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ICC FUKUOKA 2023のセッション「世界の偉人伝 (シーズン5)」、全5回の①は、過去シーズンの振り返りを皮切りに、早速1人目のプレゼンターCARTA HOLDINGSの宇佐美 進典さんが推す偉人、「ユリウス・カエサル」の紹介が始まります。イタリアの歴史教科書にも載っている”偉人オブ偉人”の「ブルータス、お前もか」以外について、ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回ICCサミット KYOTO 2023は、2023年9月4日〜 9月7日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターは ノバセル です。
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【登壇者情報】
2023年2月13〜16日開催
ICC FUKUOKA 2023
Session 5F 世界の偉人伝 (シーズン5)
Supported by ノバセル
(スピーカー)
宇佐美 進典
株式会社CARTA HOLDINGS
代表取締役会長兼CEO
北川 拓也
Centiv, Inc.
CEO
琴坂 将広
慶應義塾大学
准教授(SFC・総合政策)
オックスフォード大学サィードビジネススクール アソシエイト・フェロー
駒崎 弘樹
フローレンスグループ 会長CEO / 認定NPO法人フローレンス 会長
(モデレーター)
井上 真吾
ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン
パートナー
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シーズン5を迎えた「世界の偉人伝」
井上 真吾さん(以下、井上) 「世界の偉人伝 (シーズン5)」ということで、いつもはこのセッションはICCサミットの2日目、みなさんが疲れているタイミングの癒しとして存在していますが、今回はなぜか1日目になりました。
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井上 真吾
ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン
パートナー
東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。ボストン・コンサルティング・グループ、Apple Japanを経て、ベイン・アンド・カンパニーに参画。ベイン東京オフィスの通信・ハイテク・デジタルプラクティスのコアメンバー。15年以上にわたり様々な業界・企業の戦略コンサルティング活動に携わっている。Apple Japanでは、法人部門にて戦略アライアンスを担当。ICCでは、立ち上げ当初から関わり、多くのセッションにてモデレーターを担当。
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北川 拓也さん(以下、北川) うん、疲れているのは井上さんだけ。
会場 (笑)。
井上 そんなことはないです、疲れているキャラにするのはやめてください(笑)。
1つビッグニュースがありますよね、
歴史から学ぶ「帝国の作り方」セッションと統合されました。
▶【一挙公開】歴史から学ぶ「帝国の作り方」(シーズン4) (全7回) | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION (industry-co-creation.com)
北川 M&Aされました。
井上 セッション数の調整ではなく、より進化するために…。
琴坂 将広さん(以下、琴坂) 進歩的なネクストステップ。
北川 ガバナンスは効いていましたかね、琴坂さん?
琴坂 効いていると思いますよ。
井上 どこかで帝国の逆襲もあるかもしれませんが、「世界の偉人伝」はシーズン5を迎えましたので、進めていきましょう。
このセッションの登壇者は、歴史大好きな方々です(笑)。
偉人だと思う人物を1人ピックアップし、”深イイ話”をして学びを得るという場です。
ちなみにこのセッションへの参加が2回目以上の方はいますか?(挙手を促す)
誰もいない……あ、1人ファンが!
駒崎 弘樹さん(以下、駒崎) いかに脱落するかということですね(笑)。
井上 ちょっと不思議なのは、そんなにリピーターはいらっしゃらないのに、セッション後の人気は非常に高いことです。
北川 高いですよね。
井上 そういうポジションがいいかなと思っています。
北川 確かに。
井上 知る人ぞ知るセッションということで…。
北川 満足度は高いけどリピートはしなくていいセッション。
井上 はい(笑)。
北川 そういうことですね(笑)。
これは何かしら、我々には反省すべきことがありそうですね。
駒崎 全力を尽くしましょう。
井上 全力を尽くしましょう!
「世界の偉人伝」シーズン1~4をおさらい
井上 さて、シーズン1はこういう面子でした。
▶【一挙公開】新シリーズ 世界の偉人伝 (シーズン1) (全9回) | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION (industry-co-creation.com)
北川 大御所が多いですね。
井上 割と大御所ですね。そして、偉人とは何かという定義もしました。
琴坂 誰が福沢諭吉を挙げたのでしょうか? 楽天の(小林)正忠さんとか?
井上 正忠さんですね。
琴坂 やっぱり。
北川 さすが(笑)。
井上 めちゃくちゃ良い話で、きちんとICCにもつなげた話でした。
シーズン2はこういうメンバーでした。
ムハマド・ユヌスは…。
琴坂 出雲さんでしょ。
井上 ユーグレナの出雲充さんです。
琴坂 出雲さんですよね(笑)。
井上 もともと、リバネスの丸(幸宏)さんが、「死んだ人しか偉人と呼んではいけない」という主張をしていたのですが、出雲さんの話によって、生きていても偉人は偉人ということになりました。
北川 なるほど。
井上 3回目はこうですね。
▶【一挙公開】世界の偉人伝 (シーズン3)(全8回) | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION (industry-co-creation.com)
HAiKの山内(宏隆)さんは、常に日本人をピックアップするというポリシーを持たれていて。
そして前回の京都が、こちらでしたね。
▶【一挙公開】世界の偉人伝 (シーズン4)(全8回) | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION (industry-co-creation.com)
北川 デュシャンに、ブルントラントね。
シーズン5に登場する偉人の顔ぶれは…
井上 そして皆さんが気になる今回のメンバーは、こちらです。
毎回聞くのですが、まず、カエサルを知っている方はどのくらいらっしゃいますか?(挙手を促す)
大体皆さん、知っていますね。
北川 シーザーって言った方が分かると思います。
井上 梅屋庄吉を知っている人?(挙手を促す)
誰もいない!
これはやりがいがありますね。
井上 ヴィタリック・ブテリン?(挙手を促す)知らないですね。
北川 何せ、若いですからね。
井上 カルロス・ゴーンは?(挙手を促す)
これはさすがに皆さん、知っていますね。
琴坂 この人が偉人か?という質問は、ありますよね。それもあって、彼です(笑)。
(一同笑)
井上 登壇者の皆さんは相当競争心を持っていて、最後に、誰が最も偉人だったかについて、会場の皆さんに多数決を採りますので、楽しみにしていてください。
ちなみに今回、紀元前の方から1994年生まれの方までといるという、一番幅の広い回なので、これも楽しみですね(笑)。
北川 楽しみですね!
井上 あの、みなさん気軽に聞いていただいていいですよ…。
(会場・一同笑)
井上 ビジネスの話ではないので(笑)。
琴坂 テレビ番組みたいなね。
井上 楽しみながら聞いていただければなと。
北川 楽しいかどうかは全て、我々の責任ですからね。
井上 そうですね。では、宇佐美さんからお願いします。
ローマの天才、ユリウス・カエサルの人生を振り返る
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宇佐美 進典
株式会社CARTA HOLDINGS
代表取締役会長兼CEO
愛知県出身。1972年生まれ。早大商卒後、トーマツコンサルティング(現Deloitte Tohmatsu Consulting)を経て1999年にアクシブドットコム(その後VOYAGE GROUPに社名変更)を友人と創業。2014年に東証マザーズ上場、2015年東証一部上場。2019年にVOYAGE GROUPは電通100%子会社であるCCIと経営統合し、持株会社としてCARTA HOLDINGSを立ち上げ、代表取締役会長兼CEOに就任(現任)。デジタルマーケティング事業やDX関連事業等を展開。2023年より電通グループの国内事業を統括する電通ジャパンのアドバイザリボード就任(現任)。
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宇佐美 進典さん(以下、宇佐美) はい、それでは一番古い偉人。
偉人オブ偉人の、ユリウス・カエサル(紀元前100年 – 紀元前44年3月15日)を…。
井上 あ、もうここでマウント入ってますね(笑)。
宇佐美 一度マウントを取っておきました(笑)。
ローマが生んだ唯一の創造的天才!
北川 唯一なんだ。
宇佐美 カエサルについて、ノーベル賞を獲った人がそう表現したらしいです。
今日は彼を取り上げていきたいと思います。
カエサルはですね、実はイタリアの教科書にも登場するようなすごい有名人で…まあ、当たり前ですよね(笑)。
井上 実はっていうか、そりゃそうだろうなって感じです(笑)。
宇佐美 塩野七生さんが書いた『ローマ人の物語』という本の中に、イタリアの教科書ではカエサルをこう紹介しているという記載がありました。
「指導者に求められる素質は次の5つである。知力、説得力、肉体上の耐久性、自己制御能力、持続する意思。カエサルだけがこのすべてを持っていた。」
井上 この5つは深いですね。
宇佐美 深いですよね、偉人ですから。
琴坂 偉人ですね。
宇佐美 そんな偉人のカエサルが、どんな人生を歩んできたのかを話す前に、カエサルが言った言葉や著作の中から3つを今日、紹介したいと思います。
見ていただければ分るように、経営につながる話も結構多いのではないかと思います。
僕は今日カエサルの話をしながら、帝国の話もしたいと思っており……。
(一同笑)
まさに「帝国の逆襲」をしたいと思っております。
僕が一番好きなのはスライドの2つ目、「多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない。」です。
こういうことを言っていました。
カエサルは紀元前100年頃、つまり今から2100年前にローマに生まれました。
歴史を話すと、ガリア戦争やローマの内乱があって、終身独裁官に就任し、最後はブルータスに暗殺されます。
暗殺については皆さん、「ブルータス、お前もか」というセリフで知っていると思いますが、そんな人生を歩んだ人です。
有名な言葉は、ルビコン川を渡る際に言ったとされる、「賽は投げられた」ですね。
ちなみに、カエサルが生まれた時の時代背景について話すと、スライドの地図の、左の濃い緑部分が、カエサルが生まれた時のローマ共和国の領土です。
カエサルは、いわゆるスペインであるヒスパニアやフランス、ベルギー、オランダというガリアと呼ばれるところにまで、領土をどんどん広げていきました。
北川 面白いなあ。
宇佐美 かつ、アフリカ側のカルタゴも含め、地中海沿岸地方にローマがどんどん拡大していった、そんな時代でした。
ローマは独裁者を嫌う国でした。
王政から始まりましたが、王に支配されるのではなく、共和政で、みんなで政治をする形で国を発展させていきました。
ローマはもともと、ローマを中心とした都市国家として発展していきましたが、領土が増えていくにつれ、単一事業での経営から複数事業での連結経営のような形で拡大し、都市国家をベースとした政治システムがどんどん機能しなくなっていきました。
かつ、外部、内部環境においても色々な課題が生まれていました。
これが紀元前100年頃のローマです。
(続)
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編集チーム:小林 雅/星野 由香里/浅郷 浩子/戸田 秀成