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ICC公式ツアー開催をかけ4地域からスピーカーが集結したICC KYOTO 2024のセッション「新企画「コネクテッド」 – ICC地域コミュニティを盛り上げよう!」、全8回の②は、全国各地で事業を営むメンバーが結集したリングサイドからの質問です。道内便の利便性、地域コミュニティの作り方などの質問に、北海道チームはどう答えるのか? ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2025は、2025年2月17日〜 2月20日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターは EVeM です。
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【登壇者情報】
2024年9月2〜5日開催
ICC KYOTO 2024
Session 6E
新企画「コネクテッド」 – ICC地域コミュニティを盛り上げよう!
Sponsored by EVeM
① 北海道
小林 兼
株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテイメント
執行役員 事業統轄本部 企画統括部長
富山 浩樹
サツドラホールディングス株式会社
代表取締役社長CEO
② 尾州(愛知県・岐阜県)
岩田 真吾
三星グループ
代表
③ 八尾(大阪府)
太田 泰造
錦城護謨株式会社
代表取締役社長
木村 祥一郎
木村石鹸工業株式会社
代表取締役社長
友安 啓則
株式会社 友安製作所
代表取締役社長
④ 五島列島(長崎県)
中村 直史
株式会社五島列島なかむらただし社
代表 / クリエーティブディレクター
(リングサイド席)
東野 唯史
株式会社ReBuilding Center JAPAN
代表取締役
飯尾 彰浩
株式会社飯尾醸造
五代目当主 江戸前シャリ研究所 所長
石川 勤
石川樹脂工業株式会社
専務取締役
上町 達也
secca inc. (株式会社雪花)
代表取締役
内田 徹
株式会社漆琳堂 代表取締役社長
一般社団法人SOE 代表理事
岡住 修兵
稲とアガベ株式会社
代表取締役
斎藤 潤一
AGRIST株式会社
代表取締役CEO
高本 泰朗
株式会社リゲッタ
代表取締役
丸谷 篤史
株式会社LOOOF
取締役副社長
村岡 浩司
株式会社一平ホールディングス
代表取締役社長
(モデレーター)
荒木 珠里亜
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▶︎「新企画「コネクテッド」 – ICC地域コミュニティを盛り上げよう!」の配信済み記事一覧
Q 道内便の利便性は?
村岡 浩司さん(以下、村岡) 九州代表、一平ホールディングスの村岡です。
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村岡浩司
株式会社一平ホールディングス
代表取締役社長
1970年、宮崎県生まれ。人口12,000人のまち、宮崎市高岡町で廃校となった小学校をリノベーションし、カフェやシェアオフィス・コワーキングを併設するムカサハブ(本社所在地)を運営。カフェや飲食店の運営・プロデュースを手掛ける他、“世界があこがれる九州をつくる”を経営理念として、九州産の農業素材のみで作られた「九州パンケーキミックス」をはじめとするプロダクトを国内外に展開。九州/沖縄の広域経済圏で繋がってものづくり産業を支援する、「九州アイランドプロジェクト」の運営リーダー。食を通じた地域活性化やコミュニティ活動にも取り組んでいる。
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▶国境も、困難も乗り越えて。九州パンケーキは人々を笑顔にできる〜KYUSHU ISLAND(ICC FUKUOKA 2020)【文字起こし版】
すごくワクワクしながら聞かせていただきました、ありがとうございます。
九州の場合、福岡を起点にして、鹿児島や宮崎など南側への航空路線しかないのですが、北海道では、地方空港同士がどれくらいつながっているのでしょうか?
A 道内便はかなり使える
富山 コロナ禍では、やはり便数は減ってしまっていましたが、かなりつながっています。
福岡空港は、街の中心に近くて利便性が高いですよね。
新千歳空港から札幌の中心までは遠いですが、札幌丘珠空港は札幌駅まで15分程度です。
それくらい近く、今、過去最高くらいの搭乗者数になっていて、各地に飛んでいますね。
今日は紹介しないですが、利尻島などの島にも、札幌丘珠空港から30~40分です。
これだけ広くても、道内便はすごく使えますね。
村岡 分かりました、ありがとうございます。
Q 地域のコミュニティの作り方は?
石川 勤さん(以下、石川) 石川県から来た石川樹脂工業の石川です。
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石川 勤
石川樹脂工業株式会社
専務取締役
石川県山中温泉生まれ。東京大学工学部を卒業後、Procter & Gambleに入社し、約10年間勤務。 日本での数年間の経験後、シンガポールに転勤。経営戦略・内部監査等に携わる。その後、帰国し日本CFOの右腕として、従事。 “自分の手で、ものづくりをしたい!”と“中小企業をスタートアップに変える!”と一念発起し、現職につく。
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▶「石川樹脂工業」は、1,000回落としても割れない食器「ARAS」を通して樹脂の可能性を世の中に拡げていく(ICC FUKUOKA 2024)
実は僕は日ハムのファンクラブ会員です。
小林 ありがとうございます。
石川 しかも、ランク5で一番上のランクです(笑)。
▶FAVランク特典 2025FAVランク決定方法(FAV)
(会場笑)
ですので、エスコンの魅力は、僕も結構語れます(笑)。
小林 ありがとうございます(笑)。
石川 僕の地元は石川県加賀市ですが、旅館業と漆器産業という製造業が、70年にわたって仲違いをしています。
どう考えても、協力すればもっと良いツーリズムが実現できるのに、延々と派閥争いをしています。
北海道では、このような産業間の仲違いがあるのか、というかコネクテッド、つまり地域内でどう連携し、コミュニティを作っているのかを教えてください。
A コミュニティを「面」で作る
富山 北海道のコミュニティは、めちゃくちゃ良い状態になってきています。
というのも、僕は今47歳ですが、30代や40代の人がメインになってきているからです。
でも、僕らよりも上の世代の方々は争っていますね(笑)。
例えば、同じ観光地にいるのに、あそこにはやらせない、負けないとか。
でも今の北海道は横の連携をしており、世代交代がきちんと進んでいるなと思います。
今日は紹介しなかったですが、例えば、十勝は今、サウナで有名になっています。
林 克彦さんが北海道ホテルでフィンランド式サウナを始めて有名になった後、他のみんなにも「やったほうがいいよ」と広めたのです。
それで、十勝サウナ協議会というものを作って、若手経営者を集め、色々なところにサウナを作りました。
▶「愛する十勝でサウナツーリズムを!」スノーピークのキャンプ施設に本格サウナを作るチャレンジ。その先に見据える夢(Makuake Magazine)
一番上の写真は牧場のサウナで、牛を見ながらサウナに入れます。
このようなエンタメ性があるものなど、多様なサウナが十勝に生まれ、「十勝はサウナに入りに来るところだ、サ国だ」と面で訴求をしているのです。
▶十勝「サ国プロジェクト」(【 北海道・十勝 】 十勝サウナ協議会)
北海道は広いですが、各エリアで、面でコミュニティができることが増えていますね。
荒木 目的になりますものね。サウナといえば十勝、となりますよね。
富山 そうです、単独でやっていても仕方ないのです。
ただ、確かに、地域によっては、世代交代が遅れているところはありますね。
ですので、世代交代は大事だなと思います。
荒木 ありがとうございます。
Q エリア同士の連携は?
東野 唯史さん(以下、東野) 長野県から来た、ReBuilding Center JAPANの東野です。
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東野 唯史
株式会社ReBuilding Center JAPAN
代表取締役
1984年生まれ。名古屋市立大学芸術工学部卒。 2014年より空間デザインユニットmedicalaとして妻の華南子と活動開始。全国で数ヶ月ごとに仮暮らしをしながら「いい空間」をつくりつづけてきました。 2016年秋、地域資源のリユースショップReBuilding Center JAPANを長野県諏訪市に設立。ReBuild New Cultureを理念に掲げ、次の世代に繋いでいきたいモノと文化を掬いあげ、再構築し、楽しくたくましく生きていける、これからの景色をデザインしていきます。 2022年に株式会社すわエリアリノベーション社設立し、諏訪の空き家活用を進めています。 2023年には「リビセンみたいなおみせやるぞスクール」の開催をスタート。全国にリビセンみたいなお店が増えて、みんなの地域資源が循環する仕組みづくりのサポートをしています。
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▶諏訪発、空き家や古材の“健やかな循環”があるまちづくりを全国に広げる「ReBuilding Center JAPAN」(ICC KYOTO 2024)
長野県も、松本、軽井沢、諏訪など、エリアごとに面白いのですが、大きい山に阻まれていてエリア間の連携が難しい状態です。
北海道は、道東には道東のコミュニティがあると思いますが、それぞれのエリアのコミュニティ同士の連携はありますか?
A キープレイヤーからつながりが発生
富山 仲が悪いことはないのですが、道東は道東で面になってきていますね。
東野 道東も広いですよね(笑)?
富山 広いです。
十勝はやはり、連携が進んでいると思いますね。あと、コミュニティを作り出している若手がいます。
「.DOTO(一般社団法人ドット道東)」というコミュニティがあります、あ、ご存知ですか?
東野 知っています。
富山 そこでは、オホーツクや十勝も連携していますね。
釧路では、ICCにも参加している四宮 琴絵さんが、港まちベース 946BANYAというコミュニティスペースを作っているので、そこでつながっています。
連携していないところもありますが、広く薄く、それぞれのコミュニティができて、みんなが仲が良い状態ですね。
荒木 各地域にキープレイヤーがいて、キープレイヤー同士が仲良くしていると。
富山 そうですね。
札幌でイベントをすると、他地域のコミュニティメンバーが集まりますし、つながり始めていると思いますね。
東野 yomogiyaの大工(中村 直弘)さんと一緒に上川町にANSHINDOというホステルを作らせていただきました。
▶【泊まれる複合施設をつくる⑨】 デザインはリビセン!事業計画づくりと最強の布陣を紹介! #ANSHINDO(EFC Inc.)
富山 知っています、そのデザインをされたんですか?
東野 はい、マイナス20℃の中、左官工事をしに行きました(笑)。
富山 それは良い体験をされましたね。
東野 また行きます(笑)、ありがとうございます。
荒木 飯尾さん、いかがですか?
Q 観光に最適な時期は短いのでは?
飯尾 彰浩さん(以下、飯尾) 飯尾醸造の飯尾です。
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飯尾 彰浩
株式会社飯尾醸造 五代目当主
江戸前シャリ研究所 所長
1975年京都府宮津市生まれ。 2000年、大学院にて醸造学を修めたのち、大手飲料メーカーにて営業教育、マーケティングに従事。 2004年より飯尾醸造に入社後は伝統的な酢造りを学びつつ、R&D、ブランド戦略、マーケティングなど経営全般を担う。 2013年に五代目就任後、経営理念を「モテるお酢屋。」と定める 2017年、街の活性化を目的に、築120年の町家を取得・改修して直営イタリアンレストランacetoを開業。同時に離れの蔵をカウンター6席の鮨店へ。現在は、鮨割烹「西入る」として営業中。 2018年より江戸前シャリ研究所所長として、世界シャリサミットを主催している。全国各地はもちろん、世界中の江戸前鮨職人にとって技術共有と交流の場をつくっている。 2021年より、海の京都DMO「食の総合プロデューサー」として、地元の食品事業者のサポートも行っている。
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▶商品×体験×ビジョンでお酢と地域の未来をつくる「飯尾醸造」(ICC KYOTO 2023)
提案です。
このセッション、1回目は北海道だけで良いのではないでしょうか?
(会場笑)
富山 (笑)。
飯尾 もう少し深い話をしてもらいましょう。
富山 深い話(笑)?
飯尾 ちなみに、北海道は北にあるので、良い季節は限られますよね。
ひまわり畑と言っても、それが見られるのはほんの一瞬だったり、早朝ハイキングと言っても、雨が降ったり。
富山 何かディスってきましたね(笑)。
(会場笑)
飯尾 良いところだけ言うのも……。
小林 上げて、落として(笑)。
飯尾 このプランは、実際は2カ月しか回せないとか。
A 天候や距離の課題解決に向けて貢献
富山 良い質問ですね。
小林 アウトドアのアクティビティは北海道の魅力の一つですが、おっしゃる通り、天候によってできないこともあるのが弱点です。
もう一つの弱点は、広いがゆえに、行きにくい、足を伸ばしにくいことです。
自分の事業に置き換えると、エスコンフィールドは、野球がある日もない日も、また屋根付きの球場なので、雨が降っても楽しめる場所であるのが強みの一つです。
▶雨の日におすすめコース 雨の日でも楽しめる!屋内でのんびりFビレッジを満喫。(F.VILLAGE)
我々は野球を、スポーツやエンタメにとどまらず、観光業の一つだと捉えて今、ビジネスを行っています。
たくさんの観光客や団体客に来ていただくのもそうですし、広い北海道の色々な楽しさを、空港から近く来やすい場所に凝縮しているので、もう一度来てみよう、次は本格的に別のところにも足を伸ばしてみようと思ってもらえる、ハブのような動き方をしています。
つまり、北海道の観光の課題への解決法として、貢献できればいいなと考えていますので、弱点も少しずつ解消されていくと思います。
飯尾 なるほど、ありがとうございます。
極寒の冬の旅もまた素晴らしい
富山 あと、ICCのツアーで実証済みなこともあります。
冬のツアーも行いました。
確かに、夏がハイシーズンですし、温暖化の影響があっても、北海道の夏は涼しめなので人気です。
でも、冬も素晴らしいのです。知れば知るほど魅力が増します。
先ほど東野さんがマイナス20℃とおっしゃっていましたが、この極寒ツアーもマイナス20℃でした。
マイナス20度になると、世界観が結構変わるのです。
スライドの左下、木が白くなっていますが、綿菓子がついたように、白い雪の結晶がつきます。
この景色は素晴らしく、空気がピンと張り詰めていてきれいで、寒いはずなのに心地良いですし、天気の良い日は日が照っていて、それもまたすごく心地良いのです。
冬の北海道も、経験すればするほど、素晴らしさに気づいてもらえると思います。
ここでは紹介できませんが、流氷ウォークや、氷の湖に飛び込むAvantoというサウナなど、エクスクルーシブな体験がたくさんあります。
▶Avanto(十勝サウナ協議会)
小林 家の中はあったかいですしね。
富山 あったかいです(笑)。それは生活の話ですが、確かにそうですね。
小林 家の気密性が高くて暖かいですし、外に出る時も覚悟をして出るので、そこまで苦ではないです。
東京だと、寒くないだろうと思って外に出ると寒いですが、北海道では覚悟があるので大丈夫です。
(会場笑)
富山 覚悟ね(笑)。あと、カポック(KAPOK KNOT)のダウン を着れば大丈夫です(笑)。
Q エスコンフィールドのレジデンスの状況は?
荒木 ありがとうございます。
ここまで観光の話がメインでしたが、エスコンフィールドではレジデンスも作られていますよね。
定住者や移住者は、どれくらい増えているのでしょうか?
また、どんな影響がありますか?
A 新しい暮らしの拠点を提案中
小林 球場のすぐ横、80メートルくらい離れたところにマンションがありますが、包み隠さず言うと、投資用として買っている人が結構多いです。
東京や北海道の地方のお金持ちの方で、試合を見て泊まって帰るような人が多いです。
最近オープンしたのはシニアレジデンス、つまり、サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)です。
▶北海道ボールパークFビレッジ内に新たな施設がグランドオープン!メディカルモール「Fビレッジ メディカルスクエア」シニアレジデンス「マスターズヴェラス北海道ボールパーク」(PR TIMES)
サ高住は実際に住む方が多いです。
老人ホームにおじいちゃん、おばあちゃんに会いに行くのは嫌だと思うお孫さんに対し、「球場の近くなら」という、新しい会い方を密かに提案しています。
今年(2024年)オープンしたばかりですが、そういった3世代のコミュニティが広がっていくのではないかと思っています。
富山 すごく売れていますよね。
小林 はい。
富山 一昨年(2023年)の地価上昇率の、全国ベスト100がすべて札幌近郊だったのです。
▶住宅地の上昇率全国トップ100、札幌圏が独占 宅地供給追いつかず(朝日新聞デジタル有料記事)
全国ですよ?
札幌、千歳、北広島…、マンションを2拠点目または投資目的で買う方がすごく多いです。
まだ買い時です(笑)、皆さんに移住を勧めています。
(会場笑)
Q 行政との連携は?
丸谷 篤史さん(以下、丸谷) 山梨のLOOOFの丸谷です。
▶日本各地に、土地ならではの風景と文化を継承する古民家宿をつくる「LOOOF(るうふ)」(ICC FUKUOKA 2024)
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丸谷 篤史
株式会社LOOOF
取締役副社長
1986年、広島生まれ。新卒で野菜の生産から販売まで一貫して行う国立ファーム有限会社にて、店舗マネージャー、社長室、物流センターなどを経験したのち、全国数百拠点の発達障害の支援施設を展開するハッピーテラス株式会社(現 デコボコベース株式会社)で取締役を務める。 2012年 芦川ぷらす(現 LOOOF)の立ち上げより参画し、LOOOFでは事業企画、マーケティング戦略を担当。2019年より本格的にLOOOFを展開することを決め、古民家のチェーン展開、新規事業開発、ブランド構築、建設業統括など経営戦略を担う。
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地域間連携がすごく進んでいて、キープレイヤー同士はつながっているのだと実感しましたが、行政とのコラボはどうされているのでしょうか?
A 自治体により温度差があり、首長が重要
富山 行政は、その町によりますよね。
一番良い例は、エスコンフィールドのある北広島ですね。
ガッチリと組んでエスコンフィールドができたという感じなので。
小林 そうですね、北海道もそうですが、どの地域も自治体によって温度差があると思います。
話は違いますけれども、副市長から市長になる人が最近、多くないですか?
富山 確かに。
小林 よく地域を知った上で市長になるパターンや、全然違う地域から来て一気に変えていくパターンもあります。
富山 先ほどの世代交代の話につながりますが、行政の首長も重要です。
北海道も、若い首長が増えてきています。
札幌市と北海道が連携して作った「STARTUP HOKKAIDO」は画期的でした。
民間は世代交代が進んでいるので、行政と積極的に話すようになり、そのような公民連携の組織を作るようにもなりました。
かなり行政も動くようになってきて、2027年の統一地方選挙の時にさらに変わるのではと思います。
荒木 実は私も、市長を目指しています。
富山 そうですよね、北海道からぜひ。
荒木 いや、さすがに秋田から(笑)。男鹿市長になりたいと思って移住したので。
富山 そうか~、空きそうな自治体をご紹介しようと思ったのですが……。
(会場笑)
荒木 思いを持って移住したので、男鹿で市長にならせてください(笑)。
私たちの世代で、変えていきたいと思っています。
Q ツアーの移動時間と費用が知りたい
内田 徹さん(以下、内田) 福井県鯖江市の漆琳堂の内田と申します。
▶1793年創業「漆琳堂」は、漆器をアップデートして、伝統工芸の力で地域を元気にする(ICC FUKUOKA 2022)
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内田徹
株式会社漆琳堂 代表取締役社長
一般社団法人SOE 代表理事
福井県鯖江市出身。1793年(寛政5年)創業の漆琳堂八代当主。大学卒業後、七代続く塗師屋家業に就き、祖父、父に漆器づくりの下地と塗りを習う。2012年越前漆器産地史上最年少で伝統工芸士となる。2019年漆琳堂代表に就く。2020年自社ブランド「RIN&CO.」2021年に「漆琳堂」を発表。福井県、国立法人福井大学と産学官で原料である漆を研究し、これまでの概念に囚われないカラフルで耐熱性・耐久性に優れた漆器商品を開発する。同連携により経済産業省ものづくり企業300社に選定される。漆塗りの技術を継承しながら、若手職人の育成や地域の産業観光にも取り組む。2022年一般社団法人SOE代表理事に就任し、福井県の伝統工芸などのものづくりを主体とした産業観光事業にも取り組んでいる。
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このままだと北海道が優勝すると思うのですが、僕はバーベキューもしたいし、山手線が収まる広さの湖も見たいし、エスコンフィールドも行きたいです。
ただ、一つ気になるのが移動時間です。
東から西に飛行機で移動するとして、バーベキュー会場から次の目的地の登山口まで何時間かかるのか、など、コンテンツのつながりが気になります。
あと、もう行こうと決めているので、お値段も気になります。
A 現実的な旅程を組み、費用は要相談
富山 あ、すごく具体的な質問ですね。
おっしゃる通り、移動時間はかなりデフォルメしておりますが(笑)、でもきちんとイメージはしています。
中標津空港からファームノートの牧場までは、15分くらい、そこから屈斜路湖までも1時間ちょっとです。
北海道にしてみれば、近い。
今回のツアーは屈斜路湖の周辺で予定を組んでいます。ハイキングも屈斜路湖のふもとからですし。
屈斜路湖から女満別空港までも1時間くらいで、女満別空港からのフライトも40~50分です。
もう少し余裕があれば他も紹介できますが、今回は現実的な旅程を組んでいます。
札幌に入ってしまえば、それぞれの場所は近郊同士です。
北広島までは1時間ですが、車は用意しますので。
お値段は、要相談です(笑)。
荒木 お値段を聞こうと思っていました。
富山 ただ、普通のツアーでは行けないところや会えない方が多いです。
例えば、1日目の本気のバーベキューも、値段をつけてと言われても、つけられないです。
みんな、自慢したくてどんどん食材を持ってくるので、コスパはかなり良いと思います。
小林 野球観戦は、値引きします。
(会場笑)
荒木 ありがとうございます。
Q 地域をより良くするにあたっての障壁は?
上町 達也さん(以下、上町) 石川県から来た、secca、上町と申します。
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上町 達也
secca
代表取締役
1983年岐阜県可児市生まれ。
金沢美術工芸大学卒業後、株式会社ニコンに入社し、主に新企画製品の企画とデザインを担当する。
2013年、資本主義経済によって加速した価値の異常な消費サイクルに疑問を抱き、手にした人の心を動かす持続的な価値を目指したものづくりをカタチにするため、食とものづくりの文化が色濃い金沢にIターンし、secca inc.を設立。secca独自の経営を推進しながら、各作品のコンセプトメイキングを主に担当する。 seccaでは日本固有の伝統工芸において、過去の伝統を敬い学んだ上で、新しい視点と最新の技術を積極的に取り入れながら今求められるカタチへアップデートすることで、現代の工芸の可能性を探究している。こうしたseccaが考える現代の工芸を「巧藝(KOGEI)」と定義し、思想や技能を含めた伝統を磨きながら、未来により良い形で繋げていくことを目指している。 そのためにも、独自の視点でこれからの問いを見定め、それらに対応した新たなモノと体験を生み出すことによって新価値を造形する。
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魅力を語る上手さに驚愕しており、是非、石川県のことも語ってほしいくらいです(笑)。
富山 (笑)。
上町 僕も早速行きたいと思っていますが、地域をより良い形で未来につなげていくという視点では、魅力や可能性など良いところばかりをお聞きできたと思います。
逆に、より良くするために障壁になっている課題があれば、お聞きしたいと思いました。
A 北海道は素材が良いのに稼ぐのが苦手
富山 コミュニティができているとはいえ、若い世代や動ける人がどんどん動いている中、JAなどの従来の組織や行政、または本丸である観光協会の腰が重いことはあります。
また、例えば十勝は面になっていても、上川地区は、上川町は頑張っているけれど、周辺の大雪(たいせつ)という広くとらえたエリアではDMO(観光地域づくり法人)がまだ動いていないという課題もあります。
最近、日高と十勝の山脈が国立公園として選ばれ、広さで言えば日本最大の国立公園になるのですが、認定されてから協議会が立ち上がり、さてどうしようという状態なのです。
▶日高山脈襟裳十勝国立公園(環境省)
国立公園は世界的に見ても良いことなのに、環境庁が関わっているにもかかわらず、保護と活用のうち保護にばかり目が行って、活用はまだまだです。
北海道は素材が良いのに稼ぐのが苦手、というのが昔からの傾向です。
ですので、きちんと稼ぐため、経済界と観光協会がタッグを組めばもっと良くなると思っています。
ちなみに僕は、北海道観光機構(旧 北海道観光振興機構)の幹事も務めさせていただいています。
そこでもだいぶ動いたのですが、「こんなに提案しているのに、道(どう)はなぜ動かないんだ」と歯痒い思いをすることはまだまだありますね。
荒木 まだまだ話し足りないですが、時間が来てしまいました。
最後に1分ほどで、思いを語っていただけますか?
最後に一言、北海道をアピール
富山 今日は時間が足りなくて割愛したところもあります。
僕が3歳から通っているジンギスカン屋など、何度来てもいいくらい、北海道には色々な顔があります。
使命感を持っているので、ぜひ、皆さんに来ていただきたいと思います。
よろしくお願いします。
荒木 ありがとうございます。
1地域目から本当に素晴らしくて、行きたくなるようなプレゼンでしたね。
十勝については、面になることで目的地になるというのはすごく面白かったです。
皆さんからも、「もう北海道優勝でいいのではないか」と声が上がるくらい盛り上がりましたが、素晴らしい地域があと3地域あります。
次は尾州です。
(続)
▶カタパルトの結果速報、ICCサミットの最新情報は公式Xをぜひご覧ください!
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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成