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4. ゲーム、日本酒… 画像や言語の次に「生成」されるものを大予想!

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ICC FUKUOKA 2023のセッション「解説・雑談シリーズ  テクノロジーはどこまで進化するのか?(シーズン7) 」、全8回の④は、画像生成、文章生成の次は何が生成されるのか?を自由にディスカッション。スピーカーたちが挙げるもののなかには、意外とすでに存在するものがあって驚きです。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回ICCサミット KYOTO 2023は、2023年9月4日〜 9月7日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターは エッグフォワード です。


【登壇者情報】
2023年2月13〜16日開催
ICC FUKUOKA 2023
Session 9G
解説・雑談シリーズ 「テクノロジーはどこまで進化するのか?」(シーズン7)
Supported by エッグフォワード

▶「解説・雑談シリーズ  テクノロジーはどこまで進化するのか?(シーズン7)」の配信済み記事一覧


西脇 続いて、「これから生成されるものとその応用」の話題に移りたいと思います。

qここまでは比較的文章の話をしました。

GPT-3なので自然言語の話から始めました。

昨年2022年の夏には、MidjourneyStable DiffusionDALL·E2のような画像生成でした。

画像や文章以外にどんなものが生成されるといいか、または作られていくかの予想、皆さんのご意見を教えていただきたいと思います。

これから生成されるものを予想

西脇 コメントが来ました。「設計図!!」、図面ですね。

尾原 ああ、正しい。

西脇 もう実際に設計図は使われていますね。

AutoCADのアドインもできているのかな? できていますね。

出口の数と椅子の数と机の数、消防法を入れて、雰囲気や収容人数を入れると、設計図が出ます。

北川 全然知らなかった。面白い。

西脇 その他は? あまり皆さん期待していませんか?

「音楽」ですね。

北川 「Webサイト」も作ってしまうと。

村上 Webサイトはいいですよね。

尾原 しかも「手書きの設計図からWebサイト!」。

北川 「ゲーム!!」、ああ、もうゲームは。

西脇 ゲームは確かに作ってほしいですね。

AIが作ったゲームで遊びたいと思いますね。

砂金 「広告のそれっぽいコピー、タイトル」、ああ、広告はまあ多分もう実用です。

西脇 これはもう完全に仕事が無くなりますね。

砂金 やってます。

尾原 もうやってるって。

西脇 LINEで?

北川 LINEはもともとやっていますよね?

砂金 今社内で実証実験的にはやっていて、コンバージョンデータを持っているところがやらないと意味が無いんですよ。

北川 そうです!

砂金 1,000通りくらいバーっと作って、そのうち本当に成績が良かったのはどれ?みたいなことで強化学習をしていかないといけないので。

西脇 「学校の宿題やテストの制作」。

砂金 これ、先生が大変ですよね。

GPT-3前提で、それでも解けないか、それともGPT-3を上手く活用して課題を解決する能力を見ないといけなかったり、教育しないといけないから。

村上 「彼女」。バーチャル彼女か。

西脇 今あるかもしれない。

尾原 映画の『her/世界でひとつの彼女』ですね。あれは今見るべき映画ですね。

村上 そうですね。

西脇 いい話題ですね。

北川 「面接官」か。

村上 ロールプレイ的なものは、やっぱりすごく合っていますね。対話型ですし。

日本酒さえ生成できる?

村上 「日本酒」(笑)?

西脇 日本酒は作れるのかな? まあ獺祭とか、AIを入れてやっていきそうですよね。

村上 何か学ばせて、やると。

北川 そういう食べ物って、あるんですか?

要素の組み合わせで出来ている食べ物があるってことですか?

西脇 レコメンデーションまではありますよね。

「あなたの年齢と性格と住んでいる地域では、こんな味がいいんじゃないですか?」という。

村上 食は結構今後面白いなと思っているのですが、データが無いんですよね。

結局レシピだなんだと言っても、そんなにデータが無いじゃないですか。

大規模学習モデルの恩恵を受けることができないので、どこかのスタートアップがとにかくあらゆるレシピや世界中の食材のデータベースを作ったら、可能性は非常にあるかもしれないです。

北川 あっ、「カレールー」か。

インドのスパイスの混ぜ方は、確かに無限の可能性がありますので。

ただ、味が分からないという問題が。

村上 そうそう。

西脇 でも割と簡単なのを、AIに求めてません?(笑)

(一同笑)

さっきの前半の話からずいぶん解離していますよ。

尾原 でも松尾 豊先生(※)と4年前に対談したときに、AIの究極はラーメンだと言っていました。

プロフィール(松尾研究室)

ラーメンって麵とスープと具の組み合わせで、この5年ぐらいでカンブリア爆発みたいにめちゃくちゃ種類が増えているじゃないですか。

まだまだカレーに無限の可能性があるみたいな感じで。

地球外の惑星で3Dプリンタから食べ物を生成?

村上 僕が言っているのは、地球外に出たときの話なんですよ。

宇宙ステーションとか他の惑星に長期滞在するときに、食の3Ⅾプリンタって描き始めているじゃないですか。

食品サンプルではありません 研究室発、3Dプリンターで作る食べられる「すしネタ」(朝日新聞デジタル)

北川 おおっ!

尾原 あっ、なるほど! 飽きちゃいますもんね。

村上 そう。だから栄養素の因数分解はできているんですね。

そこが今つながっていませんが、実現すればいろいろな国の人が祖国のこういうのに似たものが食べたいなと言ったときに、それらしいものがボンと出てきたら、その場で生成できるじゃないですか。

尾原 そういう意味で着目しないといけないのは、目的を何にチューニングしたいのか、あと制約条件がいろいろ複雑に、この制約とあの制約も守らなきゃいけないという、この2つをミックスすることです。

西脇 AIからいい答えが得られる。

尾原 はい。

西脇 さっきの臣さんの宇宙に行ったらという話は、もうちょっと先になると、「火星で採れる、火星の周期に合わせた食料で、健康にいいものは何ですか?」なんていうのは、今はできない。

村上 「今積んでいる原材料と必要な栄養素の掛け算で、何を出してくれますか?」というのは、生成できますよね。

北川 データで言えば、ワインのプリンタが出てたじゃないですか。

ワインを構成する要素は、水と砂糖と本当に0.3%の他のingredient(成分)らしくて、ingredientの組み合わせさえ考えたらワインはできると言って、ワインのプリンタが出ていました。

匂いと光と電気刺激で水をワインに変化させる3Dプリント製バーチャルカクテル「Vocktail」(3DP id.arts)

ワインは膨大なデータがあるから、いけるんじゃないかと思いましたね。

村上 ああ、確かにそうですね、いけるかもしれない。

西脇 さっきの「日本酒」もありえますね。

あと「お笑いコント」、漫才、コントがありますね。

マヂカルラブリーあたりが、やってきそうな気がしますね。

尾原 わざとね。

西脇 わざとChatGPTと会話している漫才とか。

村上 確かに。

西脇 エンタメも、多分ものすごくAIの影響を受けますね。

北川 絶対そうですね。

ゲームを10倍面白くするプレイヤーの生成

北川 嘘をつくとか、精度が高くないというのと、ゲームは相性がいいんですよ。

いくら間違っても…….。

砂金 ランダム性もある程度、そっちのほうがゲーム性があって楽しい。

北川 そう。だから僕はここから5年で出てくるスタートアップの1つに、尾原さんも言っているゲームのNPC、Non Player Characterの生成は絶対来るなと思っています。

西脇 NPCの解説をお願いします!

村上 たまには、解説が入るということで(笑)。

北川 ゲームの中に入っていったときに、みんながプレイヤーでやるゲームもいいのですが、コンピュータが操作しているプレイヤーが欲しい。

先ほどの将棋の話(Part.3参照)ではないですが、羽生 善治さんは盤面の研究をするときに、勝つ一手を考えるばかりじゃないらしいんですよ。

実は、「この一手を打ったら、勝敗が分からなくなる一手」をずっと考えているらしいんです。

西脇 この一手を置いたら、この先どちらに転ぶか分からないみたいな一手を考えている。

北川 形勢不明という。

西脇 自分が勝つためとかではなくて?

北川 そう。羽生さんの興味がどこからくるかというと、多分将棋というゲームの構造を理解することにあまりに興味があって、「形勢不明=誰もまだここからの構造を理解していない」という問題に非常にそそられる。

それが将棋という世界を前進させると思って、ずっとそういうことを考えているのだと思います。

同じような感じで、これからAIのプレイヤーが出てきて、例えば、囲碁とかだとAIプレイヤーが強すぎて、もはや面白くないわけですよね。

MMOG(Massively Multiplayer Online Game)をしたときに、AIプレイヤーを突入させたら強すぎて面白くないみたいなことが、やり過ぎると多分起こると思います。

そうなったときに、次に大事なプレイヤーは何かというと、このAIを突入させておけばこのゲームはものすごく難易度が上がって面白いみたいな。

村上 カオスを演出するプレイヤーですね。

西脇 それはキャラクターとしてということですか?

北川 そう。

西脇 ああ、なるほど。

北川 ある方とも話したのですが、これは『人狼』における狂人投入だねみたいな。

“このAIキャラを投入したらこのゲームは10倍面白くなりますAI”を作る会社が、すごくこれから出てくるんじゃないかというのが僕の仮説です。

砂金 なるほど、やっぱりそういう会社は日本から出てきてほしいですよね。

北川 ぜひ!

砂金 『ときめきメモリアル』も『ウマ娘』など、いろいろなものを出してきた我々が、FFXV(FINAL FANTASY XV)なのかFFXVIなのか、どこか分からないけれど、三宅(陽一郎)さん頑張れみたいな。

FFXVゲームAI開発者・三宅陽一郎が示す“創る人”の未来「エンジニアは外に出ろ。見て、感じて、人間を知れ」(type)

北川 僕、三宅さんと話したんですよ、まさに。

砂金 エンタメではなく、エンタープライズ領域だけを真剣に考えていると、Google、LINEもヤフーもですが、もしかするとリスクがあるもの、間違ったらいけないなみたいな企業は実戦投入が遅れるんですよ。

おそらくChatGPTも、Microsoft自体が作ったのではなくてOpenAIだから出せたみたいなところがあると推測します。

おそらくですがここから、今皆さんがこういうのに使ったらいいんじゃないの?と思ったようなものは、スタートアップがいろいろたくさん出てくると思うんですよね。

(終)

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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成

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