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ICC FUKUOKA 2023のセッション「脱炭素社会への変革の取り組み」、全6回の②は、スピーカー3名の紹介からスタート。ENECHANGEの城口 洋平さん、GOの中島 宏さん、ユーグレナの永田 暁彦さんが、それぞれ気候変動ビジネスへの関わりを自己紹介とともに語ります。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回ICCサミット KYOTO 2023は、2023年9月4日〜 9月7日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターは エッグフォワード です。
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【登壇者情報】
2023年2月13〜16日開催
ICC FUKUOKA 2023
Session 9F
脱炭素社会への変革の取り組み
Supported by エッグフォワード
(スピーカー)
城口 洋平
ENECHANGE株式会社
代表取締役CEO
中島 宏
GO株式会社(登壇当時は株式会社Mobility Technologies)
代表取締役社長
永田 暁彦
株式会社ユーグレナ
取締役代表執行役員CEO
(モデレーター)
森 暁彦
京都大学大学院
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森 ここからは、私が経営者の皆さんに、いくつか質問を投げかけさせていただきますので、そのアジェンダから、色々な話を引き出していければと思っています。
まず、脱炭素化への思い、なぜ気候変動ビジネスに取り組んでいるのかについて、自己紹介と併せて教えてください。
では、城口さんからお願いします。
ケンブリッジ大で研究後、現地でENECHANGEを起業した城口さん
城口 洋平さん(以下、城口) 皆さん、初めまして、城口 洋平と申します。よろしくお願いします。
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城口 洋平
ENECHANGE株式会社
代表取締役CEO
英国ケンブリッジ大学工学部修士・博士号卒。東日本大震災を機にエネルギー問題への関心を深め、ケンブリッジ大学工学部修士・博士課程に進学し、電力データAI解析に関する研究を行う。同大学での研究成果をもとに2015年にENECHANGEを起業し、2020年にエネルギーテック企業として初めての東証マザーズ上場を実現。経済産業省エネルギー各種委員会の委員、経済同友会、新経済連盟等で環境エネルギー政策のアドバイザーを務める。英国ロンドン在住。
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脱炭素化は、僕の中では結果論です。
僕は2012年に、イギリスのケンブリッジ大学工学部の博士課程に進学したのですが、電力データのAI解析、機械学習を用いた最適化、効率化を学びました。
2012年ですので、まさに東日本大震災の翌年に移住をしたのですが、3.11を機に、電気はすごく大きな問題だと感じたのです。
博士課程に進むにあたっては面白いテーマが良いなと思っており、日本人が電気に取り組みたいと言えばケンブリッジ大の教授の心を捉えやすいタイミングでもあるという、多少の下心も持っていました(笑)。
正直、僕はデータ解析に興味があったのですが、それに電気を組み合わせることで、無事合格ができました。
そして2012年、ケンブリッジ大で、スマートシティやスマートハウスなどの研究を始めました。
それから数年間の研究を経て、博士課程を修了するタイミングだった2015年にENECHANGE社をイギリスで起業し、その後日本に移り、2020年に上場しました。
ですから、結果として、脱炭素という分野で博士号を取得しています。
ENECHANGEは、もともと電力自由化によって立ち上がった会社なので、電気の切り替え、最近はタクシー広告も出しているEV充電に力を入れています。
▶EV充電エネチェンジ、マンション充電へ新規参入、プロモーション強化施策として女優のんさん主演の初テレビCMも(PR TIMES)
また、世界の脱炭素化の潮流を捉える必要があるということで、ロンドンベースで「脱炭素テックファンド」というものを運営しており、欧米の様々な脱炭素ベンチャーに投資をしています。
▶海外特化型の「脱炭素テックファンド」を設立、ENECHANGEデータ事業の次の一手(PR TIMES)
そういう形でずっとイギリスに住んでいましたので、私は今もロンドンに住んでいます。
今回はこのICCサミットと本決算のために、日本に帰国しました。
3カ月ごとに1週間、日本に滞在するような生活をしています。
「脱炭素ビジネスに取り組まないのはもったいない」、GO 中島さん
中島 宏さん(以下、中島) 改めまして、中島です。よろしくお願いします。
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中島 宏
GO株式会社(登壇当時は株式会社Mobility Technologies)
代表取締役社長
大学卒業後、経営コンサルティング会社に入社。2004年12月、株式会社ディー・エヌ・エーに入社。2009年に執行役員に就任し、人事部門と新規事業部門などを管掌。2015年よりオートモーティブ領域管掌となり同時に複数の子会社社長を兼任。2019年に常務執行役員に就任。2020年4月よりGO株式会社(旧:株式会社Mobility Technologies)の代表取締役社長に就任。
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前職はDeNAですが、今は、タクシーアプリ『GO』を展開するMobility Technologies(※2023年4月1日よりGO株式会社に社名変更)という会社で社長として働いています。
これまで一番長く務めたのがDeNAで、16年間働いており、南場(智子)さんに鍛えられ、執行役員となり、常務となりました。
そして当時、担当していた社員200名規模のオートモーティブ事業をカーブアウトし、川鍋(一朗さん)さんのJapanTaxi社と合併し、今は川鍋さんと共同代表で経営をしています。
▶日本交通ホールディングス、DeNA タクシー配車アプリ等に関する事業を統合 2020年2月4日(PR TIMES)
DeNA時代からそうなのですが、最近、川鍋さんから「中島さん、どちらかと言えばストリート系だよね」と言われます。
森 ストリート系って何ですか(笑)?
中島 川鍋さんの中で、そういうイメージがあるようです(笑)。
森 ブックスマート対ストリートスマートということですか?
中島 そうですね(笑)、どちらかと言えば、物事をどんどん前に進めていく感じです。
僕はあまり理論派ではないので、この立場から見ると、脱炭素に取り組まないのはもったいなさすぎると思えるくらい、脱炭素は、ビジネスにおけるマクロトレンドとなっていると思います。
ICCサミットにおいて、脱炭素というテーマのセッションに、今会場にいらっしゃる数十人くらいしか参加しないというのは、相当もったいないと思います。
つまり、チャンスだらけのマーケットなのです。
今日、午前中はカタパルト・グランプリの審査員をしていたのですが、その強みがあるならこのマーケットでビジネスチャンスがあるのにと思えるような企業もありました。
脱炭素という視点で見ると、大きなチャンスがあるということです。
ですから会場の皆さんにも、チャンスがあると思ってもらった上で帰ってもらいたいと考えています。
森 少し付け加えさせていただくと、今日の登壇者の3名は全員ビジネスをされています。
他のカンファレンスだと、NPOの方や大学教授が半分くらいになり、CSRやESGの切り口から話されることが多いです。
ですが、ここでは脱炭素の文脈で商売をして儲けていらっしゃる方々なので、なぜ皆さんがそのビジネスをされているかを聞くのは面白いのではないかと思います。
中島 森さんは先ほど、すごく丁寧に解説してくださいました。
脳が筋肉系の経営者からすると、難しい話が出てきたと思ってしまいますが(笑)、『Speed & Scale』という本があるので大丈夫です。
私も登壇者の皆さんから紹介してもらって慌てて読んだのですが、その本ではその難しい話もきっちり書かれていました。
しかも、ビジネスアイデアがどんどん出てくるような素晴らしい本です。
城口 あの1冊を読めば、大体分かりますよね。
中島 大体分かります(笑)。
城口 あの1冊で十分だと思います。
中島 皆さんから、「何で中島さん、読んでないの?」と言われて、慌てて読みました(笑)。
めちゃくちゃ良い本です。
「既存の産業構造を変革するのがベンチャーの役割」、ユーグレナ/リアルテックファンド 永田さん
永田 暁彦さん(以下、永田) ユーグレナのCEOと、リアルテックファンドの代表を務めています。
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永田 暁彦
株式会社ユーグレナ取締役 代表執行役員CEO
リアルテックファンド 代表
慶應義塾大学商学部卒業後、独立系プライベート・エクイティファンドに入社。2008 年にユーグレナ社の取締役に就任。未上場期より事業戦略、M&A、資金調達、資本提携、広報・IR、管理部門を管轄。現在はCEOとして全事業執行を務め、健康寿命延伸を目指したリブランディング、脱炭素社会を目指すバイオ燃料開発、経営に10代を取り込む制度設計をするなど次世代経営を推進。また、日本最大級の技術系VC「リアルテックファンド」の代表としてファンド運営全般を統括する。
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あと、環境の話で言えば、パタゴニアのプロセールスというアンバサダーも務めています。
経営者の中では少ないと思いますが、環境活動家登録をしています。
あれだけ評価の厳しいパタゴニアが僕を認定しているという、この例が一番分かりやすいと思います。
つまり、僕たちの活動は地球環境を良くするということをパタゴニアに理解してもらっているということですね。
▶~当社副社長の永田が、パタゴニア社の「プロセールス」に、バイオエネルギー分野では初めての認定いただきました~(ユーグレナ)
では、なぜこの事業に取り組んでいるかは、もちろん地球環境のためですが、最初のきっかけは「ミドリムシで飛行機を飛ばしてみたい」という好奇心でした。
僕たちユーグレナは15年間この領域を研究していますが、研究者としては「それ、面白いじゃん」からスタートしています。
後ほど説明しますが、今、1,500億円のプラントにチャレンジをしています。
▶ユーグレナ、「バイオ燃料」で大規模計画の狙い エネルギーの世界大手と異色の共同事業を検討(東洋経済ONLINE)
この会場の外では、「環境のため」と言いますが、僕個人としては「業界の変化の遅さを何とかしたいから」です。
あと、僕と森さんは「暁彦」同士という、珍しい組み合わせです(笑)。
中島 なるほど(笑)。
永田 4分の2が暁彦です。
(一同笑)
森 ありがとうございます。
ユーグレナがどのようなことを行っているかについては、後でじっくりお話しいただきますので、楽しみにしていてください。
前職は再生可能エネルギー事業の森さん
森 モデレーターは私、森 暁彦と申します。
大学院在籍という謎のタイトルですが、本業は、とあるグローバルテック企業で財務や経営の仕事をしています。
同時に大学院に在籍する研究者でして、二足の草鞋を履いている状態です。
なぜ脱炭素化セッションのモデレーターを務めているかと言うと、2020年まで、再生可能エネルギー事業を行うレノバという会社でCFOを務めていたからです。
電力という寡占業界において、日本で再生可能エネルギーが勃興するタイミングで入社し、ファイナンスを駆使して小さなベンチャーを何とか大きくし、ある程度の革新的存在になるまで頑張っていました。
また、ご縁があって3年前から、城口さんのENECHANGEで独立社外取締役を務めています。
ですからレノバ退職後も、この脱炭素化エネルギーテックという業界でインサイダーとして、地球と人類の生活が良くなることを目指して仕事をしています。
今日はこの4人で進めさせていただきます。
(続)
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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成