スマートニュースが米国ユーザー理解のために"一般人100人"に行った現地調査 | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

3. スマートニュースが米国ユーザー理解のために“一般人100人”に行った現地調査

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「教えてほしい!プロダクトのグローバル戦略」全7回シリーズの(その3)は、2014年に米国進出を果たすも、なかなかグロースを果たせないスマートニュースが実施したユーザー調査についてです。トップ自ら2週間で9つの州をまわり、1都市10人、計100人に直接話しを聞いたという鈴木さん。どんなユーザーに、どのような視点でインタビューで行ったのか? ぜひご覧ください!

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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回250名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2020は、2020年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録などは公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット KYOTO 2019のプラチナ・スポンサーの日本マイクロソフト様にサポートいただきました。


【登壇者情報】
2019年9月3〜5日
ICCサミット KYOTO 2019
Session 6F
教えてほしい!プロダクトのグローバル戦略
Supported by 日本マイクロソフト

(スピーカー)

鈴木 健
スマートニュース株式会社
代表取締役会長兼社長 CEO

十河 宏輔
AnyMind Group
CEO

玉川 憲
株式会社ソラコム
代表取締役社長

(モデレーター)

濱野 智成
株式会社トレンドExpress
代表取締役社長

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最初の記事
1. スマートニュースが米国進出に見出す勝機とは?

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2. 東南アジアは“平均年齢20代”の完全なるデジタルファースト市場

本編

スマニューが米国ユーザー理解のために行った現地調査

濱野 鈴木さんは、スマートニュースのアメリカ進出にあたっての失敗経験はありますか?

鈴木 失敗というものではありませんが、当時、プロダクトが確かにアメリカのマーケットにフィットしている手応えを感じながらも、どうも突き抜けられないという状況がありました。

先ほど申し上げた、前回の大統領選挙までがまさにそうした状況でした。

(写真左)スマートニュース株式会社 代表取締役会長兼社長 CEO 鈴木 健さん

その原因は、アメリカのユーザーのニーズをつかみきれないまま進出したことでした。そこで、アメリカのユーザーを知らないのであれば知れば良いのだと思い、2週間で9つの州を回りました。その中では1日8時間のドライブもしました。アメリカは車文化なので、アメリカを理解するために必要な経験だったのです。アメリカ南部というとテキサスのイメージがあると思いますが、それ以外にもアルバカーキ、デンバー、ニューオリンズ、メンフィス、マイアミ、アトランタなどにも行きました。

同じアメリカでも、かつてメキシコ領だった場所とイギリスやフランスの植民地だった場所では文化が全く違います。そのことを、ドライブしながら陸続きで移動することで強く実感することができました。

次にアメリカのユーザーを理解するためにしたことは、Craigslistで人を募集して、スターバックスのカフェに来てもらい、どんなアプリを入れているか、どんな時にそれらを使っているかを聞いたのです。

これは別にスマートニュースのユーザーというわけではなく、一般の人100人に聞きました。1都市10人という感じです。例えばInstagramやSnapchatをどう使い分けているか、人気のアプリをどんな時に使っているかなどをひたすら聞いて、100本ノックのようにしました。

政治集会、酪農家、地方新聞社…ときには飛び込み訪問も

鈴木 大統領選も、その1週間前に取り込んで現地の声を集めました。

トランプ氏のラリー(政治集会)に行くとほとんどが白人で、その場にいた3,000人くらいのうちアジア人は自分たち3人のみ。一方のノースカロライナで行われたオバマ氏のラリーはほとんどが黒人で、そのうちアジア人は自分たち3人のみ。そんな中に乗り込み、そこに集まる人たちと実際に交流をして、アメリカにおける政治のムーブメントを理解しようとしたのです。

また、ウィスコンシン州の酪農家のところにまで足を運んだりしました。

隣の家が数キロ先みたいな、とにかく広大な土地が広がるような場所です。また、地方の新聞社に飛び込みで訪問して、「日本でニュースアプリを開発しているのだけれども、話を聞かせてほしい」と打診もしました。つまり、何が問題なのかを発見するまでのプロセスが、とても大変だったのです。その問題点が明確にならないと、社員へのメッセージもぼやけてしまいます。

トップが現地でコミットすることの重要性

濱野 消費者を理解する時、カントリーマネージャーに調査を依頼して実際に上がってきたレポートを見ても、結局は分からないですよね。

我々も最初、中国法人のトップには現地の人材を置いていましたが、自分が行くという意思決定をしてからは潮目が変わりました。

消費者を自分の目できちんと見るというのは、とても大事だと思います。

鈴木 現地のマーケティング担当やプロダクト担当は色々なことを言いますが、最終的に判断をするのは自分です。その際、自分がある種直感的な100本ノックの経験を持っていると、どれが正しくてどれが間違っているかが分かるようになります。

十河 ローカルの担当者からよく「いや、この国ではこうだから」と言われますが、これは言い訳である可能性があります。

僕も現場で長く働いてきたので、その感覚はよく理解できます。

その現場感覚を知らないと「へえ、この国ではそうなんだな」となってしまい、正しい議論ができなくなってしまいます。

濱野 現地法人に駐在している人たちはたいてい、本社に対してOKY(お前が来てやってみろ)と思っています。

特にベンチャー企業であれば、トップが現地に向かうことは非常に大事です。

鈴木 僕は今でも、時間の半分はアメリカです。先月は丸1ヶ月半滞在していました。リモートでもちろんテレカン(ビデオ会議)はできますが、行くことでプレゼンスを確立できますし、入ってくる情報の質も違います。

かつてのソニーでも、現地法人の立ち上げ時には盛田 昭夫さんが現地に行っていましたが、トップが直接赴くことの本質的な価値は、今も変わらないのではないでしょうか。

(続)

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続きは 4. 徹底したアンチ・ローカライズ戦略をとる「ソラコム」のグローバル開発 をご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/小林 弘美/大塚 幸/戸田 秀成

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