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5.リーダーは腕を組まずに広げよう – 信頼ホルモンから考えるリーダー論

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「最高の成果を生み出すリーダーシップとチームマネジメントとは何か?」11回シリーズ(その5)は、(その4)で議論した「信頼」の話題から、人間のホルモンなど周囲の納得感を高める方法論を議論しました。プロノバ岡島さんと石川さんの見事な掛け合いでのトークにもご注目頂きつつ、ぜひ御覧ください。

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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット KYOTO 2018は2018年9月3日〜6日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

ICCサミット FUKUOKA 2018のシルバー・スポンサーとして、株式会社ガイアックス様に本セッションをサポート頂きました。


【登壇者情報】
2018年2月6日開催@永田町GRID
ICCサミット FUKUOKA 2018 プレ・オープニング セッション

「最高の成果を生み出すリーダーシップとチームマネジメントとは何か?」
Supported by 株式会社ガイアックス

(スピーカー)

麻野 耕司
株式会社リンクアンドモチベーション
取締役

石川 善樹
株式会社Campus for H
共同創業者

岡島 悦子
株式会社プロノバ
代表取締役社長

中竹 竜二
(公財)日本ラグビーフットボール協会 コーチングディレクター /株式会社チームボックス 代表取締役 /一般社団法人スポーツコーチングJapan 代表理事

(モデレーター)

琴坂 将広
慶應義塾大学総合政策学部
准教授

「最高の成果を生み出すリーダーシップとチームマネジメントとは何か?」の配信済み記事一覧

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最初の記事
1.最高の成果を生み出すリーダーシップとチームマネジメントとは何か?

1つ前の記事
4.リーダーかどうかは「目」でわかる – 非言語で測られる経営者の資質

本編

麻野 非言語とか共感に関して言うと、今「モチベーションクラウド」というプロダクトを展開しているのですが、組織のモチベーションが高い会社と低い会社のスコアの違いを見ています。

石川 それは知りたいですね。

麻野 64項目のサーベイ項目があるのですが、一番スコアの違いが大きいのは、「戦略目標の納得感」という項目なんですよ。

琴坂 納得感ですね。

麻野 はい、納得感。

このスコアは、サイバーエージェントやメルカリでも(導入して)取っているのですが、組織のモチベーションのスコアが全体的に高い会社は、戦略目標の納得感が高いという相関があるんです。

全体的にスコアが低い会社は、この項目のスコアも低いんです。

目標に腹落ちすると、モチベーションが高まる

琴坂 なるほど。

麻野 そこで、戦略目標の納得感について調べていくと、大体、社長自身は社内できちんと戦略を共有しているといいます。

株式会社リンクアンドモチベーション 取締役 麻野 耕司 氏

どれだけ論理的に戦略を語ったとしても、「納得感」が得られないということがあるのです。

岡島 腹落ちしている?

麻野 そう、腹落ちしているかどうかが大事です。

極論を言えば、「社長が好き」というだけで納得感につながることもあるので、やはりそのような共感を作る能力というのは大事なのかもしれないですね。

岡島 オキシトシンだね!

▶ リクナビネクストジャーナル 【幸せホルモン】ストレスを消し多幸感を与えてくれる“オキシトシン”を出す方法【神秘の力】

石川 オキシトシンですね。

そうなんです、納得感を人工的に作り出す物質が、いま(岡島)悦子さんがおっしゃったオキシトシンです。

岡島 今日のキーワードはオキシトシンですよ。

石川 そう。信頼ホルモン・オキシトシンというのがあるんですよ。

麻野 へぇ~。

石川 オキシトシンを鼻からふわぁ~と嗅がせると、言ったことを信じてくれるんですよ (笑)。

株式会社Campus for H 共同創業者 石川 善樹 氏

岡島 これが、私が使っている黒魔術ね (笑)。

琴坂 黒魔術…。

▶編集注:すごい

石川 戦略目標を語る時にはね、もう部屋中にオキシトシンをまいておけということです!

(会場笑)

岡島 通常私が使っている黒魔術はそれですよね(笑)?

麻野 やはりそうですか!そうなんですね。

もうモチベーションクラウドの処方箋にオキシトシンを組み込むと。

それでもう全て解決じゃないですか(笑)。

石川 シュワ~っと。

まだ高いんですけどね、オキシトシンは。

麻野 そうなんですか!?

石川 これから安くなると思います。

腕を組まず、広げよう

岡島 石川さん、オキシトシンがどういうものかだけ、ここでシェアしませんか?

琴坂 どうぞどうぞ。

石川 そうですね。

人間を人間たらしめるホルモンが2つありまして、その1つがオキシトシンで、もう1つがテストステロンというものです。

テストステロンというのはすごく攻撃的になるのですが、オキシトシンというのはファミリーを作るんですね。

若干憚られますが、人はいつ一番オキシトシンが出るか、ファミリー感が出るかというと、これはセックス中なんですね。

その時に、一番オキシトシンが出るんです。

このオキシトシンとテストステロンのバランスが面白くて、権力が上がれば上がるほど、オキシトシンが出なくなるんですよ。

テストステロン、つまり攻撃ホルモンが強くなるんですね。

岡島 この間Facebookにも書きましたが、こうやって、腕を組んで写真を撮っている人たちは、完全にテストステロンが出ている人たちですよね。

攻撃ホルモンが出てると認知される。

石川 あぁ、そうですか!

人の話を聞くときは、腕を組むのではなくて、手をこう広げるとか……。

(会場笑)

岡島 宗教上の絵とか、全部そうなっていますよね?

石川 そうですね、こう、手の平を見せることが多いですよね。

岡島 そうそう。インクルーシブネス(受容性)を表している。

石川 だから、社員の人に戦略を説明する時は、皆に、まず腕を組むなと言わないといけませんね。

岡島 (GMOインターネットグループの)熊谷さんなんかも、いつもこう腕を広げていますよね。

絶対そうだと思う。

石川 話す人がこう腕を広げてみせると、オキシトシンが生まれやすいというのは……コーチの場合はどうなんですか?

コーチが選手に語る時というのは、腕組んで話したりするんですか?それとも……?

岡島 体育会系の人って、よく腕を組んでいますよね、基本。

中竹 しゃべる方も、聞いている方も、大体腕を組みますよね。

僕がミーティングやる時などは、本当に、腕を組むのをやめてもらったりしますよ。

石川 やめてもらうこともあるんですか!

中竹 はい。

「はい、では立って」と言って、立ってもらいます。

立って、座って、立って、というように繰り返すと、腕を組んでなんかいられないじゃないですか。

腕を組んでいても、「はい立って」と言って立ってもらうと、誰でも手が横に来ます。

そうやってリラックスした状態で話を聞いてもらうというのはありますよね。

(公財)日本ラグビーフットボール協会 コーチングディレクター 中竹竜二 氏

石川 そういうやり方もあるんだ~。

琴坂 何か、物質以前に、たとえば腕を組まないとか、そのようなヒント的なものはあるんですか?

リーダーがやってはいけないこととか。

岡島 たくさんありますよね?

琴坂 どんなものですか?

中竹 僕は今、足を組んでいますけど、足は組んじゃだめですよね。

(会場笑)

琴坂 だめですか、足を組んではいけないと。

中竹 はい。攻撃的になるので。

足を組んでいると、ブロックしているという意思表示になります。

(続)

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続きは 組織や人材の態度を変える3つのステップ 「解凍」→「変化」→「再凍結」 をご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/浅郷 浩子/本田 隼輝/鈴木ファストアーベント 理恵

【編集部コメント】

企業ウェブサイトなどにおける経営メンバーの紹介で、必ず腕を組んでいることがありますが、議論に沿って考えるならば止めたほうが良さそうですね…(榎戸)

続編もご期待ください。他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。

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