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8. Well-beingなチームの相関図を解説! 人間が創造的に生きていくためには

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ICC KYOTO 2022のセッション「大人の教養シリーズ 人間を理解するとは何か?(シーズン8)」、全8回の最終回は石川 善樹さんが登場。「人間を理解するというセッションの、『間』に寄り添った話」とのことですが、プロジェクトで動くときの人間心理を考えるときに重要なインサイトを共有します。最後までぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット FUKUOKA 2023は、2023年2月13日〜2月16日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

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【登壇者情報】
ICC KYOTO 2022
Session 2F
大人の教養シリーズ 人間を理解するとは何か?(シーズン8)
Supported by リブ・コンサルティング

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村上 さて、これまでをまとめる方が誰かと言うと、これはもう石川 善樹さんしかいないということで…。

井上 まとめるんですね(笑)!?

村上 まとめるというか、拡散することになると思いますが、残り10分ほどでお話し頂けると嬉しいです。

時代が変わる時は、組織図から相関図に移る

石川 簡単に言うと、「時代が変わる時は、組織図から相関図に移る」ということです。

村上 ほう(笑)!

井上 ちょっとまだ分からない(笑)。

石川 どちらかといえば、これは人間を理解するというセッションの、「間」に寄り添った話です。

間というものを構造化すると、組織図と相関図に分かれます。

僕は若かりし頃、素朴に思っていたことがあります。

これは僕の悪い癖なのですが、すごく複雑なことを、シンプルに構造化したいという欲望があるのです。

その際、「働く」「仕事」とは何だろうと考え、若い頃はスキルが大事で、だんだんキャリアを考え始め、スキルとキャリアを得るとライフを考え出すのかなと思いました。

スキルプラン、キャリアプラン、ライフプランみたいな感じで進んでいくのだろうなと。

20代から30代前半まではスキル、30~40代はキャリアで、早い人では50代からライフを考え始めるのだと思います。

これを大まかに図にすると、Well-doingのフェーズとWell-beingのフェーズがあると思います。

これは、早くも名著と呼ばれている『フルライフ』という本に書いています(笑)。

井上 30代前半からもう…。

石川 そうですね、僕がWell-beingを主張し始めたのは最近ですが、年齢的にはそろそろWell-beingのフェーズに入るかなということです(石川さんは1981年生まれ)。

私とは何なのかについては、Well-doingのフェーズというのは、「実績」の総和が自分なのです。

「私はこういうことをした、こういうスキルがある」というようなことです。

Well-beingのフェーズになると、私というものが広がるのです。

「関係」の総和が自分になります。

ですから、いつまでも実績の総和で自分を捉えている人は、プレイングマネージャーになるのです。

でも良いマネージャーは、チームの中の関係性で捉えるようになるので、自分ができることと相手ができることをうまく分けて考えられます。

最近は、学び方、働き方、生き方改革なんて言われますが、Well-doingのフェーズでは、あくまで「型」なので繰り返していけます。

Well-beingのフェーズは、学びがい、働きがい、生きがいへと変わるのだろうなと思っています。

自己紹介をしてくださいと言った時、実績を話す人なのか、物事の関係性から話す人なのかの違いです。

例えば京都の場合、「私は13代目でして…」と、関係性から話される方もいます。

村上 そうですね。

石川 どちらが良い悪いという話ではありませんが、人間が成熟していくというのはこういうことなのかなと、何となく思っていたのです。

Well-doingなチームとWell-beingなチームの違い

石川 よく考えると、Well-doingとWell-beingは、全く違う構造をしています。

Well-doingなチームでは、どうしても目的から逆算し、合理的、効率的になりがちです。

そうなると構造は、このような組織図になります。

スクリーンショット 2023-01-17 18.19.02

これは、縦割りプロジェクトを行うのには非常に向いています。

最近よく言われる、ビジョン、ミッション、バリュー、パーパスから、下に降ろしていくということですね。

対して、Well-beingなチームは関係性が軸となるので、誰と出会うかによって物事が展開していくのです。

創造的にはなりますが、効率的かどうかは全然分かりません。

なぜなら、出会う人によって展開が変わるからです。

村上 何を、いつ、どうするかが分からなくなるということですね。

石川 そうです。

ですから、ずっと合理的、効率的に物事を行ってきた人は、「こういう人と出会ったから、これをしよう」という展開に慣れるのに、時間がかかりますね(笑)。

これもどちらが良い悪いという話ではなく、タイプが全然違うということです。

Well-beingなチームというのは、例えば4人のチームメンバーがいたとすると、その中にコネクターのような人がいて、そのコネクターは誰かとすぐに出会ってしまうのです(笑)。

井上 これは、しようがないですね(笑)。

村上 しようがない(笑)。

石川 その出会った人が、何かの分野のベテランやエキスパートだったとして、その人もまた色々な人とつながっているわけです。

そしてまた関係がつながっていくわけで、こちらを僕は相関図と呼んでいます。

刑事ドラマでよくある、犯人と被害者の相関図みたいなものですね(笑)。

横断プロジェクトの場合、関係はこうなっているのです。

企業において、組織図と相関図の両方を存在させようとするのは、結構大変なのです。

リソースの取り合いになるからです。

縦割りプロジェクトで1on1は有効、横断プロジェクトでは…

重要なのは、縦割りプロジェクトでは、主体が個人になることです。

ですから、誰をメンバーにするかが重要で、マネジメントの上では1on1が大事です。

上と下の1 on 1が、すごく大事ですね。

ただ、Well-beingなチームの横断プロジェクトでは主体が個人ではなく、あくまでも関係性なのです。

関係性が重要な時は、1on1をしても意味がありません。

別のものが必要になります。

コネクターとベテランがつながると、次にコネクターは、「こういう人と出会ったから、何かやろう」と自分のチームの若手に声をかけます(笑)。

ただ、この状態だと、まだ若手とベテランはつながっていません。

ですからコネクターは、若手とベテランをつなげます。

これはすごく重要な図です。

ピラミッド状の組織図では、上下の1 on 1がめちゃくちゃ大事ですが、相関図においては、相関関係を示す基本ユニットは三角形です。

つまり、三角形が担保されているかどうかを、コネクターは常にチェックしていなければいけません。

若手とベテランがこうしてつながれば、コネクターが抜けても大丈夫なのです。

三角形がきちんとできていれば、ベテランの情報を、コネクター経由で若手に伝えることもできますよね。

ですから、このような三角形をたくさん作ること、三角形の点同士を結んで閉じることが上手い人は、どんどん創造的になりやすいのです。

これは、1on1とは全く違います。

1on1の時は、「あなたが」「私が」となりやすいですが、三角形の時は主体が関係性なので、「このチームが」「この三角形が」うまくいくためにはどうしたらいいのかと考えるので、個人攻撃になりにくいのです。

ということで、これがまとめのスライドです。

どちらが良い悪いという話ではなくて、Well-doingなチームとWell-beingなチームがあり、それぞれ間の取り方の究極の構造として、ピラミッド型と自由型があるということです。

「弱きを助け強きを挫く」淡路ザルに学べ

ほとんどの猿は、ピラミッド構造を作り,ボス猿、つまり社長が全ての音頭を取っていきます。

しかし世界で唯一、例外があります。

淡路島には、淡路ザルという猿がいます。

村上 (笑)。

石川 淡路ザルはなぜか、右側のWell-being型なんですよね(笑)。

井上 何で(笑)!?

石川 そこは謎なんですよ(笑)。

その秘密を知りたければ、兵庫県の淡路島モンキーセンターにぜひ行ってください!

▶(240) 淡路島モンキーセンター – YouTube

(会場笑)

村上 はい(笑)。

井上 面白い(笑)。

石川 そのモンキーセンターに行って人生観が変わった経営者が、たくさんいます(笑)。

村上 なるほど。

井上 猿の様子が全然違うのでしょうか?

石川 全然違うんですよ!

井上 あの猿山の…。

石川 「弱きを助け強きを挫く」のが、淡路ザルなのです!!

村上 すごいですね。

井上 シーズン9はツアーですかね!?

石川 そうそう(笑)。

(一同笑)

井上 三角形の話は、矢野(和男さん)もおっしゃっていました。

▶「うつ」と三角形|矢野和男(ハピネスプラネットCEO、日立製作所フェロー) (nikkei.com)

組織の中にも三角形の関係性があるのが良い、そしてそれがハピネスにつながるという話があった気がします。

村上 そうですね。

石川 そうそう。

子供と両親がいたとして、両親がつながっていなければ子供が病んでしまうということもあります。

それと同様に、三角形ができるというのが、フラットな相関図の特徴ということですね。

村上 育児の世界では、両親同士が話さずに、それぞれが子供に別々にインプットするのが良くないということです。

石川 V字型だとダメということですね。

村上 そうそう。

両親同士がアラインできていて、子供に同じボイスで話すT型の関係が良いみたいです。

なかなか面白い話ですね。

石川 時々、組織図ではなくて社内外の相関図がどうなっているか描いてみると、結構面白いです。

意外と、三角形が閉じられていないことが多いのです。

村上 そうそう。

先ほどのSlackの話(Part.2参照)でも、三角形がどうなっているかが見られればいいですね。

井上 ヒートマップにすると、相関関係が見えます。

面談する際、社内の相関図を描きたくても、描けないですよね。

石川 組織図型だと、特定の誰かに仕事や権限が集中してしまうのですが…。

井上 それが、前に進むためのやり方であり、強い組織なのでしょうね(笑)。

石川 相関図型だと、三角形ができてさえいれば、そのうちの誰かが抜けても大丈夫なのです。

村上 ありがとうございます。

ということで、あっという間に75分が経ったので…。

井上 本当ですか?

本日のまとめ

村上 ここで、最後のまとめをさせて頂きます。

今日は、Withコロナ時代のコミュニケーションのあり方ということで、色々な側面から人のコミュニケーションについて話しました。

最初は(井上)浄さんから、ログを取っておくと可視化ができるので、今の時代、ログを分析すると面白い結果が見られるというお話を頂きましたので、どんどんログを取りましょう。

井上 (石川)善樹さんからあったような投げかけをもらうと、「帰ってからどうしよう?」と思いますよね。

とりあえず1 on 1から始めようかな、みたいな。

村上 ただ、コミュニケーションを変えると、質が高くなって心身もより健康になるだろうという議論もありました。

そして、人ではないもの、具体的にはロボットや動物とどうコミュニケーションをとるのかについて、(林)要さんからお話を頂きました。

面白いのは、意外とノンバーバルのコミュニケーションが大事という点でした。

前シーズンでも出たことですが、Slackなどにおける言語のコミュニケーションに対して、ノンバーバルのコミュニケーションをどう分析するかについては、今後の研究課題になりそうな気がします。

基本的にはノンバーバルで、こちらが話したことを聞いてくれる、それにアクションを取ってくれることで人は安心感を得るので、LOVOTが誕生したということでした。

その後、歴史の話に入り、現代では、生きている間にOSが2、3回変わってしまう状況だということでしたね。

OSが変わると価値観が変わりますが、それはインフラなど社会のベースが変わるということなので、例えば国家など、社会をドライブする主体が変わるというお話を、深井さんから頂きました。

かなり難しい話だったと思うので、後ほどCOTEN RADIOでフォロー頂ければ嬉しいなと思います(笑)。

一番のポイントは、税など、我々がそもそも当たり前だと思っているインフラが、テクノロジーやOSのアップデートによって変わってしまうかもしれないという点です。

その兆し、胎動として、ポピュリズムとも言われますが、Twitter上で政治が起こっているということでした。

ですから我々は引き続き、コミュニケーションと自分たちの身の回りの生活ガバナンスを注視しなければいけない、という示唆を頂きました。

最後に善樹さんから、一言でいうと、「三角形が大事」というお話を頂きましたね?

石川 そうですね。

ちなみに少し補足すると、「コネクター」と「若手」と「ベテランもしくはエキスパート」、この3者の組み合わせが、一番イノベーションが起きやすいのですよ。

村上 それは確か、以前別のセッション(「人のつながり とは何か?」)でも…。

石川 話したと思います。

産業の礎は、3人から始まるということですね。

▶1. 全ビジネスパーソン必見!仕事や人生を豊かにする「人のつながり」とは何か?

村上 3人が揃うと、イノベーションが起こると。

井上 コネクターの年齢が気になるなあ。

石川 何歳でもいいんですよ。

「こっそりニッチに」が合うセッション、次回もある⁈

村上 皆さん、今回も長い時間お付き合い頂きまして、ありがとうございました。

大丈夫ですかね?

石川 会場からは、まばらな拍手を頂きましたが(笑)。

(会場から大きな拍手)。

村上 ありがとうございます!

林 ありがとうございます。

村上 やはり我々はこういう、F会場のような小さなところで、こっそりニッチに話すのが合っているなと。

石川 合っていますね。

村上 それで気持ち良く終わると。

井上 いや~、こういうのが良いですね! 会場が大きくなると、ドキドキしちゃうから。

村上 最後に会場の皆さん、このシリーズのシーズン9が開催されるかはアンケート次第ですので、皆さんにかかっております。

ということを申し添えて、このセッションをお開きにしたいと思います。

スピーカーの皆さん、本当にありがとうございました!

登壇者一同 ありがとうございました。

▶編集注:「人間を理解するとは何か?(シーズン9)」の開催が決定しております。ぜひ次回もご期待ください!

(終)

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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/星野 由香里/浅郷 浩子/戸田 秀成/大塚 幸

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