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ICC KYOTO 2024のセッション「大人の教養シリーズ「美食」について語りつくす(シーズン9)」、全8回の②は、平和酒造の山本 典正さんが登場。お酒を世界に発売するその傍らで、旅先のグルメを楽しむという山本さんの主張は「高品質なお酒は、美食のジャンル」ということ。皆さんはどう思いますか? ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2025は、2025年2月17日〜 2月20日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターは EVeM です。
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【登壇者情報】
2024年9月2〜5日開催
ICC KYOTO 2024
Session 9E
大人の教養シリーズ「美食」について語りつくす(シーズン9)
Supported by EVeM
(スピーカー)
大野 尚斗
Syn
オーナーシェフ
西井 敏恭
株式会社シンクロ
代表取締役
長谷川 誠
株式会社NTTドコモ
サービスマーケティング室
コンシューママーケティング推進担当部長/シニアプロフェッショナル
宮下 拓己
イラルギア合同会社(LURRA°)
代表社員
山本 典正
平和酒造株式会社
代表取締役社長
(モデレーター)
榊 淳
株式会社一休
代表取締役社長
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▶「大人の教養シリーズ「美食」について語りつくす(シーズン9)」の配信済み記事一覧
榊 では山本さん、お願いします。
「紀土」の蔵元、和歌山県平和酒造の山本さん
山本 典正さん(以下、山本) 和歌山から来ました平和酒造の山本です。
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山本 典正
平和酒造株式会社
代表取締役社長
1978年生まれ、和歌山県出身。 東京のベンチャー企業を経て、2004年に平和酒造へ入社。 それまでの廉価な大量消費のためのお酒ではなく、日々の人生に豊かな彩りを添えられる お酒を届けたいとの想いから「紀土」「鶴梅」を立ち上げ。 近年ではクラフトビール「平和クラフト」の発売も開始。 和歌山の柔らかできれいな水を活かした「紀土」「平和クラフト」は、 お酒が苦手という方にもお酒の魅力を知ってもらいたいという、強い願いを込めている。 また、斜陽産業と言われる酒造業界において新風をふかせるべく、 若い蔵人の育成にも力を注いでいる。 酒造りへの情熱を胸に秘めた平均年齢30歳の若い醸造家達とともに、 伝統と革新をもって酒造りを行う一方、日本酒の魅力を伝える活動を行う。 2019年4月、代表取締役社長に就任。
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ICCサミットの参加者はスタートアップの方が多いですが、私も2003年からエスプールという、今は上場している会社ですが、ベンチャー企業で働いていたこともあります。
その後実家の酒蔵に戻りまして、当時はパック酒メーカーでしたが、「日本酒 紀土(きっど)」を生み出して、今では「リキュール鶴梅」、クラフトビールの「平和クラフト」を世界で発売しています。
最近のトピックでいうと、2022年にベトナムのホーチミンで日本酒醸造所(East West Brewing Co.)の開設を支援して、蔵人を派遣しました。
酒は美食ジャンルに属する
山本「美食の追求」ということでいいますと、やはり高品質なお酒は、最高の嗜好品だと思っています。
ある種、生活のために必要なものではなくて、それこそコロナ禍で「不要不急」という言葉をよく聞きましたが、お酒はカロリーをそこで取るものでもないです。
ということで言いますと、ある種「人生を彩るもの」だと思います。
人生を彩るものと食ジャンルということで考えると、私たちが造っているお酒は、美食のジャンルに属しているのではないかと思っています。
最初はお酒、そしてグルメということで楽しみ始めたのですが、それが趣味となり、色々な方とのつながりができていって、会食の場が楽しくてどんどんはまっていきました。
今回のスライドはところどころ私がここ1~2カ月くらいで行ったお店を載せているのですが、Adagio(アダージョ)はイタリアンレストランで、和歌山で頑張っているシェフのお店です。
写真の2人はソムリエです。
美食やグルメというとシェフの方に焦点が当たりがちですが、私はお酒の人間ですので、本当にいいソムリエさんに育ててきていただいたなと思っています。
実は信頼できるソムリエはかなり希少だと思っていて、ペアリングコースをお願いしても、なんとなく作られているペアリングコースがすごく多いのです。
本当に信頼できるソムリエは私の中では5〜6人しかいなくて、そういうような目線でも、グルメは酒と合わせて見ていけるのではないかと思っています。
食べログアワードのゴールド、シルバー店訪問率は6割
山本 食べログアワード受賞店にも、ちょこちょこは行かせていただいています。
▶The Tabelog Award 2024 [食べログ](食べログ)
西井 知らない間にマウントを取られていますね。
山本 (笑)。
ハセマコ 順番が良くないんじゃないですか? 西井さんが出しにくくなる(笑)。
▶西井さんがマウントを取られる様子は過去のセッションをご覧ください。
山本 Googleの評価や食べログの評価で店選びをすることもありますが、ハセマコさんに、「北海道に出張とスキーがてら行きますが、イタリアンの生ハムを出すようなお店が好きなんです」と言ったら、「パルコ フィエラ(Parco Fiera)、いいよ」と勧めていただきました。
そういうふうに知人の方からご紹介いただくのが、私の非常に好きなお店との出会い方です。
ICC FUKUOKAの開催時にゴルフコンペがフェニックスでありまして、その時に1日スケジュールが空いたので、フーディーの友人に聞いたところ、良い居酒屋があると宮崎の美酒&肴 和季を紹介していただきました。
このお店は日本酒も非常に充実していまして、「るみ子の酒」という純米酒でしっかりしたお酒のラインナップもかなり多くて、燗酒で飲ませていただいたり、宮崎の食材に合わせて楽しませていただいたりしました。
輸出先は世界30カ国、月2ペースで海外出張
山本 旅とともにグルメというのも面白いなと思っています。うちで言いますと…
西井 かぶっていますね。
山本 (笑)。
西井 かぶっているどころか上をいかれていますね。
山本 いやいや、そんなことないです(笑)。
とはいえ、僕はだいたい月2回は輸出のために海外出張しています。
遊びで行くのはたまにスキーやゴルフに行くぐらいで、弾丸で行ってくるのですが、仕事でいうと全世界30カ国に輸出していまして、月2回ぐらいのペースで行っています。
ニュージーランドはこの8月に行ってきましたが、南半球にありますのでスキーシーズンなんですね。
たまたま星野リゾートの星野(佳路)さんがSNSで上げているところに僕も行くんですなんて上げたら、全黒(Zenkuro Brewery)という酒蔵があるよと教えていただきました。
ニュージーランドですので、オールブラックスなんですね。
人口が500〜600万人しかないような国で、酒蔵がもうできています。
私は酒蔵を回るのが結構好きで、世界でそういうものが生まれているのがおもしろいなと思いました。
宮下 全黒は僕がニュージーランドで働いていた時、使っていました。
山本 あっ、本当ですか。
宮下 ニュージーランドではポピュラーな感じで、意外と知名度がありました。
山本 そうですね。私もびっくりしましたが、全黒はニュージーランドの南島という比較的田舎のほうにあるのですが、ニュージーランド人が日本酒を知ってくださるきっかけになっていて、現地で酒が造られて、すごく価値があるなと思っています。
ベトナムのAnan Saigonというお店は、ミシュランの一つ星でいいお店です。
出張で世界を回るときに、グルメを楽しませていただいているといったところです。
榊 ありがとうございます。
ここまでのお三方は、日本の美食シーンを作っている方々ですね。
これからは、食べ手のお二方ですね。
世界中を旅し食べることを楽しむシンクロ西井さん
西井 そうですね。ものすごく自己紹介しづらくなった前半戦なんですけれども、西井と申します。よろしくお願いします。
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西井 敏恭
株式会社シンクロ
代表取締役
2001年から世界一周の旅に出る。帰国後、旅の本を出版し、ECの世界へ。14年に2度目の世界一周の旅をしたのち、シンクロを設立。大手通販・スタートアップなど多くの企業のマーケティング支援やデジタル事業の協業・推進を行うほか、複数企業の取締役を兼任 著書:『デジタルマーケティングで売上の壁を超える方法』(翔泳社)、『サブスクリプションで売上の壁を超える方法』(翔泳社)、『マンガでわかるデジタルマーケティング』(池田書店)
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僕はICCサミットではもともとマーケティングセッションによく出ていて、LTVの話をしていたのですが、どんどんクビになって、いよいよ残ったのがこの美食セッションになっているので、最近食の人みたいになっています。
(会場笑)
僕はシンクロという会社の代表を務めていまして、兼任でオイシックス・ラ・大地のCMTというポジションや、NTTドコモのシニアマーケティングディレクターなど、色々やっています。
僕の特徴は、世界中を旅してご飯を食べることで、とにかくご飯を食べるのも好きだし旅行も好きです。
旅行でマウントを取るつもりだったのですが、大野さんはバックパッカーでドラマに出ているとか?
大野 BSのドキュメンタリー(『旅する侍キュイジニエ』)に出演しました。
西井 山本さんは、海外に月に何回でしたっけ?
山本 月に2回ずつくらいです。
ハセマコ ついに旅でもマウントを取れなくなって。
西井 出るとこないんじゃないかっていう、ちょっとピンチです(笑)。
ただ、行った国は150カ国ぐらいで、僕も年に8〜10回は海外に旅行しています。
食べることでいうと、これはいつも出しているスライドですが、左上はデンマークのNoma(ノーマ)で、田んぼの中にあるようなレストランですが、世界でナンバーワンになりました。
右上はハワイにあるSushi Sho(すし匠)で、ニューヨークにもオープン(SUSHI SHO NYC)しました。
すし匠で食べるためにハワイに行ったりもすれば、下にあるようにアマゾンにアルマジロ料理を食べにいくみたいなこともしますので、結構何でもありです。
月の半分以上は旅行へ
西井 4月や5月のカレンダーの赤の線が全部旅行している期間で、月の半分以上はほとんど都内にいない状態です。
このカレンダーでいうと、広島に行ってその後群馬に行って、ドイツに行ってスペインに行って新潟に行って熊本に行ってみたいな感じです。
ICCサミットに来る直前も秋田に行っていまして、秋田から岩手に行って、岩手から京都に入って、明日東京に帰りますが、明後日からまた山梨に行きます。
そんな感じで、とにかく国内、海外関係なく旅行しまくっているのが僕の特徴です。
世界153カ国に訪問
西井 訪問した食べログアワード受賞店の数は、もうマウントを取られて本当に言いづらい。
さっき山本さんが6割ぐらいだったので…
長谷川 めちゃくちゃ面白いじゃないですか、これ(笑)。
榊 これ、4割ぐらいしかないですね。
西井 はい。そうですね、残念ながら。
何にも面白くないので飛ばしますが(笑)、200店舗ぐらいしか行っていないですね。
国内はとにかく旅行しながらご飯を食べているという感じで、訪問した国は以前は142カ国でしたが、今は153カ国ぐらいです。
これだけは皆さんに勝てるかなと思うので、今後はこれしか出さないようにしようかなと思います。
(会場笑)
以上になります、ありがとうございます。
(続)
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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成