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2. 『美味しんぼ』大好き山本さんが注目する、海外で活躍の日本人シェフによる逆輸入店

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ICC KYOTO 2023のセッション「大人の教養シリーズ「美食」について語りつくす(シーズン7)」、全8回の②は、山本 憲資さんの登場。軽井沢で毎月のようにシェフとバーベキューをするという日常を明かしつつ、最近行ってよかった店を紹介します。安い店と高すぎない店と高い店、すべて網羅する山本さんの注目するものとは? ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2024は、2024年2月19日〜 2月22日 福岡市での開催を予定しております。参加登録公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターは ノバセル です。


【登壇者情報】
2023年9月4〜7日開催
ICC KYOTO 2023
Session 9E
大人の教養シリーズ「美食」について語りつくす(シーズン7)
Supported by ノバセル

「大人の教養シリーズ「美食」について語りつくす(シーズン7)」の配信済み記事一覧


 ではサイヤ人第一号の山本さん、お願いします。

昔から『美味しんぼ』が好き、サマリー山本さん


山本  憲資
株式会社サマリー
Founder & CEO
(※肩書は登壇当時)

1981年生まれ、神戸出身。一橋大学商学部卒業後、2004年に電通入社。2006年にコンデナスト・ジャパンに転職し、雑誌『GQ JAPAN』の編集者に。食、テクノロジー、カルチャーなど幅広い企画を手がける。その後、株式会社サマリーを設立。2011年にモノを通じてユーザーが繋がるSNSサービス『Sumally(サマリー)』をローンチ、続いて2015年にスマホ収納サービス『サマリーポケット』のサービスを開始、好評を博している。

山本 憲資さん(以下、山本) はい、僕は大したことはないのですが。

僕はサマリーという会社を経営しており、昨今は、サマリーポケットという、ものを預かるサービスを提供しています。

もう8年くらいですね。

スマホで専用ボックスを取り寄せていただいて、収納に困っているものを詰めていただき、着払いで送っていただければ、月数百円でお預かりするというサービスです。

西井 何で、仕事の話になると声が小さいんですか(笑)?

山本 もともと、そんなに声は大きくないです(笑)。

僕の前職は雑誌の編集者だったので、今も時々レストランのことを書いたり、この前も一休のサイト用にシェフのインタビューを書いたり……。

 大きな声で、ありがとうございます。

山本 こちらこそありがとうございます。

あと、料理を作るのも好きで、昔から『美味しんぼ』が好きでした。

「目指せ山岡士郎、探せ栗田ゆう子」が、好きな言葉です。

西井 栗田ゆう子は見つかったんですか?

山本 このやりとりも毎回やっているのですが(笑)、見つからないですね。

栗田ゆう子は、架空の人物なので(笑)。

長谷川 もうこのやりとり無駄なので、「栗田ゆう子は見つかっていません」って自己紹介してくださいよ(笑)。

(会場笑)

山本 西井さんに抜かれたかな、西井さん、食べログアワードは200何店舗でしたっけ?

西井 203。

山本 あ、じゃあ僕が勝っていますね。

でも僕は更新していないので…。

長谷川 もうマウント取られとるやん(笑)。

山本 減っているので、西井さんに抜かれているかもしれない。

名店のシェフとバーベキューで交流

山本 僕は高いお店だけではなく、安いお店も好きです。

西井 そうですね。

山本 カジュアルなお店も大好きです。

サウナも好きで、地方に行く際、サウナとレストラン、セットでよく行きます。

僕は2020年の夏から軽井沢に住んでおり、森の中でひっそりと暮らしているのですが、春から秋までは割と毎月のように、親しいシェフに来てもらってバーベキューなどをしています。

これがすごく楽しくて。

やはり、バーベキューとなると皆さん張り切ってくださって、自分の得意分野を活かしながら、普段とは違うことをやってくださいます。

年々豪華になっていって、先月は渋谷の「末冨」のシェフも来てくださいました。

来週は、和歌山から「ヴィラアイーダ」の小林さんが来ます。

先月は、パリからも「TOYO」の中山シェフが来てくれて…みんなバーベキューをします(笑)。

西井 なぜ、そんなにみんなが来てくれるようになったのですか?

山本 もともと親しくて、ですね。

西井 へー……呼んでください(笑)。

山本 LURRA°」も来てくれるかもしれない(笑)。

バーベキューが好きで、春から秋は月1、2回しています。

山本さんが最近行ったトレンディなお店

山本 僕はそんなに話すことがないので、自己紹介と一緒に毎回、行ってよかったトレンディな店を紹介しています。

たいそうな店ではないのですが、安い店と高すぎない店と高い店が混じっていてちょうど良いと思っています。

今週月曜に行った、東銀座の歌舞伎座の裏、マガジンハウスの向かいにある「Fumi」は、先ほど触れたパリの「TOYO」や大阪の「カハラ」で働いていた、中井聖子さんというシェフが一人で運営している、鉄板と和風、フレンチ料理っぽいお店です。

今の場所はすごく好きなのですが、ビルが建て替えになるらしく、10月に立ち退きをしなければならないようです。

最後にもう1回くらい行こうかと思っています。

中井さんは、滋賀のサカエヤの肉を使っていらっしゃいます。

今度はサカエヤの肉を使った焼肉屋をオープンするらしく、近くの古民家を改装したお店を今、造っているようです。

それもとても楽しみです。

スライドの2つ目の写真は、日曜に行った「有昌」です。

僕は東京にいた頃は渋谷と恵比寿の間にある並木橋に住んでいましたが、そこに「有昌」という、すごく古い町中華がありました。

そこの冷やし中華がすごく美味しくて、6月から9月頃まで、1ヶ月に1回くらいツイッターで、「有昌の冷やし中華食いてー」とつぶやいていたくらいです。

10年前、このお店も立ち退きのせいでいきなり閉店になってしまって残念でしたが、3年くらい前に間借りで復活しており、ついに先週末、10年ぶりにお店として、代官山に復活オープンしたのです。

冷やし中華を食べてきましたが、エビが一番上に乗っているのが特徴です。

僕はきゅうりが食べられないので、きゅうり抜きですが、京都「中華のサカイ」の冷やし中華にも負けないくらい美味しいのではないかと思っています。

夏は週に1回は食べたいですね。

あと、有昌はしいたけソバが有名です。

良いお店なので、東京で近くに行った際はぜひ行っていただけたら嬉しいです。

また、先月行った「室井」は、「山﨑」で修行していた室井さんがオープンされたお店です。

もともと、室井さんのお父様が新橋で割烹のお店をやっていらっしゃったのですが、そのお店もこのタイミングで閉めて、移転と同時に代替わりという形でオープンしています。

お父様と息子さんが一緒にカウンターの中にいるのです。

それが新しすぎないというか、ちょっと老舗っぽい雰囲気もありながら、料理はモダンで洗練されたものを作っている感じがすごく良くて、楽しかったのでまた行きたいですね。

山﨑の山崎さんのインタビューは、一休のKIWAMINOでやらせていただきました。

西麻布「山﨑」山崎志朗氏に聞く、料理人としてのこれまでとこれから | KIWAMINO

 ありがとうございます。

山本 すごく良いインタビューで…。

 かなり長編のものを書いていただいて。

山本 長すぎて、すみませんでした。

でも力作なので、一休のKIWAMINOで検索して、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。

山本さんが日本で一番好きなうなぎ屋さん

山本 僕はクラシック音楽も好きなので、毎年夏に行われるセイジ・オザワ 松本フェスティバルという小澤征爾さんの音楽祭に毎年行っています。

その際、ついでに「山勢」といううなぎ屋に行きます。

スライドの一番右の写真ですね、このセッションでも紹介したことはあると思いますが…。

長谷川 これは、新しい方の店舗ですか?

山本 はい。駅前にあった小さい店でしたが、今年の春に移転し、お城の近くにある呉服屋さんの跡に、店主自ら設計したリノベーションを施し、モダンなお店になりました。

うなぎにワインを合わせます。

高級ワインだけではなく、センスの良い高すぎないワインを合わせるのもすごく上手い、面白い店です。

移転して雰囲気がすごく良くなっていて、2階に泊まってもいいですよと言ってもらえて。

あと、今度バーベキューにも来てくれると言っていました。

西井 ちなみに僕、山勢には行きました。

山本 さすが~!

長谷川 さすが、頑張ってる(笑)。

山本 頑張ってる、頑張ってる(笑)。

長谷川 頑張ってるねえ~。

西井 上から言うの、やめろ(笑)。

 それで、どうでした?

西井 美味しかったです。

このセッションでずっと、うなぎと言えばと聞いていたので…。

山本 日本で一番好きなくらい。

西井 と聞いていたので、松本に行く途中で寄りました。

全然予約が取れないお店というわけではないと思うので。

山本 移転後に行かれました?

西井 はい、めちゃくちゃきれいな店ですよね。

山本 基本的に、おまかせだけになったみたいです。

西井 はい、僕はおまかせしか知らないので。

山本 なるほど、はい。

西井 何ですか、この、常に上から来るプレッシャー(笑)。

(一同笑)

長谷川 常にありますよね(笑)。

西井 常にあるんですよ(笑)。

山本 そういうプロトコルでしょ(笑)?

というわけで、これらが最近行った面白いお店です。

海外で活躍の日本人シェフによる逆輸入店に注目

山本 あと、偶然かもしれませんが、インバウンドの復活と連動しているのか、海外経験のある人を日本に逆輸入する形で、外国の方にも受け入れられやすいレストランにしているのが面白いので、事例をいくつか持ってきました。

まず、既に3回行った「CENSU TOKYO(センス)」というお店です。

外苑前から少し行ったところにオープンした、香港でも同名の「CENSU」という店を経営していらっしゃった佐藤峻さんという方の店です。

オーナーシェフの佐藤峻さん(香港経済新聞

経歴がすごく面白い人です。

香港には、「Belon」という名店がありますが、その立ち上げには、この佐藤さんと、フォーシーズンズホテル「SÉZANNE (セザン) 」のダニエル・カルバートが携わっていて、2人はマブダチのようです。

佐藤さんは中華やフレンチの経験もあり、その技術を生かして香港で居酒屋風の面白いお店を経営していて、その支店を出店しました。

sincere」のセカンドの店「Sincere BLUE」にいたシェフが、日本のCENSUのシェフになるようです。

鶏の火入れがすごく上手いです。

海外の日本食なので、薄味を楽しむというより分かりやすい味ですが、カジュアルな店としてはすごく良いと思います。

アラカルトもありますが、コースは6,800円と8,800円なので割とリーズナブルです。

西井 居酒屋なのですか?

山本 居酒屋をコンセプトにした香港のお店、の日本版です。

西井 和食っぽいメニューが多い?

山本 和食っぽいものもありますが、創作和食寄りで、創作和食だけれど、きちんと美味しさがある。

宮下 拓己さん(以下、宮下) 意外となかったジャンルですよね。

山本 そう。

創作和食というと、ただ変わっているものはたくさんあったけれど、ちゃんと美味しいものはあまりなかったので面白いと思いました。

そして2つ目が、先月リニューアルした、六本木のリッツカールトンのダイニング「Azure 45」です。

このお店は、パリでミシュラン三つ星を獲得した小林圭シェフがプロデュースして、リニューアルされました。

先月行ってきましたが、ちゃんと美味しかったです。

【ザ・リッツ・カールトン東京】パリで活躍するミシュラン三つ星シェフ、小林圭氏料理監修の下、フレンチダイニング『アジュール フォーティーファイブ』が刷新 | マリオット・インターナショナルのプレスリリース (prtimes.jp)

Restaurant KEI」は以前行ったことがありますが、三つ星を取ってからは行っていないです。

僕は行っていませんが、御殿場のとらやのレストラン「Maison KEI」も小林圭さんがプロデュースしました。

パリの三つ星小林 圭氏×とらやの伝統が生んだ革新的レストランMaison KEI:アエラスタイルマガジン (asahi.com)

リッツ・カールトンのお店は、たまたま行ったら、すごく美味しくて。

ホテルダイニングは普通のガストロノミーとは少し違い、一定の分かりやすさが必要で、かつ、その中でどうアイデンティティを出していくかという割とレベルの高い戦いがあると思います。

その範疇にあって、すごく良い料理になっていたのではないかと思いました。

長谷川 ハコのサイズはどうでしたか?

このセッションでも山本さんは席数についてよく話されているので…。

山本 ホテルダイニングなので50席ほどありますが、それでもきちんと美味しいものが出てきたので、やはり流石だなと思いました。

京都の「HOTEL THE MITSUI KYOTO」のレストラン、「都季(TOKI)」のシェフは、パリのオテル・リッツ・パリのレストランの副料理長だった、浅野(哲也)さんという方です。

そこも、席数は50ほどですがきちんと美味しいものが出てくる、めちゃくちゃレベルが高い店で、家族の会合で行くには良いなと感心しました。

スライドの3つ目、「Auberge TOKITO(オーベルジュときと)」は立川にできたオーベルジュです。

東京・立川から日本の魅力を世界へ発信する新施設「オーベルジュ ときと」が23年春オープン(encore)

宮下 これは地元ですね、徒歩10分くらいのところにあります。

山本 西国立ご出身ですよね。

僕はあまりよく知らなかったのですが、戦闘機を作っていた会社を前身に持ち、立川市の土地の2~3%を所有している、立飛ホールディングスという色々な事業を行っている会社があります。

彼らは、駅前に大きなホテルや映画館を作ったり、ブルワリーを作ったりしていて、その流れでオーベルジュもオープンしました。

総料理長が、ロンドンの二つ星を取っている和食屋と、ニューヨークの星を取っている和食屋で活躍されていた、石井(義典)さんという方です。

ヨーロッパの和食業界に新風を巻き起こす、ロンドンの高級懐石料理店「UMU」(BRITISH MADE)

予算は1人5万円くらいなので結構高いですが、ちゃんと美味しくできています。

TOKITOの場合、カウンター形式で席数も少なく高いので、箱根は遠いけれど1時間くらいかけて行けば非日常が味わえると考える、本当にお金持ちの外国人をターゲットにしているのだろうと思います。

スライドの上2つは日本人が行っても楽しめると思いますが、そういう外国人向けの店が増えているのが面白いなと最近、思いました。

宮下 立川市民は、立川にこんな店ができたんだ!とびっくりですね。

山本 でもあのエリアには、立川市民はあまり行かないですよね(笑)?

宮下 そうですね。

山本 そういう流れがあって面白いと思っていました、以上です。

 ありがとうございます。

(続)

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編集チーム:小林 雅/星野 由香里/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成

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