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4. 新卒採用はプライスレス? 採用単価をどう考えるか

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ICC KYOTO 2022のセッション「スタートアップがトップタレント人材を新卒採用する方法を徹底議論」、全5回の④は、気になる採用単価について。優秀な学生を採用するコストはどのくらいかかるのか、またそうして採用した人材をいかに育成して、リテンションするか。リングサイドからの質問も含め、経営者にとって気になるトピックが続きます。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2023は、2023年9月4日〜 9月7日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。

本セッションは、ICCサミット KYOTO 2022 プレミアム・スポンサーのスローガンにサポート頂きました。


【登壇者情報】
2022年9月5〜8日開催
ICC KYOTO 2022
Session 2E 
スタートアップがトップタレント人材を新卒採用する方法を徹底議論

Sponsored by スローガン

「スタートアップがトップタレント人材を新卒採用する方法を徹底議論」の配信済み記事一覧


採用単価についてどう考えるか

伊藤 セッションタイトル(「スタートアップがトップタレント人材を新卒採用する方法を徹底議論」)にある通り、スタートアップが新卒社員、中でも本当に優秀なトップ層の学生を採用する時、本当に採用できるのか気になると思います。

今でこそ皆さんの会社は立派ですが、新卒採用を始めた当初は、例えばSpeeeはボロボロのビルに入居していました。

それでも採用ができたのはなぜなのかについて、もう少し深掘りしていきましょう。

さて、新卒採用をしたいけれど、そのための予算は、例えば1人あたり50万円以下など、すごく小さい会社が多いです。

これを、採用単価と呼びます。

プラットフォームなどでスカウトをして採用する場合、30~40万円台で採用できますし、人材紹介会社でも新卒の学生を紹介しており、安い会社であれば60~70万円ほどで採用できます。

しかし、本当に採用に力を入れている会社では、採用単価を高く見積もっています。

場合によっては、1人採用するために200万円以上、また、本当に優秀であれば、300万円までかけてもいいという会社もあります。

お三方は、採用単価についてはどう考えていますか?

大塚 まず、採用単価は相場として、どんどん上がっていっています。

上がれば上がるほどいいのかと言うと…。

伊藤 そうですね、どこまで許容できるかということだと思います。

すごく低いところまでしか許容しない会社と、高いところまで許容する会社の違いは何なのでしょうか。

経営者の考え方が違うのでしょうか?

大塚 あっさりした表現をすれば、どこに投資をしているかということだと思います。

採用フローにエースプレイヤーを割こうとすると、採用単価という額面に見える投資にはなりませんが、社内のオペレーション構築には投資していることになりますよね。

投資は必ずしなければいけませんが、その投資の内訳の問題だけです。

採用単価を上げないと採用できないのであれば、それは社内のオペレーション面がまだ弱いのかもしれません。

社内のオペレーション面に十分に投資をして採用ができても、オンボーディングや機会に投資ができていなければうまくいきませんので、額面だけだと何とも言えないと思います。

伊藤 そうですね、外注部分と内製化部分のトータルコストで1人あたりどれくらいコストがかかっているのか、オンボーディングまで含めるとどういうコストになっているか、まで考えた方がいいということですね。

大塚 はい。

Chatworkの福田さんの話を聞くと、福田さんは最初の面接に出ていますからね。

平均して、毎日3回面接しているらしいです。それはやばいですよね。

福田 はい、中途採用も含めると、毎日4、5回面接していますね。

伊藤 福田さんは、採用に関するコストはどう考えていますか?

福田 新卒採用については正直、プライスレスかなと考えています。

怖くてまともに計算していませんが(笑)、大塚さんのおっしゃる、プロセスに関する人件費も全て含めると、1人採用するために、下手すれば500万円以上、もしくは4桁まで行っているかもしれません。

伊藤 内部コストも含めると、ですね。

福田 ただ、入社4カ月くらいの新卒社員が既にインサイドセールスとして成果を出しているので、実態としては、LTVだと考えると既にコストはペイしています。

採用する層次第だと思います。

僕らは本当にトップ層を採用しようとしており、彼らが出すパフォーマンスは、経営にとっては何億円というレベルになっています。

そう考えると、500万円以上でも採用コストをかける意味があると思っています。

単純にキャッシュとして出ていく採用コストはありますが、トータルで考えているので、そこまで強く意識はしていません。

大塚 それほど多くの人数を採用しないのであれば、オペレーション面を磨いた方が絶対に良いと思います。

そのオペレーション面を磨くことに、経営者や採用力の高い人材が心血を注げるということが言わずもがなで大事ですが、そのためには、過去に心血を注いでいたような会社に所属していた経験なども大事ではないでしょうか。

福田 そうですね。

実態として、新卒採用も中途採用も、戦略的に行えている会社はほとんどありません。

ですから、ブランド力がなくても、しっかりとやり切ることができれば勝てるのです。

ただ、採用単価については、ブランド力がないと高くなってしまいますね。

しかし、優秀な人材であればあるほど、採用単価が意味をなさないくらい活躍してくれます。

採用においても、事業と同様、オペレーション面を磨くことが、成功への一番の近道である気はしますね。

大塚 新卒採用は分散市場なので「winner takes it all」(勝者が独占する)という状況は存在しないですよね。

つまり、局地戦で勝てる人が常に勝ち続ける世界なので、採用人数が3桁以上ではないのであれば、どれだけ強い会社が存在していたとしても分散するので、都度勝ち続けることができる構造だと思います。

福田 そうですね。Chatworkも今の方法を続けるとすると、今と同じ質の学生は50人も採用できません。

10人、15人くらいが限界ですが、十分だと思っています。

エンゲージメントに重要なのは、成長の実感と機会の提供

赤川 隼一さん(以下、赤川) リングサイドから、ミラティブの赤川です。


赤川 隼一
株式会社ミラティブ
代表取締役

1983年生。慶応義塾大学環境情報学部卒業後、2006年DeNAに新卒入社。2010年「Yahoo! モバゲー」・2011年DeNA Seoul等を立ち上げ。2012年1月より社長室長、同4月より最年少執行役員として海外事業、ブラウザゲーム事業を管轄。2015年、スマートフォン画面を生配信するライブ
配信プラットフォーム「Mirrativ」を開始。2018年3月に、Mirrativ事業をDeNAからMBOする形で株式会社ミラティブを創業し、現在までに累計約97億円を資金調達、スマホゲーム配信者数日本最大のゲーム実況サービスとして運営中。「わかりあう願いをつなごう」をミッションに、ゲーム実況文化やバーチャルアバター「エモモ」を通じて、日本発の新たなコミュニケーションの在り方を世に展開している。

僕は新卒社員としてDeNAに入社し、新卒採用も12年間行っていましたが、DeNAはまさに、新卒採用にコストをかけていた会社でした。

直近では、素晴らしい学生を採用できても、定着率が下がっているので、昔と比べると今は当時のDeNAのやり方だと、かけたコストがペイしていないのではないかと思っています。

逆に、素晴らしい人材を採用した場合のリテンションを考えたとき、かけたコストはペイしていると思いますか?

福田 それは未来のことなので、まだ分からないですね。

採用した人材全員に残っては欲しいですが、どちらかと言えば、そのうちの何割が残ってくれるかという話だと思っています。

赤川 今の、スタートアップがキラキラしている市況において、エンゲージメントを高めるために、何かに投資していますか? 

福田 エンゲージメントに頼ると、一番脆くなると思います。

それよりは、「個の成長、実力がついたということをしっかり認識させる」ことの方が圧倒的に重要だと考えます。

“ワイガヤ系”など、カルチャーを使って関係性を構築しようとしても、ちょっと弱いと思います。

「この会社に属していると、自身の成長のためのメリットがある」と思わせることが大事なのではないでしょうか。

赤川 成長を実感してもらい、機会を提供するということですね。

福田 まさしくそうですね。

柴田 トップ層こそ、入社後、社内にどれだけ事業機会があるかが全てだと考えているのではないでしょうか。

過去、事業機会が減っていた時期に入社したトップ層の多くは、辞めてしまいました。

今後、事業機会が増えていきそうな、会社として余裕が出てきそうなタイミングであれば、採用時にトップ層の比率を上げたくなります。

そうではないタイミングだと、むしろ安定した人材を増やしたいフェーズになります。

まさに先読みをしながら、その波をうかがっていますね。

最近では、トップ層人材をもっと採用しようと言い始めています。

伊藤 トップ層人材の若手社員がいれば、彼らを維持するために事業を拡張しよう、成長させようというプレッシャーにもなるということですね。

柴田 また、トップ層人材は新しいことをしたがるので、余裕のない時でも新規事業を立ち上げたがります。

会社がそれを許容できるのであれば彼らの入社を歓迎できますが、そうではない時だと、「いずれできるから」と彼らを維持するのが結構大変だった記憶があります。

大塚 トップ層人材が、新しい事業機会に最も惹かれるというのは、長年変わっていない構造だと思います。

ただ、リテンションのために新しい事業の開発をするというのは、目的と方法が逆になってしまって本末転倒です。

ですから、いわゆるフライホイール的な、循環型の、新卒社員の成長を促進させる構造の中で、事業機会も人材育成機会も生まれるのが理想です。

少し難しい表現ですが、足し算の形で創られた事業機会にアサインすることで、優秀な人材を急成長させるというのは厳しいということです。

意図がうまく伝わるか不安ですが……。

伊藤 無理に付け加えようとするのではなく、自然に、らせん状に大きくなるということでしょうか?

大塚 その経営のOSがある上で、今のような状態が作れると、本当にwin-winになるということだと思います。

究極的には経営者がやりたければそれで良いのですが、トップ層の人材をアトラクトするために、例えば象徴的なものだと「100人100社」みたいなフォーマットを採るのは、おそらく解決策ではないと僕は思っています。

赤川 大塚さんは、人材に合わせて新規事業を創るということがあまり機能しなかった、という過去の経験から、そう思われているのでしょうか?

大塚 そうですね。

求心力が遠心力に押し負けて、結果、消去法のような形で創り出される事業は、うまくいかなかった経験があります。


本当の意味で、頑張らせてあげられないのです。

事業を任せるために難しい壁を1つ、2つ乗り越えてもらうとき、強いコミュニケーションが取りにくくなるからです。

新卒社員をつぶしてしまうアプローチとは

柴田 トップ人材とは何ぞや、という側面もありますよね。

頭が良くて、エネルギーがあって、優秀ですが…彼らは、会社に残って貢献すれば大きな推進力になりますが、そういう光を集めてから退職となると、社内にダメージを残します。

そう考えると、その会社にとってのトップ人材とは何ぞやという話になります。

とにかく優秀で野心家な人材を採用すれば良い、という話ではないというか……やはり昔は、何度も悲しい思いをしましたね。

福田 どういう人材を優秀層だと定義するか、ですね。

また、僕らも新卒社員に対して、「事業開発をさせてあげる」というようなことは全く言いません。

成長は初期の環境に依存するので、「こういう環境を提供し、3年、5年でこういうステップアップができるようにします」と伝えるのですが、新卒採用のオファー面談で、私自身が1時間かけて学生に説明しています。

それに納得してくれた人材が入社するので、1年や2年で事業開発をしたいと言うような社員はあまり出てこないですね。

こちらから、たまにアサインはしますが。

赤川 優秀な人材は集めるけれど、期待値をあおるようなコミュニケーションは絶対にしないということですね。

福田 しないですね。

僕は、「すぐに事業開発をさせてあげる」と伝えるのは、新卒社員を一番つぶしてしまうアプローチだと考えています。

素養があればきちんと育つのに、「新しいことをさせてあげる」とキラキラした言葉で惹きつけると、本人の成長にネガティブに働いたり、退職したりということが起こる双方へのリスクが高いと思います。

ただ、「新しいことをさせてあげる」というのは、学生を惹きつけるためのコミュニケーションとして分かりやすいですよね。

でもそれは、学生に対して誠実ではないと思います。

ハイパフォーマーという観点の重要性

森 雄一郎さん(以下、森) リングサイドから、FABRIC TOKYOの森です。


森 雄一郎
株式会社FABRIC TOKYO
代表取締役CEO

1986年岡山生まれ。大学生時代にファッションメディアで起業し、海外コレクションを取材するなどグローバルに活動。卒業後はファッションショー演出家アシスタントを経て、デザイナーズ不動産「ソーシャルアパートメント」の創業期とフリマアプリ「メルカリ」の創業期に参画。2014年に自身が服のサイズに困った経験から、オーダーアパレルD2Cブランド「FABRIC TOKYO」をリリース。5年で二桁億円規模に成長。

採用する時点で採用人数を決めると思いますが、そのうちの何割が、何年以内に、社内におけるトップ層になってもらいたいと想定しているのでしょうか?

柴田 先ほども話した通り、僕は座談会をしているので、全員のキャラクターが分かります。

それで、個人的に全員を見ているのですが、入社年次を見て、「この人はトップ層に入ってきたから、すごいことをできそうだ」などと考えています。

どれだけ色々な波があっても、やはり1割くらいですね。

2:6:2の法則(※)ではないですが、やはりそうなるのだなと感じています。

▶編集注:優秀な上位が2割、平均的な中位の人材が6割、下位のグループが2割に分かれるという考え方

 それは、入社1年目に柴田さんが面談している段階で、決まってしまうものですか?

柴田 その時に決まるケースもありますし、2、3年経ってから芽が出始めるケースもありますので、とにかく決めつけないようにはしていますね。

上の2割の人が退職して少し経つと、下にいた人が上に入ることもあります。

不思議と、分かれますね。

 機会ができたからかもしれないですね。

柴田 そうですね。

 先ほど大塚さんも、幹部や事業責任者が10名ほど生まれているとおっしゃっていました。

その数は、狙っていた通りだったのでしょうか?

大塚 当時の狙いに対しては、近い結果になりました。

トップ層については、「ヒエラルキーにおける上位何%」という考え方から脱却しなければいけない、という感覚を持っています。

 と言うのは?

大塚 新しくて難しいことをする人たちだけがトップ層人材である、という考え方だと、地味だけれど会社にとって重要な人材をトップ層だとは定義しないことになります。

色々な種類の人材がいて、それぞれにトップ層人材が存在していると定義しないとすると、アトラクトする際のコミュニケーション設計が変わってきます。

ですから僕たちは、トップ層やミドル層ではないラベリングをしており、それぞれのグループにハイパフォーマーが生まれると期待しています。

これは僕らの会社のフェーズだからかもしれませんが、ゼロからイチを生み出す、事業責任者になれる人材だけに光が当たりすぎると組織に誤動作が起こると感じています。

ですから、もう少し細かい分類基準で新卒社員を見ないと、トップ層人材の定義を誤認識してしまうのではないでしょうか。

それが今の我々の課題でもあるので、新しい分類を始めたところです。

 最近新卒採用を始めたので、ビジョンを聞かせて頂き、大変勉強になりました。ありがとうございます。

ダメと思った人が大化けしたケースもある

伊藤 僕も気になったのですが、トップ層人材だと思って採用した人材が入社後どうなったかと、今活躍している若手社員は採用時にどういう評価だったかについて、教えてもらえますか?

大塚 正直、ほぼ結果論にしかならなかったと思っています。

今、とある事業でかなり活躍してくれており、社内史上最速で、最大規模の事業を担当している京大出身の社員がいます。

DeNAの南場(智子)さんがすごく色々なイベントに出ていると何かで聞き、その際に聞いた数字が間違っていたのですが、その間違った数字をベンチマークに、僕も色々なイベントに登壇していた謎の1年間がありました(笑)。

50か60回だと聞いたので、南場さんが60回なら、規模が100分の1の会社を経営する僕が60回以上出ないのは不自然だと考え、月に3回以上は京都に行くという荒業を行っていたのです(笑)。

ただ、その時に採用できた人材が、結果的に今は活躍してくれています。

先ほど言及した社員は、入社直前に、「会社は、ベルトを着けて行くものでしょうか? まだベルトを買っていないのですが…」というような質問をしてきており、「何だこの子、大丈夫か!?」という感じだったのです(笑)。

伊藤 (笑)。

大塚 そんな状態でしたが、結果的に今はすごく活躍しています。

採用面接時に見聞きしたことだけだと分かり得ないことも当然あるので、機会提供の後に初めて、結果が出るのだろうと思います。

その、期待値と結果のずれをある程度は吸収するくらいは準備がなければ、受け止めきれないのではないかと思います。

伊藤 なるほど。柴田さん、いかがでしょうか?

柴田 結果が分かる時もありますが、基本的には分からないものだと思うようにしています。

「この人は、本当にダメだな」と思った人が大化けしたケースもありますので、本当に分からないですね(笑)。

良い、悪いという目で見ると結果的にそうなってしまうので、そういう目では見ないようにしています。

先ほど話したように、自分の中で評価はしていますが、それを誰にも見せていません。

誰がどうなるかは分からないという前提で、偏見を持たず、フラットに見るようにしていますね。

伊藤 なるほど。ちなみに先ほど言及された、海外事業を作った、めちゃくちゃ活躍している方はどうだったのでしょうか?

柴田 その人は最初の段階から結構すごかったので、こうなるだろうなと思っていて、結果的にそうなった例ですね。

でも、他の社員もみんな同じようになるかと言うと、そうではありません。

入社時はすごく生意気で、僕は結構嫌いだった社員が、今では、社内ですごいと言われていることもあります(笑)。

伊藤 嫌われるくらい、目立っていたということですね。

柴田 そうですね(笑)。その社員はどの部署に行っても、結構嫌われていました。

通常のことはできないけれど、思考力がずば抜けていて、エネルギーもあるタイプで、あるタイミングから化けましたね。

ですから、本当に分からないなと思います。

内定を断った学生をモニタリング

伊藤 再現性を科学している福田さん、いかがでしょうか。

福田 僕はまだ、新卒社員が入社後、長期的に社内でどうなっていくかについては見られてはいません。

ただ、前職で採用した社員をモニタリングはしており、独立して資金調達もせずに何十億円も稼いでいるような人、上場している大企業の執行役員になった人など、優秀な人材の割合は高いです。

そのような人材を採用後、社内にとどめておくことが難しいのだろうと思っています。

ベンチャーに就職しようとする学生は少ないので、最初は母集団が小さいと思います。

Chatworkでも行おうとしていますが、僕は、内定を出した後に断られた人材を集めて、飲み会を開催しています。

実際に入社した人材だけではなく、入社はしなかったけれど、素養があると思って内定を出した人材が、どういう環境でどう成長していくかをモニタリングすることで、その後の採用の精度が上がると考えているからです。

また、彼らに話を聞くと自社環境との比較もできますし、面白い気づきが多いですね。

大塚 その話に補足しますと、結果は分かりませんが、少なくともモニタリングできる環境を整えておくと、若手をアサインした環境において、育成を成功させる確率を高めるための、上司による支援体制は変えることができます。

その社員が、その会社で働き続けるかどうかは別の話ですが、評価や、その人材がその後どうなったかなどをトラッキングできるようにしておけば、経営環境強化のためのフィードバックができるようになります。

(続)

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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成/大塚 幸

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