4. 「見どころはあるが泊まってもらえない町」という課題をどう解決するか

2025年5月26日

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ICC FUKUOKA 2025のセッション「「ローカル・コネクテッド」(シーズン2) – ICC地域コミュニティを盛り上げよう！」、全10回の④は、「京都・丹後」チームへの質問タイムです。クスカはなぜ有名ブランドに見い出されたのか、観光のみで宿泊してもらえないという課題への対処は？と質問が続きます。「意味のないもの」をプレゼンの中心に据えた意図について、クスカ楠泰彦さんはどう回答するのでしょうか？ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット KYOTO 2025は、2025年9月1日〜9月4日京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターは EVeM です。

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【登壇者情報】
2025年2月17〜20日開催
ICC FUKUOKA 2025
Session 6E「ローカル・コネクテッド」(シーズン2) – ICC地域コミュニティを盛り上げよう！
Supported by EVeM

(スピーカー)

① 宮崎

村岡浩司
一平ホールディングス
代表取締役社長

斎藤潤一
AGRIST
代表取締役CEO

② 京都・丹後

飯尾彰浩
飯尾醸造
五代目当主　江戸前シャリ研究所　所長

楠泰彦
クスカ
代表取締役

③ 石川

石川勤
石川樹脂工業
専務取締役

上町達也
secca (雪花）
代表取締役

④ 男鹿

岡住修兵
稲とアガベ
代表取締役

齋藤翔太
稲とアガベ
取締役CFO

石田遼
NEWLOCAL
代表取締役

⑤ 長崎

岩下英樹
リージョナルクリエーション長崎
代表取締役社長

(モデレーター)

荒木珠里亜

(審査員 = リングサイド席)

朝霧重治
協同商事（コエドブルワリー）
代表取締役兼 CEO

東野華南子
ReBuilding Center JAPAN
代表取締役

東野唯史
ReBuilding Center JAPAN
代表取締役

岩田真吾
三星グループ
代表

内田徹
漆琳堂
代表取締役社長

太田泰造
錦城護謨
代表取締役社長

門田クニヒコ
五島つばき蒸溜所
代表取締役

川副隆彦
鍋島虎仙窯
番頭兼絵師

木村祥一郎
木村石鹸工業
代表取締役社長

小林兼
ファイターズスポーツ＆エンターテイメント
執行役員開発本部副本部長

境美希
Tryfe
代表取締役副社長

笹﨑浩一
サイボク
代表取締役社長兼グループCEO

佐藤太亮
haccoba -Craft Sake Brewery-
代表

佐別当隆志
アドレス
代表取締役社長

白井智子
CHEERS
代表取締役

高橋大就
一般社団法人東の食の会専務理事

高本泰朗
リゲッタ
代表取締役

富山浩樹
サツドラホールディングス
代表取締役社長CEO

友安啓則
友安製作所
代表取締役社長

永岡里菜
おてつたび
代表取締役

中川敬文
イツノマ
代表取締役CEO

中村直史
五島列島なかむらただし社
代表 / クリエーティブディレクター

濱田祐太
ローカルフラッグ
代表取締役

丸谷篤史
LOOOF
取締役副社長

水沼樹
諏訪田製作所

宮坂勝彦
宮坂醸造
社長室室長

和田智行
OWB
代表取締役
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▶「「ローカル・コネクテッド」(シーズン2) – ICC地域コミュニティを盛り上げよう！」の配信済み記事一覧

Q クスカが有名ブランドに見い出される理由は？

友安啓則さん　ありがとうございました。

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友安啓則
株式会社　友安製作所代表取締役社長

友安製作所代表取締役社長友安啓則（ともやすひろのり）高校からアメリカ留学、City University of Seattleにて経営学修士 M.B.A.を取得。大学在学中から商社で働き、友人と起業。 2004年に帰国、父親が営む線材加工製造業の会社へ入社し、インテリアの輸入商材を販売する新事業、2005年にWeb事業部を立ち上げ、WEBSHOPでの商品販売開始。2016年代表取締役社長に就任。2017年より工務店事業、レンタルスペース事業を開始。また東京浅草橋、大阪阿倍野、福岡博多にて、インテリアとDIYとカフェの融合をコンセプトにした「Cafe」を運営。みせるばやお代表理事、FacorISM副実行委員長。
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もっと面白いかなと思っていましたが、最後は尻すぼみで残念でしたね（笑）。

（会場爆笑）

僕も丹後には行かせていただいたことがあり、めちゃくちゃ楽しかったです。

自分たちの事業について話していませんでしたが、クスカは、いろいろな有名ブランドにも取り上げられています。

どういう形で良さやクラフトを発信し、それが超有名ブランドにピックアップされているのかについて知りたいのですが、その点もツアーに含まれているのかをお聞きしたいです。

楠　プロデューサー、どうですか？

A 最初のコンタクトは展示会

飯尾　それは、ツアーの会費次第ではないでしょうか。

（会場笑）

楠　（苦笑）

丹後は織物の街で、600軒くらいの機屋（はたや）に2,000人ほどが従事しており、日本のシルク織物の60～70%を作っています。

皆さんが普段見る高級着物のほとんどが丹後産ですが、それが知られていないので、最近ようやくメディアやSNSを通じて発信し始めました。

まだまだ見どころがたくさんあります。

工芸というか、我々のものづくりの美しさを、いろいろなメディアやブランドが発見し始めたということです。

荒木　高級ブランドは、どうやって見つけるのでしょうか？

楠　こちらから発信することもありますが、彼らは目利きができるので、良し悪しが一瞬で分かります。

特に、海外の一流の方々は、ぱっと見てすぐに判断します。

荒木　彼らは突然来るのでしょうか、それともSNSなどで見て来るのでしょうか？

楠　最初のコンタクトはやはり、展示会が多いですね。そこで触って、感じて、ですね。

そのうえで、丹後までわざわざ来てくれるケースというのは、最近増え始めています。

荒木　なるほど。良いものを作って、展示会など、そういう方々の目に触れる場所に出て行くことで……。

楠　見つけてもらえるということです。

Q 観光だけで宿泊してくれないという課題への対処は？

高本泰朗さん（以下、高本）　おはようございます、リゲッタの高本でございます。

▶下請け町工場の奇跡! 下駄に着目したオリジナル靴で、地場産業の活性に貢献する「リゲッタ」（ICC KYOTO 2023）

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高本泰朗
株式会社リゲッタ
代表取締役

1975年生。大阪市生野区出身。高校卒業後、4年間の靴修業を経て家業に戻る。紆余曲折ありながらも下請け業からメーカーに転身、2005年にリゲッタブランドを立ち上げる世界10か国でリゲッタブランドを展開している。生まれ育った生野区で履物作りにより地域活性化にも尽力しており、地域とも包括連携協定を結んでいる。2011年に事業を承継し代表取締役に。社員全員で作成した経営理念「楽しく歩く人をふやす」を共有している。2025年に厚生労働省から【現代の名工】として表彰されている。
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最初、飯尾さんが2打数2安打で笑いをとっているので、すごいなと思っていましたが、最終的に14打数2安打くらいの打率に終わったので、「それ以上ボケるな！」と思いながら聞いていました。

飯尾　柳井（正）さんは「1勝9敗」と言っていますからね！

▶︎ビジネスは「一勝九敗」ファーストリテイリングを世界的大企業に導いた“柳井哲学”（DIAMOND Chain Store online）

（会場笑）

高本　僕も行ったことがあるので、丹後にはめちゃくちゃ魅力があると感じていますが、その際、飯尾さんが言っていた課題を思い出しました。

見るところはたくさんあるけれど、泊まってくれないと。

通り過ぎてしまって違う県で宿を取る人がほとんどだということでしたが、その後、対策や動きがあれば教えてください。

飯尾　それについては、濱田から話します。

Q 遊休不動産を活用しホテルを開業予定

濱田祐太さん　ソーシャルグッド・カタパルトで、5位だった濱田と申します。

（会場笑）

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濱田祐太
ローカルフラッグ
代表取締役

1996年生まれ。京都府与謝野町出身。2019年7月、関西学院大学在学中に、㈱ローカルフラッグを立ち上げ、京都府与謝野町を中心に、若者によるチャレンジ（起業・事業承継等）を促進して、地域の雇用や地域課題解決につなげるべく挑戦中。2020年秋には、地元産ホップを使用したクラフトビール「ASOBI」をリリースし、ECサイトを中心に商品販売に取り組む。2023年7月に、京都丹後鉄道「与謝野駅」前に自社醸造所＆飲食店であるTANGOYA BREWRY＆PUBLIC HOUSEを開業し、沿線の再開発と地域コミュニティの活性化に挑む。『FORBES JAPAN 30 UNDER 30 2023』受賞。
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丹後でクラフトビールの会社、ローカルフラッグを経営していますが、ここにいるNEWLOCALの石田（遼）さんと京都丹後企画という会社を昨年（2024年）7月に立ち上げ、地元の遊休不動産を活かした不動産開発業も行っています。

順調に行けば、今年、宿を3つオープンできそうです。

この5月に、飯尾醸造の近所の宮津駅近くに、サウナ付きの全9室のおしゃれなホテル（mizuya）ができます。

このツアー開催時は貸切で予約しておきますので、お越しいただければと思います。

飯尾　丹後には、年間600万人の観光客が来ていますので、9部屋できたところで、何のインパクトもないのです。

（会場笑）

荒木　濱田さんとは、仲間ですよね（笑）!?

昨年立ち上げて、もう3つできるというのはすごいですね。丹後の魅力が増えて、ますます楽しみですね。

中村直史さん（以下、中村）　めちゃくちゃ面白かったです。

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中村直史
株式会社五島列島なかむらただし社
代表 / クリエーティブディレクター

五島列島福江島出身。筑波大学卒業。カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校修士課程修了。2000年電通入社。以来コピーライターとして多数の広告コミュニケーションに携わってきました。2019年「五島列島なかむらただし社」設立。各地の企業や自治体の方たちと対話を続け「価値を再発見し、関わるみんなの言動一致をつくる」ことを目指しています。これまでの仕事に、RIZAP「結果にコミットする」シリーズ／エビオス錠「弱るもんか！」キャンペーン／YAMAP「地球とつながるよろこび／BORDERLESS JAPAN「SWITCH TO HOPE」／LORANS 「みんなみんなみんな咲け」／五島つばき蒸溜所「西の果て、祈りの島より。GOTOGIN」／ ICCスタンダード／Ocean Network Express「AS ONE, WE CAN.」など。東京コピーライターズクラブ会員。長崎潜伏キリシタン巡礼ガイド・筑波大学非常勤講師。
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最初に流れたメッセージを、もう一度見せてもらってもいいですか？

飯尾さんはドヤ顔で見せていましたが、速くて読みきれなかったので（笑）。

（会場笑）

楠　実は飯尾さん、最初は緊張していたので、スライドを見せるスピードが速くなってしまっていたのかと（笑）。

飯尾　そうか、今日は速読スキルのない人がいらっしゃるからですね。

（会場笑）

▶︎編集注：ここでこのパート冒頭のスライドが読めるスピードで表示されました

中村　素晴らしいです、ありがとうございます。

荒木　あ、コメントはない（笑）？

中村　もう、読めて満足です（笑）。

荒木　読みたかったのですね。

Q 意味のないものをプレゼンの中心にした本意は？

水沼樹さん　丹後というか京都と言ってもいいかもしれませんが、どこか雅な空気が流れるお二人のプレゼン、ありがとうございました。

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水沼樹
諏訪田製作所

つめ切りの製造販売などを中核に、工場のオープンファクトリー化、ロンドンやベルギーに直営店を構えるなど、革新的な取り組みを続ける諏訪田製作所にて国内外のセールス / プロジェクトディレクションを担当。排材を活用したアート製作PJや、Makuake PJなど挑戦的なプロジェクトを行う。趣味はスキーとサーフィン。
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本当に、ものがあふれているし、地域の良さと言っても、当然それぞれに良さがあるわけで……意味のないものを今回のプレゼンの中心に据えられた本意を聞かせていただきたいです。

飯尾　例えば爪切りは、切れ味がそこまで良くなくても良いと思います。

また、器は割れてもいいと思います。

そこに美があると思っていて、割れるからこその美しさ、儚いものの尊さをお伝えしたいと思っています。

（会場笑）

荒木　地域と地域がつながるのがコンセプトですので、他の地域のことも……（笑）。

意味のないものを中心にした理由を、もう少しお聞かせください。