋より北欧雑貨専門のECサイト「北欧、暮らしの道具店」を開業。現在は、北欧雑貨のEC事業のみならず、オリジナル商品開発販売、広告、出版(リトルプレス発行)事業など多岐にわたるライフスタイル事業を展開中。
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我々のサイトに来る人の大半がお買い物をせず、サイトをメディアのように使用しています。
これが、他のECサイトと違うユニークなポイントだと思います。
トラフィックの半分以上がSNS経由で、一番大きいのはLINE@です。
仕入れを中心としたセレクトショップ業態ですが、売上の30%ほどがオリジナル商品ですので、セレクトショップとD2C(※)の両方の側面を持っています。
▶︎編集注:D2CとはDirect to Consumerの略語であり、メーカーがECサイトを通じて消費者へ直売するモデルを指す。
我々はECサイトですが、ブランデッド・コンテンツを制作して配信する広告事業も展開しています。
営業利益の約4分の1は、この広告事業から得ています。
記事のみならず、動画広告や冊子も作っています。
また、我々は物流機能もあるので、お客様に届ける荷物の中に企業からの製品サンプルを同封することもあります。
さらに最近のトピックスとしては、オリジナルの短編ドラマの制作を行っています。
予告編を流します。
これは、『渡る世間は鬼ばかり』の新世代版を狙っています。
(会場笑)
児玉 再生回数はどれくらいなのですか?
青木 YouTubeのTrueView広告を出稿した際、再生回数は50万回で、平均の視聴時間は9分弱でした。
西井 敏恭氏(以下、西井) 広告なのに9分も視聴されているって、とんでもないコンンテンツですね。
青木 連ドラ形式で、今は第4話まで制作が決まっています。(※)
▶︎編集注:上記『青葉家のテーブル』は2019年5月9日時点で第4話まですべて公開されており、総再生数は約284万に達しています!
また、この9月から始めたのですが、ECで購入頂いたお客様全員に「ほぼ日手帳」と似た売価2,000円ほどの手帳を、無料で差し上げています。
今年は8万部、来年は10万部を目指しています。
これは、「手帳は無料」という概念を作りたいと思って始めました。
児玉 この手帳については、満足度は測っているのでしょうか?
青木 特にそういったことは行っていないですね。
ただ、およそ4ヶ月間に渡って配るのですが、(ECの)コンバージョンレートが15~20%上がり、粗利ベースで手帳制作費の2〜3倍を取ることができています。
販促効果はもちろんありますし、さらにもう1つ、手帳は1年間使って頂けます。
1年間お客様に寄り添っていられるので、効果的な投資だと考えています。
手帳は、9月始まりで翌年の12月末までの仕様で、9月から12月にかけて配っています。
児玉 ありがとうございます。それでは西井さん、よろしくお願いします。
“食×定期購入コマース”の圧倒的No.1を目指す「オイシックス」
西井 西井と申します、よろしくお願いします。
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西井 敏恭
オイシックス・ラ・大地株式会社 執行役員CMT /
株式会社シンクロ 代表取締役社長
2013年年末までドクターシーラボにてデジタルマーケティングの責任者を務めるなど、Eコマースのマーケティングを10年以上。デジタルマーケティングとの関わりは2001年に二年半世界一周の旅にて、人気サイトとなったこと。三冊の旅行記と一冊のマーケティング書籍を出版。現在はCMOサポートのサービスを展開する株式会社シンクロの代表取締役およびオイシックスドット大地株式会社(現 オイシックス・ラ・大地株式会社)のCMT(チーフマーケティングテクノロジスト)として国内大手からスタートアップ企業のマーケティングアドバイザーを行いながら、次世代のEC戦略を先導している。
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僕はオイシックス・ラ・大地で、CMTとしてマーケティングとITの両方を担当しています。
また僕自身がコンサルティング会社を経営しており、オイシックスには最初コンサルとして入っていました。
現在はオイシックス・ラ・大地の執行役員として週2日、オイシックスの組織設計や広告に携わって働いています。
3、4年前、オイシックスでは広告があまりうまくいっていない時期があり、その際にお声がかかりました。
僕は前職では化粧品会社(ドクターシーラボ)で広告を担当していて、「ウチの広告を見てくれないか」と頼まれたのがきっかけでした。
ですので、前職を退職した際に世界一周旅行をしていたのですが、南極からスカイプでコンサルティングを行っていました。
正確に言うと、南極ではネットが繋がらないので、南極に行く前ですが(笑)。
そして日本帰国時にオイシックスから入社の打診があったのですが、僕自身、起業をするために前職を辞めた経緯があったので最初は断っていました。
ですが熱心にお誘いいただき、最終的にどっちにもトライしたらいいじゃないかと言われて今は両方で働いています。
僕は書籍を4冊出版していて、旅行の本が3冊、デジタルマーケティングが1冊です。
僕の旅行の本を買った人のところに、アマゾンから僕のマーケティングの本の紹介メールが届くようです。
(会場笑)
『デジタルマーケティングで売上の壁を超える方法』は2017年に出版して結構売れたのですが、レビューの中で1件だけ星1つのものがあったのですが、内容を見たら『旅の本ではありませんでした』と書いてありました(笑)。
オイシックスは2年前に「大地を守る会」と経営統合して「オイシックスドット大地」になり、今年、有機野菜などの宅配サービスを手がける「らでぃっしゅぼーや」とM&Aで統合したため、「オイシックス・ラ・大地」となりました。
僕らが行っているのは、食品を売るだけではなく「これからの食卓、これからの畑」という部分に着目し、豊かな食卓を作ることです。
三社が一緒になり、有機野菜の宅配事業としてはかなり大規模になり、今後は「食」×「サブスクリプションコマース」を行っていきたいと考えています。
つまり、定期購入のプレイヤーとして成長したいということです。
今はテクノロジーなしではマーケティングができない時代なので、テクノロジーを活用したプラットフォームを作り、色々なブランドをその上に乗せて、定期的な使いやすいサービスを目指しています。
児玉 ありがとうございます。では榊さん、お願いします。
高級ホテル・レストランの予約事業を手がける「一休」
榊 淳氏(以下、榊) 一休の榊です。
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榊 淳
株式会社一休
代表取締役社長
1972年生まれ。熊本県育ち。慶応義塾大学理工学部卒業、スタンフォード大学院工学修士。1997年第一勧業銀行(現みずほ銀行)に入行し、トレーディング業務に従事。2003年ボストン・コンサルティング・グループ、2009年からアリックス・パートナーズにて戦略コンサルティング業務に携わる。2013年一休に入社し、2014年から取締役副社長兼COO、2016年2月から現職。
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我々は宿泊とレストランの予約事業を行っており、宿泊は20年近く、レストランも10数年行っています。
一休は宿泊のイメージが強いかもしれませんが、実は今、レストランの方がユーザーが多くなっています。
我々は未上場なので、あまり詳細は話したくないのですが……、レストラン予約事業の伸長率がすごく、まだアーリーステージにある状況です。
高級レストラン市場は高級宿泊施設市場よりもはるかに大きいので、こういった尖ったビジネスにチャンスを見出しています。
児玉 戦略としては、宿泊よりもレストランに注力してる感じなのでしょうか?
榊 宿泊部門とレストラン部門、それぞれを担当する社員がちょうど半々で、オフィスも各部門ごとに1フロアずつある感じとなっています。
児玉 ありがとうございます。
それでは、本日はこのメンバーでお送りしてまいります。
よろしくお願いします。
(続)
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続きは 2. 成長するECサービスは何が違う? Oisix、一休、クラシコム、FABRIC TOKYOの「コアバリュー」を探る をご覧ください。
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編集チーム:小林 雅/上原 伊織/尾形 佳靖/戸田 秀成/大塚 幸
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