【NEW】ICC サミット KYOTO 2025 開催情報詳しくはこちら

3. 挑戦している起業家の数、投資家やサポートが桁違いの「アメリカ・LA」

カタパルトの結果速報、ICCサミットの最新情報は公式Xをぜひご覧ください!
新着記事を公式LINEでお知らせしています。友だち申請はこちらから!
ICCの動画コンテンツも充実! YouTubeチャンネルの登録はこちらから!

ICC地域コミュニティを盛り上げる「ローカル・コネクテッド」から着想を得たICC FUKUOKA 2025のセッション「『グローバル・コネクテッド』(シーズン1) – ICCグローバル・コミュニティを盛り上げよう!(120分拡大版)」、全8回の③は、アメリカ・ロサンゼルスを紹介するRice Capital福山 太郎さんが登場、スタートアップ数全米3位のロサンゼルスでのビジネスチャンスと、スタートアップを取り巻く環境について解説します。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット KYOTO 2025は、2025年9月1日〜9月4日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターは EVeM です。


【登壇者情報】
2025年2月17〜20日開催
ICC FUKUOKA 2025
Session 2E
大人の教養シリーズ 人間を理解するとは何か? (シーズン13)
Supported by EVeM

スピーカー&モデレーター

(スピーカー)

① サンパウロ(ブラジル)
中山 充 
B Venture Capital 
General Partner

② ロサンゼルス(US)
福山 太郎 
Rice Capital 
代表パートナー 

③ シンガポール
蛯原 健 
リブライトパートナーズ 
ファウンディング ゼネラルパートナー

④アフリカ
山田 陽介 
オンリーワントラベル 
CEO

(リングサイド席)

青木 優
MATCHA 
代表取締役社長

大槻 祐依 
FinT 
代表取締役社長

小林 嶺司 
HAKKI AFRICA 
代表取締役

盛田 連司 
ザリビー 
代表取締役

四方 健太郎
Spice Up Singapore Pte Ltd 
Managing Director

(モデレーター)

西井 敏恭
シンクロ 
代表取締役

「「グローバル・コネクテッド」(シーズン1) – ICCグローバル・コミュニティを盛り上げよう!(120分拡大版)」の配信済み記事一覧


西井 では続いて、福山さん、お願いします。

LAの代表は、ICC初登場の福山さん

福山 僕は、初めてのICC登壇です。


福山 太郎 
Rice Capital 
代表パートナー

2012年に福利厚生SaaSを提供するFond社を米国にて創業。Salesforce社, Facebook社, Visa社を含む顧客にサービスを提供。同社はYcombinator, Andreessen Horowitz, DCMから投資を受ける。2023年にEdenred社に売却。2024年にRice Capitalを創業し、日米のスタートアップに投資。SmartHR、ナレッジワーク社外取締役。

(ICC代表の小林)雅さんからお声がけ頂きました。二つ返事で承諾したところ、LAを代表して話してほしいということでしたが、僕はLAに行ってからまだ1年ほどしか経っていません。

西井 (笑)

福山 LAに思い入れもないし、詳しくもありません(笑)。

(会場笑)

他の登壇者の経歴を拝見すると、10年いらっしゃる人もおり、熱の込もったプレゼンをされていましたし、リングサイドの方々も、社名にシンガポールが入っていたり……。

西井 ケニアにいたりですね。

福山 非常に不公平です(笑)。

(会場笑)

ですので、僕のスライドは、ICC史上一番内容の浅いスライドになるかもしれないです(笑)。

ただ、投票していただいた暁には、抽選で1名に大谷 翔平のサインを差し上げます。

西井 まじか、それはすごいな(笑)。

福山 今、Rice CapitalというVCファンドを運営しており、アメリカと日本両方のスタートアップに投資しています。

VCファンドはじめました|福山太郎 (福山さんのnoteより)

アメリカでは、Yコンビネーターの卒業生に投資していて、特にLAに特化しているわけではありませんし、ビジネスとしてもLAとは一切関わりがありません。

期待値は低めでお願いします。

LAのスタートアップ数はSF、NYに次いで全米3位

福山 スタートアップ投資をしているので、スタートアップを軸に話します。

アメリカで、ロサンゼルスのスタートアップの数は、サンフランシスコ、ニューヨークに次いで3位です。

基本的に、起業するなら、サンフランシスコでした方が良いと僕は思いますが、LAにも良いところはあるので、それを今日お伝えします。

日本の資金調達額は1兆円ほどですが、LAだけで1.7兆円ほどありますので、それくらい大きいです。

シリコンバレーという言葉がすごく流行ったので、LAの人たちがビーチとかけてシリコンビーチという言葉を流行らせようとしましたが、全く浸透していません。

(一同笑)

最初にお伝えしたいのは、アメリカの未上場の会社のうち、一番大きいのはSpaceXです。

このスライドは少し古いので、今の時価総額は3,500億ドルくらい、日本円で50兆円ほどです。

日本の会社だとトヨタが40兆円ほどで、先ほどのブラジルのプレゼンでは一番大きくて5兆円とありましたので、圧倒的にLAの方が良いのではないかと思いますね。

(一同笑)

SpaceXがあるエリアがあって、SpaceXを辞めたエンジニアが結構いるので、宇宙やロボットのスタートアップが多いです。

GITAIという会社は、日本から引っ越してきました。

SpaceXの社員と仲良くなると、社内のツアーに行くことができますので、面白いと思います。

消費者向けスタートアップにとっても、LAは良いのではないかと思います。

SnapchatTinderなど、皆さんもお使いのアプリにはLA発のものが多いです。

BtoBやSaaSだと、シリコンバレーが一強だと思いますが、消費者や出会い系が大好きな人にも、LAは良いのではないかと思います。

日本人アスリートが多く、スポーツビジネスが盛ん

福山 あと、スポーツビジネスですね。

大谷 翔平、山本 由伸、佐々木 朗希、八村 塁ですね。

ほかにもアメリカのサッカーリーグで優勝したLA Galaxyのキャプテン・吉田 麻也、スケートボードの堀米 雄斗と、日本のアスリートが結構いるので面白いのではないかと思います。

ビジネスの観点でも、時価総額1,000億円を超えているチームもあるので、PEファンドや投資家がスポーツチームに投資し、バリューアド(Value-Add)として、数年後にExitするケースも出てきています。

最近だと、女子サッカーチームが500億円ほどでM&Aされ、こちらも結構面白いのではないかと思います。

アスリートたちはみんな、すごい額の年俸をもらっていますが、セカンドキャリアというか、引退後の収入がない状態でどう生きていくかという不安を抱えているようです。

彼らからは、日本から経営者や投資家が来たらぜひ紹介してほしいと言われていますので、もしLAに来ていただければ、こういった方々をご紹介できます。

興味のある人は、ぜひ、投票してください。

西井 それはすごく魅力的ですね。

福山 はい。セレブが共同創業した会社も結構あります。

名前だけではなくハンズオンで経営していて、ジェシカ・アルバの会社も上場しました。

▶︎ジェシカ・アルバ創業のオネスト・カンパニー、株式上場で時価総額1500億円。(VOGUE JAPAN)

ケイティ・ペリーも創業しており、日本でもこういう会社が増えていくのではと思います。

このようなセレブスタートアップは、D2Cに多いですね。

西井 ありがとうございます。

福山さん自身がLAに拠点を移した理由は、何だったのでしょうか?

福山 天気が良いことですね。

これは本当に大事なことだと思っています。

西井 冗談みたいに聞こえるけれど、本当の気持ちなのですね。

ありがとうございます。

アメリカと日本、起業家の違いとは?

西井 リングサイドからの質問を、どうぞ。

大槻 祐依さん(以下、大槻) アメリカで将来的にチャレンジしたいと思っています。アメリカの起業家と日本の起業家の違い、私たちがアメリカに進出するなら、どういうところからスタートすべきかについて教えてください。


大槻 祐依 
FinT 
代表取締役社長

株式会社FinT代表取締役。1995年生まれ。早稲田文化構想学部卒。大学在学中に、FinTを創業。大手企業300社以上のSNS起点マーケティング、ASEAN進出支援を事業とする。主な支援先はKDDI、アサヒビール、小田急電鉄、コーセー、エースコックベトナム。現在の事業拠点は日本とベトナム、2024年度中にASEAN地域で2カ国進出予定。Forbes Asia 30U30 2024選出。ASEAN JAPAN Generation Z Leaders Community日本代表(経産省主催)として、日ASEANに関する岸田首相への政策提言を担当した。

福山 日米の違いとしては、アメリカでは、投資家やサポートしてくれる人の数が多いことです。

一方、挑戦している起業家の数も、アメリカの方が圧倒的に多いです。

日本だと、良いプロダクトを作って大きな資金調達をする際、あまりライバルがいないので市場を独占できる可能性も大きいですが、アメリカだと、大きい市場であれば、ある会社が100億円調達すると、次の会社が200億円調達するということも頻発します。

ですので、競争戦略が必要ですし、逆に言えば、競争戦略を持って勝ち抜くと100億や1,000億ドル規模の、桁違いのスタートアップが作れます。

そのマインドセット、戦い方は意識して変えていかないと、アメリカでは難しいと思いますが、そこが面白いところでもあると思います。

西井 大槻さんはアジアに進出していますよね。プレゼンを聞いていて、アジアとの違いを感じましたか?

大槻 起業家の数ですかね。

アメリカと比べると少ないと思いますし、M&Aやイグジットはアメリカのほうが数やパターンが多いですね。

また、イグジット済み、もしくはかなり大きくなった会社の幹部がアメリカにはゴロゴロいるイメージがあります。

アジアに比べてアメリカの方が、いろいろな経験をされた方が多いのではないかと思います。

西井 ありがとうございます。

アメリカは、イグジットを経験している、その後に再度起業しているなど、人材も豊富なのでしょうか?

福山 日本だとイグジットの9割がIPOで1割がM&Aと言われますが、アメリカは完全に逆です。

人材もそう(豊富)ですが、会社自体も、M&Aが多い分、優秀な人材が2社、3社と大きい会社を創るケースも多いと思いますので、それが大きな違いの一つではないでしょうか。

西井 なるほど、ありがとうございます。

(続)

カタパルトの結果速報、ICCサミットの最新情報は公式Xをぜひご覧ください!
新着記事を公式LINEでお知らせしています。友だち申請はこちらから!
ICCの動画コンテンツも充実! YouTubeチャンネルの登録はこちらから!

編集チーム:小林 雅/星野 由香里/浅郷 浩子/小林 弘美/戸田 秀成

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!