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ICC地域コミュニティを盛り上げる「ローカル・コネクテッド」から着想を得たICC FUKUOKA 2025のセッション「『グローバル・コネクテッド』(シーズン1) – ICCグローバル・コミュニティを盛り上げよう!(120分拡大版)」、全8回の最終回は、ナイロビでの暮らし、サウジアラビア拠点について、オンリーワントラベル 山田 陽介さんが語ります。本セッションを通じて、最も魅力的に感じた地域はどこですか?最後までぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット KYOTO 2025は、2025年9月1日〜9月4日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターは EVeM です。
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【登壇者情報】
2025年2月17〜20日開催
ICC FUKUOKA 2025
Session 2E
大人の教養シリーズ 人間を理解するとは何か? (シーズン13)
Supported by EVeM
スピーカー&モデレーター
(スピーカー)
① サンパウロ(ブラジル)
中山 充
B Venture Capital
General Partner
② ロサンゼルス(US)
福山 太郎
Rice Capital
代表パートナー
③ シンガポール
蛯原 健
リブライトパートナーズ
ファウンディング ゼネラルパートナー
④アフリカ
山田 陽介
オンリーワントラベル
CEO
(リングサイド席)
青木 優
MATCHA
代表取締役社長
大槻 祐依
FinT
代表取締役社長
小林 嶺司
HAKKI AFRICA
代表取締役
盛田 連司
ザリビー
代表取締役
四方 健太郎
Spice Up Singapore Pte Ltd
Managing Director
(モデレーター)
西井 敏恭
シンクロ
代表取締役
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ナイロビでの暮らしは、どんな感じ?
中山 今、気づいたのですが、これ、街について、街について、街について、旅、になっていませんか?
アフリカにビジネスで行かれている方もリングサイドにいらっしゃいますし……ナイロビで暮らすのは、どういう感じなのでしょうか?
山田 今日、この場にはナイロビに住んでいる人が3人います。
西井 めちゃくちゃ珍しいセッションですよね。
こんなに人数が少ないのに、その中に南米推しがいて、ナイロビに住んでいる人がいて。
山田 ナイロビは、人口が500~600万人ほどの街です。
ムスリムとクリスチャンが多く、また、7つの部族が集まっているので、部族間抗争はひんぱんに起こっていました。
2008年をめどにそれがかなり減り、住みやすくなりました。
赤道直下なのでアフリカはすごく暑いというイメージがあると思いますが、標高が1,700~2,000mあるので、カラッとしていて、一年中が春のようです。
気温は、朝晩は15℃、昼間は25℃くらいです。
世界で一番、気持ちいい場所だと思います。
西井 空気はきれいですか?
山田 ナイロビ市内は、きれいですね。
西井 僕も10年前に行った時、アフリカの中では都会だと思いました。
海沿いに行くと標高が低くなるので蒸し暑いですが、ナイロビは過ごしやすいですね。
治安はいかがですか?
山田 良くはないです。
西井 治安が良いのはシンガポールだけですね。
すごい戦いですね、治安がこんなに悪いところが3か国って(笑)。
山田 でも、昼間に街中を歩く分には全く問題ないです。
西井 多分、ナイロビ市内の映像を見たら、建物だらけでびっくりすると思います。
東京や大阪ほどではないですが、コンクリートジャングルのような場所もたくさんあります。
小林 リビングコストはすごく安いですね、空気も良いし。

僕はインドに浮気していますが(笑)、6年間ナイロビに住んでいました。
例えばイタリアンも美味しいですし、多様な文化が混ざっておしゃれです。
ランチが1,000〜1,500円です。
月20~30万円もあれば、現地にいるエキスパット並みの良い暮らしができると思います。
家族がいると、プラス10〜20万円ですかね。
多分、もっと低いと思います。
おっしゃる通り、世界で一番暮らしやすいのではないでしょうか。
山田 賃金が安くて、例えばナニーは月2万円で雇えます。
小林 駐在員のパートナーとして来ている方の中には、やることがなくて鬱になってしまう人もいるそうです。
西井 日本にいるよりも水準の高い生活をして、月20~40万円くらいしかかからないということですよね。
小林 そうですね。治安面については、歩かなければいいだけの話です。
基本的には、日本の5分の1ほどの価格であるUberやタクシー移動で完結します。
西井 普段から危険を感じることはない、ということでしょうか?
小林 全くないですね。カフェで仕事をしていて、トイレに行くときは必ずパソコンを持っていくくらいです。
西井 それは普通ですね。
福山 僕の調べでは、ライオンに攻撃されて年間250人が死亡しているようです。
2024年3月、我がアメリカからの訪問客である女性が乗っていた車両にゾウが突進して死亡する事件も起きています。
これについては、いかが思われますか?
山田 それは初めて聞きました、そんなことがあるのですね。
小林 それはナイロビではないと思います。
地方だとゾウやキリン、シマウマがその辺にいるので、それらのケースをカウントしているのだと思います。
ナイロビでは、ゼロです。
山田 でも、観光客を狙っているわけではないです。
マサイ族も普通に歩いていますが、もし彼らが傷を負っていたとすると、それは彼らがライオンに襲われたからというケースはよく聞きます。
小林 少しイレギュラーな動きをすると、事故に遭う確率が高まるということなのではないでしょうか。
西井 ナイロビはめちゃくちゃ都会ですが、車で1時間くらい離れると、サバンナのような感じです。
車で走っていると、キリンの大群が見えるみたいな。日本の犬みたいなレベルでキリンに会います。
小林 誰も守ってくれないので、自分で知識を身につけないといけません。
知らない人が、カバに触ってしまって食べられることもあります。
西井 カバは危ないですね(笑)。
サウジアラビアに拠点を作る理由
四方 2010年に南アフリカでワールドカップがあった際、出場する32の国をバックパッカーとして回りました。
その時の体験が今、複利として生きているので、まさにLife Changingでした。
西井さんが着ているユニフォームは、僕が鎌倉に作ったサッカーチームのものです。
僕はシンガポールに住んでいますが、リモートで鎌倉にあるサッカークラブを運営しています。
旅で出会ったいろいろなものがつながって今の自分の人生があると思っています。
2034年に、ワールドカップがサウジアラビアで開催されるので、来月、初めてサウジアラビアに行こうと思っています。
10年かけてサウジアラビアを盛り上げて、自分の人生を豊かにしていこうと思っています。
昨日、山田さんからサウジアラビアに拠点を作られると聞きましたが、なぜでしょうか?

山田 同じ動機です。父が全日本サッカー選手だったこともあり、僕も高校までずっと、東京ヴェルディでサッカーをしていました。
ブラジルの時からワールドカップのチケット手配を始めましたが、選手のご家族含め250~500人くらいの手配をしました。
サウジアラビアも、ワールドカップにかなり投資をしていて、海外の企業を誘致しているようです。
我々は、日本のお客様だけではなく、海外のお客様の旅行手配も行っています。訪日旅行もやっています。
そしてカタールに行った際、中東がすごく好きだと思ったのでカタールにオフィスを置こうとしたら、カタール人から絶対にやめておけと言われました。今は、中東ならサウジアラビア一択だということでした。
その後ドバイに行って、ドバイも安全でいいなと思ったら、ドバイの人も、こんな田舎に来てもしょうがない、今はサウジ一択だということでした。中東の人からサウジ一択だということを聞いたので調べてみたら、法人税が30年間ゼロとか、スタッフ3人分まで無条件で永住権がもらえるとか、条件が良かったので、サウジアラビアに拠点を作ろうと思っていました。
四方 西井さんとも行っていますが、ワールドカップに一緒に行くなど、Co-Creationできたらいいなと思いました。
西井 そうですね、既にCo-Creationになっていると思いますけどね。
もう、南米に行く話になっていますし。
僕も、南米もアフリカもシンガポールもアメリカも、過去に何度も行っていますが、それで人生が変わりました。
それが提案できるからこそ旅行会社という枠ではなくなっている、というのはすごく面白いですね。
山田 自分たちをLife Changing Companyと呼んでいます。
西井 今、サウジアラビアの話が出ましたが、3年前まではサウジアラビアのビザは取れませんでした。
イスラム教に改宗しなければいけない国で、サウジアラビア代表と日本代表の試合にかこつけて無理やりビザを取って行きました。
それくらいしないといけなかった国ですが、急に門戸開放されて、受け入れ体制ができています。
サウジアラビアで会社を作るのはいいですね。
中山 エクアドルに10年、パナマに8年住んだ上で、今興味が強いのがアフリカということですよね。
山田 そうです。
中山 次に興味があるのがサウジアラビア、でも一番愛情があるのはラテンアメリカということでいいですよね?
西井 どうですか(笑)?
山田 難しいですね、地球を愛しているので(笑)。

人生を変えるほどの旅にするために
小林 Life Changingは難しいテーマだと思います。
旅は、誰にも左右されない、自由な旅をするからこそ、セレンディピティがあります。
一番好きな国はどこかと聞かれても、人によって違う答えになります。
コースを提案するうえで、Life Changingな旅にするために、どう工夫されているのか、どう喜怒哀楽を人口的に作り出すのかを教えてください。
山田 僕らのお客様には起業家が多いですが、元バックパッカーで、旅行会社に依頼したことのない方が多いです。
そういう方々は家族やご両親など大切な人と旅行をする際、自分で責任を負えないというか、自分のエゴを出したくないとおっしゃいます。
僕らはその間に入り、皆さんの行きたい場所やしたいことを、家族のメンバーみんなにヒアリングした上で、一番体験価値が高いと思うものを提供しています。
例えば、「夫と旅行に行くと忙しい旅行になるけど、私は、本当はリラックスできる旅がいい」という意見もあります。
西井 勝手に応援コメントをしますが、僕の会社にいるのはバックパッカーばかりで、行動指針は「Be a backpacker」です。
2年前、行きたい人のみで、社員とサハラ砂漠を100km歩くイベントを行ったところ、やっていることはめちゃくちゃで、そこまで社員数は多くありませんが、10人中7人は来ました。
コロナ禍の前、モンゴルへの1週間の旅も、6人が参加しました。
そういう旅が僕は好きですしが、責任をとるのは難しい。でも社員にとって、シンクロという会社にいる価値は、普段味わえないことを味わえることらしいです。
今まで行った中で一番楽しい旅行だったという人もいました。
去年末、インドのバラナシに、社員とその家族、子どもも連れて行きました。
シンクロおよび全体を手配をしてくれているところがあることで、安全だと思って来てくれたようです。
社員の家族は、もともと興味もなくて、インドも怖いと思っていたようですが、帰国後、インドにはまって、関する本を読んだり、映画を観たりしているようです。
自分1人では変われなくても、変わるためのお手伝いをしてくれるということなので、とても良いと思います。
自分が利用者なので、サハラ砂漠もモンゴルも、自分たちだけでは行けないので現地の遊牧民を手配して、とかそういうお手伝いをしてくれる旅行会社はあまりないと思います。

シーズン2に期待!
西井 そろそろ、まとめの時間に入りたいと思いますが、どうですか、皆さん、ここがいいなと思う地域は?
中山 (投票は)必要なんですかね?
西井 必要ではない気がしてきました。いいですよね? 必要ではないですね。
それぞれの国の良さや面白さがすごく伝わったと思います。
120分のセッションはすごく長いですよね。
会場の皆さんの顔をずっと見ながら聞いていたのですが、誰も暇そうな顔をしておらず、よく聞いてくれていました。
多分、このセッションに来る人自体がそもそも特殊なのだと思いますし、そういう人たちが楽しめるセッションかなと思いました。
昨日、山田さんと3時間話していたのですが、話題が尽きませんでした。
ビジネス、旅行など、それぞれの観点で聞いていただいたと思いますが、それぞれの国の特徴が浮かび上がってきたので、ものすごく面白い時間になったと思います。
僕にとって今日一番楽しい時間になりましたので、シーズン2ができればいいなと思います。
リングサイドの皆さんも、次回は登壇される可能性のあるくらい、インバウンドメディアやSNSマーケティング、グローバル人材を育てるなど、いろいろな事業をされています。
多種多様な人が今日ここに来ていただけたことに感謝したいと思います。
ありがとうございました。

(終)
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編集チーム:小林 雅/星野 由香里/浅郷 浩子/小林 弘美/戸田 秀成