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ICC FUKUOKA 2023のセッション「大人の教養シリーズ「美食」について語りつくす(シーズン6)」、全8回の②は、”変態美食家”ハセマコさんによるシーズン5までの振り返り。「美食ディープラーニング」「食べ手の心技体」「店の守破離」「食べ手のキャズム」「店のハイプサイクル」…あなたはいくつ覚えていますか? 初めての方もそうでない方も、ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回ICCサミット KYOTO 2023は、2023年9月4日〜 9月7日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターは ノバセル 、エッグフォワードです。
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【登壇者情報】
2023年2月13〜16日開催
ICC FUKUOKA 2023
Session 10F
大人の教養シリーズ「美食」について語りつくす(シーズン6)
Supported by ノバセル
Co-Supported by エッグフォワード
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▶「大人の教養シリーズ「美食」について語りつくす(シーズン6)」の配信済み記事一覧
「食べるために、生きる。」変態美食家ハセマコさん
榊 では、長谷川さん。
長谷川 はい、長谷川です。
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長谷川 誠
株式会社NTTドコモ
コンシューママーケティング部
コンシューママーケティング戦略担当部長/シニアプロフェッショナル
入社以来、一貫してモバイルサービスに従事。テレビ電話、iチャネルを経て、2008年に楽天に出向し、オークション事業の黒字化を達成。2011年にドコモ復帰後、スマホ版dマーケットの立ち上げに関わり、音楽配信事業、電子書籍事業を経験。2012年以降、Eコマース経験をいかし、dショッピング、d fashionを立ち上げ、dマーケットのコマース領域進出を果たす。2014年からはdマーケット全体のマーケティングを担当し、ゲーミフィケーション、DMP、CRM、マーケティングオートメーション等を実現。2018年のマネージャー就任後、半年間でMAUを400万成長させ、1000万MAUを達成。現在20サービス以上あるドコモのBtoCサービスのマーケティングリーダーとして成長を促進すると共に、ドコモのシニア・プロフェッショナル制度の認定を受け、デジタルマーケティングのスペシャリストとしてドコモのデジタルシフトを牽引している。
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変態美食家として活動しておりまして、NTTドコモの話は一切せずに、いきなり食の話をしようと思います。
数字を持ってきています。
10,500というのが、トータルの訪問店数です。
ICCサミットが開催される半年ごとに500店積み上げており、現在10,500です。
目標値は、新しい店に年間1,000店、それくらい新規開拓を頑張っています。
西井 1年は何日あるか知っていますか?
365……。
長谷川 ちょっと分からないですね(笑)。
実は今、1,000ではなく1,100というペースで回っているので、10,560くらいまで来ているのですが(笑)、キリが良いのでこう書いています。
アワード店訪問数は、最新470店中334店で、このメンバーの中では一番多く行かせてもらっていますね。
それだけ行っていると、ただのお金持ちの美食家と思われるかもしれませんが、食べログには、カレー、ラーメン、居酒屋などジャンルごとに百名店というものがあります。
それが増えに増えて5,000店くらいあるのですが、案外食らいついていて、3,500店くらいまで行っています。
多分、百名店には日本で一番行っているのではないかなと思います。
山本 3,470は、334に比べると、狂い度合いが10倍ですよね。
長谷川 そうですね(笑)。
山本 470のアワード店については、400以上行っている人もちょくちょくいるのですが、5,000店に対して3,000を超えている人というのはあまりいないですよね。
長谷川 まずカウントしている人がいないと思います(笑)。
(一同笑)
山本 確かに、これ一発でカウントできないんですよね(笑)。
菅原 誰もそれは目指していないんですよ(笑)。
長谷川 カウントのために、50回検索していますから(笑)。
それくらい狂っていることが表れた数字だと思ってください。
西井 2年前は、2,500くらいでしたよね?
長谷川 そうです。
食べログも本気を出してきまして、食べログvsハセマコみたいな感じになっています(笑)。
(一同笑)
彼らも対策しており、僕の苦手なエスニック料理をTOKYO、EAST、WESTの300店に増やしていますので、いよいよ本腰を入れる勝負になってきていると思います。
なぜ変態美食家かと言うと、食に全てをかけているからです。
食「も」好きとか、サウナが好きとかではなく…。
(一同笑)
食に全てをかけて生きているのです(笑)。
サラリーマンでお金もないので、食以外はとことんコストを削減しており、宿は底辺のカプセルホテルに泊まっていますし、移動もLCCや青春18きっぷを使っています。
(主催者の小林)雅さんから会場周辺でタクシーがつかまりにくいという連絡をもらいましたが、タクシーなんてそもそも乗らないので、僕には全く関係がありません(笑)。
何でもかんでも歩いて向かう、「食べるために、生きる。」のが変態美食家の特徴だと思います。
過去シーズンのおさらい。キーワードは「心技体」「守破離」
長谷川 このシリーズではかなりディープな話をさせてもらっていますが、難しい話が多いので、初めての方向けにシーズン1から振り返りましょう。
まずシーズン1から既に難しいのですが、知識と経験を積み重ねて、食べ手の技を磨きましょうという話をしました。
真剣にご飯を食べていくと、「美食ディープラーニング」というスキルが身につきます。
これは画像1枚、例えばマグロの握りの写真1枚で、どの鮨屋の握りか、そしてその握りが美味いか不味いかが分かるというものです。
また、例えばコース料理の写真を見ると、そのコースの料理のうち、どれが美味しくてどれが美味しくないかが分かります。
▶6.“変態美食家”は中トロのどこを見ているか?美食ディープラーニングに挑戦!(シーズン1より)
そういう変態の話をしました。
西井 会場の皆さんは、全然ついていけてないですよ。
長谷川 (笑)。
西井 既に分からないと思いますが、例えばマグロの握りの写真を彼に送ると、「今、福岡にいるんですか?」って返ってくるのです。
結構考えられないですよね(笑)、そういう話です。
長谷川 (笑)。
シーズン2では、食べ手の心技体の話をしました。
ただ食べているだけではなく、心技体が重要です。
特に、心技体のうちの「体」は、メンタル、フィジカル、財力と分解されています。
西井さんは「めちゃくちゃご飯を食べている」と自分では言っていますが、すきま時間に、お腹がいっぱいでもないのに「別にこのタイミングでラーメンは食べたくない」と言うので、「メンタルが弱い」という話をいつもしています。
西井 (笑)。
僕は生まれてこのかた「メンタルが弱い」と言われたことはないのですが、このセッションで初めて、西井はメンタルが弱いと言われましたね(笑)。
長谷川 そして、この心技体を整えると店と対等な関係になるというところが重要です。
単にお金を払う客ではなく、料理人、店と対等になろうという話をしました。
シーズン3は、よりディープになり、食べ手のスタイルを確立し、店の守破離を理解する。
どういうことかと言うと、どの店もどこかで修行しているので、自身の店をその修行先に対してどう運営するかについてです。
それが守破離というフレームワークで、修行先の味を守っているのか、それを破って超えているのか、あるいは全然違う方向に離れているのかですね。
店の系譜と守破離という店の状態を理解することで、より美食を楽しめるという話をしました。
今日この後に話すのはこれらに関係することなので、過去の振り返りをさせていただいています。
シーズン4はグラフが出てきてより分かりにくいですが、食べ手のキャズム、店のハイプサイクルについて話しました。
▶7. 本邦初公開!ハセマコ提唱「店のハイプサイクル」「食べ手のキャズム理論」【終】(シーズン4より)
菅原 ICCっぽい!
長谷川 無理やりICCっぽくしたのです(笑)。
キャズムについては、先ほど山本さんが、食べログの点数が低い店に行きたいと言っていました(前Part参照)。
これはまさに、山本さんはイノベーター的な食べ手であり、キャズムの手前を楽しんでいるからです。
西井さんは先ほどから、アワード店に何店行ったかにこだわっていますが、それは人気店に何店行っているかが彼のバロメーターになっているからです。
ですから西井さんは、このキャズムの右側にいるという話をしました(笑)。
西井 (笑)。
長谷川 これがシーズン4のサマリーです。
そして前回シーズン5ですが、店の心技体の「体」の分解ということで、お店がどういう食材を使っているかについて話しました。
具体的には、どういう食材を使っているか、どういう管理をして良い状態を保っているか、そして選別として、どういうお客様に何を食べてほしいと思っているかによって、店の仕入れの力が決まるという話です。
加えて、ハイプサイクルと守破離の関係として、食べログで言えば、店のオープン後の点数の移り変わりをハイプサイクルで示しており、新しくオープンした店がどんな動きをするのか、時間軸を含めて説明しました。
▶6.「行きたい店」保存件数に注目すると、人気店・有名店が見えてくる(シーズン5より)
▶7.変態美食家が提案する飲食店のマーケティングファネルとは(シーズン5より)
今日は、このハイプサイクルについて、深掘りといいますか、半年後の更新版ということで話したいと思います。
ここまではほとんど分からないと思いますが(笑)、本編ではかいつまんで説明しますので、ぜひよろしくお願いいたします。
榊 ありがとうございます。
菅原 会場は、こんなことを聞くつもりで来ていない、みたいな雰囲気が(笑)。
西井 来ていないですよね、みんな美味しいお店を教えてくれると思っていただけですよ。
菅原 そうそう(笑)。
本日のアジェンダ
榊 今日は、「美食」の何か面白いテーマについて語ってくださいという乱暴な振りに対して、5個のアジェンダが集まりました。
すがけんさんからは、「良いパフェとは何か」。
山本 ちゃんと振りがあったのですね、意識していませんでした(笑)。
榊 何でもいいから語ってください、です。
山本さんからは、最近のおすすめの美食、美食の先進事例。
恒例の、西井さんのトップシェフの名言シリーズ。
<過去の名言シリーズはこちら>
▶7. ハセマコ、伝説の名店「つぐみ庵」の鰻重に号泣(シーズン3より)
▶6. 世界トップクラスの美食国日本で、シンクロ西井さんが衝撃を受けたシェフの名言(シーズン4より)
今日面白いのではと思うのが、ハセマコさんの、食べログアワード2023を語る。
山本 これ聞きたいなあ。
榊 そして最後に、変態美食家のおすすめ店、美食道の続きです。
ということで、前回時間の都合上なくなったシェフの名言シリーズが今回はあるかないか、と…。
西井 既に僕のパートをはじくの、やめてくださいよ(笑)。
本当に、今日は話させて。
長谷川 毎回、時間がなくて(笑)。
(続)
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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/小林 弘美/戸田 秀成