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3. 西井さんに宣戦布告!? 国内外で美食を求める平和酒造の山本さん

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ICC FUKUOKA 2024のセッション「大人の教養シリーズ「美食」について語りつくす(シーズン8)」、全10回の③は、仕事柄海外に行くことが多く、週6で外食するという平和酒造の山本 典正さんが初登場。訪問した食べログアワード受賞店数はシンクロ西井さん超え?! ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット KYOTO 2024は、2024年9月2日〜9月5日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターは エッグフォワード です。


【登壇者情報】
2024年2月19〜22日開催
ICC FUKUOKA 2024
Session 9F
大人の教養シリーズ「美食」について語りつくす(シーズン8)
Supported by エッグフォワード

(スピーカー)

石坂 秀威
シーベジタブル
料理開発担当/シェフ

西井 敏恭
シンクロ
代表取締役

長谷川 誠        
NTTドコモ      
コンシューママーケティング推進担当部長/シニアプロフェッショナル

宮下 拓己
イラルギア合同会社(LURRA°)      
代表社員

山本 典正        
平和酒造
代表取締役社長

(モデレーター)

榊 淳
一休   
代表取締役社長

大人の教養シリーズ「美食」について語りつくす(シーズン8)


和歌山県の平和酒造の4代目、 山本さん

山本 まず自己紹介的に、私のグルメ活動みたいなところをお伝えしようと思うのですが、私は平和酒造の代表者で、4代目の山本 典正と申します。


山本 典正
平和酒造株式会社
代表取締役社長

1978年生まれ、和歌山県出身。 東京のベンチャー企業を経て2004年に平和酒造へ入社。 それまでの廉価な大量消費のためのお酒ではなく、日々の人生に豊かな彩りを添えられるお酒を届けたいとの想いから「紀土」「鶴梅」を立ち上げ。 近年ではクラフトビール「平和クラフト」の発売も開始。和歌山の柔らかできれいな水を活かした「紀土」「平和クラフト」は、お酒が苦手という方にもお酒の魅力を知ってもらいたいという、強い願いを込めている。 また、斜陽産業と言われる酒造業界において新風をふかせるべく、若い蔵人の育成にも力を注いでいる。酒造りへの情熱を胸に秘めた平均年齢30歳の若い醸造家達とともに、 伝統と革新をもって酒造りを行う一方、日本酒の魅力を伝える活動を行う。 2019年4月、代表取締役社長に就任。

4代目ということで家業になるわけですが、大学卒業後に人材系のベンチャー企業で働いていました。

スタートアップを夢見ていたということで考えますと、ICCにご参加の皆さんと、ある種一緒の志があった時期もあったことになります。

和歌山の平和酒造の実家に戻ると、それまでパック酒が中心だった酒蔵でしたが、組織改革とブランド改革を図りまして、「日本酒紀土(きっど)」、「リキュール鶴梅」、そしてクラフトビールの「平和クラフト」を作り出しました。

紀土は2020年のIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)で、1,401種類の中からチャンピオンに輝きました。

世界No.1 W受賞&初快挙!世界最大日本酒品評会「IWC 2020」 SAKE部門最優秀賞チャンピオン・サケを平和酒造の日本酒が獲得! ~「紀土(きっど) 無量山(むりょうざん) 純米吟醸」~(@Press)

うちの会社のおもしろいところは、大卒新卒で酒造りをしているところです。

醸造家採用(平和酒造)

職人というとおじいさんの蔵人が働いているイメージがあると思いますが、若いメンバーで酒造りをやっていこうという意味では、ある種スタートアップ的な熱量を持っている酒蔵です。

その熱量の部分が出たのが、2022年6月に東京の兜町にどぶろくの醸造所(平和どぶろく兜町醸造所)を作ったことです。

 へえ。

兜町にブルワリーパブスタイルのどぶろく醸造所をオープン

山本 日本酒の需要は1972年をピークにして、現在だいたい4分の1くらいまでに落ちています。

75%下がってしまっているので、私自身はライフワークとして、日本酒を古いイメージから新しいイメージへ、若い方、海外の方の飲み物だという形に変えていきたいという思いでやっています。

平和どぶろく兜町醸造所は、ブルワリーパブスタイルです。

ブルワリーパブの「ブルワリー」は「酒造り」で、「パブ」が「飲めるところ」という意味です。

クラフトビールに参入させていただいた時に、クラフトビールは飲む場所と間近な小さなところで醸造発酵して飲むスタイルが多く、日本酒も同じようにできたらおもしろいのでは?と考えました。

どぶろくは、ある種日本酒の濁ったものとも言えますので、そういう形で立ち上げました。

2022年の8月には、日本酒を造りたいというホーチミンのクラフトビールメーカー(East West Brewing Co.)への技術指導で醸造所を開設しています。

ただ、これに関しては十数パーセントの出資ですので、まずはお手伝いベースの形でやっています。

【ホーチミン】Mua Craft Sake|日本酒好きは来店必至! ベトナム初の地酒居酒屋(Vetter)

日本酒はグルメジャンル

山本 私は日本酒のジャンルは、グルメジャンルだと思っています。

ある種、お酒は究極の嗜好品だと思います。

特に日本酒は透明ですから、本当に味わい、香りだけで楽しむ、ある種香水に近いような高付加価値品と言えるので、グルメジャンルだと思っています。

今回のセッションはグルメ、美食がテーマですが、私自身も大好きですし、仕事と一体になっています。

会食自体は、非常によく行くほうです。

飲食店への訪問にもなりますし、LURRA°さんのような良い飲食店に商品を置いていただけることは非常に価値のあることなので行かせていただきますし、会いたい方、もしくはビジネスパートナーと行くことが多いです。

だいたい週6回くらいは夜に会食を入れていまして、行った場合にはかなり飲むというか、飲むことを期待されますので……

(一同笑)

ワインだと1本半くらいは1人で空けるような飲み方になるので、週1くらいで休肝日を設けています。

西井さんへ宣戦布告?

山本 「私がこの場に上がっていいのかな?」と思ったのは…、訪問した食べログアワードのゴールド、シルバー受賞店の数をチェックはしていないのですが、一応パッと数えたらだいたい5〜6割くらいでした。

私の戦闘能力は結構低いぞと思いながら……

西井 いやいやいや、待ってください、待ってください。

宮下 かなり高い(笑)。

西井 喋りづらくなるのでやめてください。

 これは西井さんに対する宣戦布告だなと思って。

(一同笑)

長谷川 いいフリですね、これは。

榊 「たった6割ですみません」ということですよ。

西井 喋りづらくなってきた(笑)。

山本 ただ、今回のアワードでは和歌山出身の大将(前岩 和則さん)の「すし 良月(アキラ)」がシルバーに初めて輝きました。

The Tabelog Award 2024(食べログ)

私はこういうシステムで数えるのがあまり好きではなかったのですが、改めて見てみると、同じ和歌山のアキラさんが受賞されていて、嬉しかったりしました。

スライドにあるのはうちのスタッフが書き出してくれた店で、私はそれ入れちゃうんだ?という感じがありましたが、「鮨m」が入っていまして、鮨mは表参道辺りにある鮨屋ですが、非常におもしろいお店です。

「m」が、マリアージュの「m」で、ソムリエの木村(好伸)さんが1貫1貫マリアージュして、ワインだけにこだわらず、日本酒も1貫1貫合わせて頂けるお店になっています。

比較的予約の取りやすいお店で、海外からのお客さんも結構多いです。

江戸前鮨と日本酒の至高のマリアージュを探り続ける、『鮨m』ソムリエ・木村好伸(TAKANOME)

ですので、もし海外の方がお鮨を食べたいということであれば、こういうお店も良いのではないかなと、ある意味スタッフのファインプレイみたいな感じでした。

輸出先は30カ国、年間24回渡航

山本 日本酒全体の輸出が今非常に伸びています。

2018年に222億円だったものが、2022年では474億円まで伸びています。

日本酒、輸出拡大続く 過去2年で2倍に成長 プレミアム酒が人気(食品新聞)

日本酒自体の製造メーカーベースの国内市場の金額がだいたい4,000億円と言われているので、1割くらいが産業としては輸出のほうになり始めていることになります。

うちの蔵自体は30カ国に輸出をしていまして、25%くらい海外輸出を行っています。

2023年は海外に24回、ビジネスがてら行かせて頂きました。

西井 この辺が、僕のポジションを取りに来ています。

山本 いやいや、そういうわけじゃないです(笑)。

長谷川 しかもアワード店は5〜6割行っていますからね。

西井 アワードも僕より行っているし、海外も僕より行っていて、何も言えることがない(笑)。

 前回まで、別の山本さん(※) がいたじゃないですか。

▶編集注:別の山本さんとは、シーズン2〜7に登壇していたサマリー 山本 憲資さん。

いらっしゃらなくなって、また別の山本さんが来て、またマウンティングが。

西井 結局僕が毎回マウントを取られる。

山本 いやいや、そういうつもりではないです。

(会場笑)

とは言え、海外に行く場合には日本酒を広めるのが活動です。

ただ、行った国々で、1軒は現地の結構いいお店にリクエストで連れて行ってもらうようにしています。

世界のベストレストラン50にランキングされるようなお店に連れて行ってもらう感じですね。

 今日はどうぞよろしくお願いします。

山本 よろしくお願いします。

 では…

(続)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/小林 弘美/戸田 秀成

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